2013年1月1日
2.“鮮度のある情報”と“人の力を借りること”
「PP(パワーポイント)は 僕の仕事ではよく活用します。だけどね、はっきりいって それは<1回で終わり>が多い。なぜって、こういう情報やPPそのものも日々進化しているからね。いつも いつも同じPPで説明するなんてありえない」これは過日、大学の後輩Kさんから聞いた言葉である。
これは わたしにとってかなり強烈な言葉だった。私自身は大学の授業でPPは使わない。そんなに大教室・多人数での授業がないということもあるが、何よりもわたしの専門分野であるコミュニケーションは知識の伝達より、スキルの習得が中心であるからだ。
PPを活用している大学の授業はかなり多い。それも 昔の大学の先生が古い講義録を繰り返し使っているように、あまり変わり映えのしないPPを毎年毎年見せている。
こういう大学という環境の中にあって まさにKさんの「PPは1回で終わり」という言葉は、変化の速いビジネス社会において当然と言えば当然だ。が、大学というぬるま湯の中にいるわたしにとっては冷水を浴びせかけられた感じがした。
Kさんに大学の授業で「効果的なパワーポイントの作成と活用」というテーマで講義してもらった。「現代の企業の現場では、配属されたら 各人の机の上に電話とパソコンがある。それを使って事務職もその日から仕事をしていかなければならない。“誰かが使い方を教えてくれる”という姿勢ではやっていけない。今から、自分のスキルを磨いておいてほしい」と話があった。さすが、現場のビジネスマンの話は迫力が違う。
鮮度のある情報を提供すること、時には他者の力を借りて学生に刺激を与える場をつくることも重要であると実感できた時間だった。
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