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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2012年7月1日

3.京都 一人旅 ― カチンときた言葉 嬉しかった言葉


<某一流ホテルの コンシェルジェの言葉>

まことに人間というものは言葉で傷つき、言葉で励まされるものだということを実感した。
GWが終わった5月中旬、京都に一人旅した。以前から行ってみたかったBホテルに奮発して2泊した。御所の近くで、静かな空間、食事・室内の設備など申し分ない。
が、ここのコンシェルジェにはがっかりさせられた。たぶん、もうこのホテルには泊まることはないだろう。

「あのー新京極まで 行きたいんですが、ここから どうやって行けばいいですか?」
という、わたしの問いかけに対して「――― そんな、わざわざ 地下鉄より、前にとまっているタクシーで行ったら 10分もかかりませんよ」という返事。
「そうじゃないのよ、わたしは知らない土地だからこそ タクシーを使わないでバスや地下鉄で行ってみたいのよ」という言葉を飲み込んでしまった。




<蓮華寺の住職との会話>

好きな京都のお寺をひとつだけーと言われたら、文句なく蓮華寺をあげる。大原に行く途中の高野の小さなお寺。今年<そうだ、京都に行こう>のJRポスターに掲載され、心なしか いつもより人が多かった気がする。20代から数えて、かれこれ 30回以上は訪ねている。先代の住職は名調子で庭の由来を語ってくれた人だった。現住職はどちらかというと地味な方で、大抵黙々と庭を掃いている姿をお見かけする。
今回、思い切ってお声をかけてみた。「以前、お話をしたことがある東京から来たものです。前回お見かけした時大きなマスクをしていらしたので、ご病気かなと心配したのです」

すると「そうでしたか、おかがえさまで元気です。若いころのようなパワーはなくなりましたけどね。わたしもいろいろ京都の景観を守れと反対運動もやりましたが、若いからできたんですねえ」と言葉が返ってきた。そして「あなたもお元気で、またお出でください」と、満面の笑みと大きな声で挨拶された。
いつも、姿を見かけたら声を交わすわけではない。でも、3日間 誰とも口をきいていない人恋しさのためか、ふと声をかけたのだった。ほっこりとした温かい気持ちになって帰途についた。








写真は1・2枚目:KYOTOdesign、3・4枚目:KYOTOFOTO




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