2013年3月1日
3.たったひとつのご褒美でもー
大学で教えて、かれこれ 8年が過ぎようとしています。最初の2−3年は夢中でした。
それからは少し余裕ができて自分なりに工夫したり、実験的な授業の進め方を試みたりが
できるようになりました。まさにトライ アンド エラーの 連続でうまくいくこともあり、なかなか思うようにいかないこともたくさんありました。
でも、そういう中でやはり仕事の喜びは<手ごたえを感じる学生との出会い>です。
日常的な週1回の授業の時のやりとりー 質問票で素直に「先生の転職の動機は?」と書いているのは見た時や、学生が帰りしな「さようなら、先生 また来週」と声をかけてくれる」−も もちろんですが、春休みを前に4年生との会話は本当に心にしみました。
この日は4年生にとってまさに大学生活最後の授業です。わたしは「本当にラストチャンスだから発言してね」と促しました。万年遅刻をしてくるあまり発言しない男子学生も、冷ややかな顔で「めんどうくさい」を連発する女子学生も、それなりに自分の意見をはっきりと発表しました。
そして「1年間 ありがとうございました。先生に出会えたこと、このビジネス・プレゼンテーションの授業をとったことはとても楽しく役立ちました。おかげで僕のプレゼンテーション力はアップできたと実感できました」と男子学生の一人がレポートに書いてくれました。
この短い文章を目にしたとき、「1年間でこのような、たったひとつのご褒美でもわたしは幸せだなあ」と思いました。
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