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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2013年3月1日

5.仮面を脱いだら、、、


ちょっと面白い、興味深い体験をした。実験台は私自身である。

12月と2月に年何回か訪れる伊豆のYという宿にそれぞれ1週間ずつ滞在した。2月末締め切りの原稿をかかえていたので、それを書き上げるためである。トータル5万字めやすで、まずは全体の章立てからはじめて、書き出した。その宿は2食付温泉付きで、周囲は静かな別荘地で散歩するにはもってこいである。原則1日パソコンに向かうのは3時間以内と決めて、それ以外は疲れてくるとぶらぶら歩いたり、漫画を読んで気分転換した。つまり、いつもの“愛想のいい私”(!?)は封印して、まさに自分の世界に閉じ籠ってひたすら仕事に没頭していたのだ。だから、宿で出会った人にも挨拶するのみだった。たた朝と夕の2回は広いダイニングルームに集まってそろって食事をするシステム、だからここでは必然的に人に会う。が、できるだけここでも会話は挨拶のみにとどめ、自分の世界に浸っていた。




  そして、ようやく「予定の仕事ができたかな」と感じられて、明日は帰る日という金曜日の夜あたりから自分自身もリラックスした顔をしていたと思う。つまり、“話かけないでオーラ”が出ていたわたしから、急に仮面を脱いだ“素の顔”が出たのだ。
なんと、12月も2月も同じようなことが起きたのである。もちろん相手は違う人だが、同世代の女性(わたしよりは、ちょっと若い)から積極的に話しかけられた。そして、また別々に「いいお話ができて嬉しかったです」と言われたのである。



なんとも、まあ不思議な感じがした。“人嫌い”の顔は実は仮面である、ということはもちろん初対面の人は知らない。おそらく「なんと、感じの悪い人!!」と思われたに違いない。でも最後には「今までと違う顔をしていて、話しやすい人なんだ」とイメージを変えて、私をとらえてくれたようだ。もちろん、わざとやったのではない。私も心に余裕がないまま、人間嫌いの仮面を自らかぶっていただけである。

その仮面を脱いだら、、という 出来事であった。





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