ふぁーっと 体が浮いて、それはまるでスローモーションビデオのように、自分で自分の体が落下していく画面を見ているような不思議な感覚だった。時間にすれば一瞬のこと。足が道の石?につまずいたー 川べりの道に1回ひっかかってーそして体が浮いて、緑の木にふわっーとかぶさる様に落ちた。
真下を見たら、急流が流れていた。背中のリュックが何かに引っ張られて、体が落ちるのを防いでくれたのだった。
時間にしたら? たった何秒かだったと思う。自分の状況を把握するのに時間が必要だった。「そうだ、みんなが心配している、声を出さなければ」という意識が戻ってきた。 |