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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2014年7月1日

1.相手の名前を憶えて、それを会話にー


管理職研修の永遠の?テーマは「部下のモチベーションをアップさせる」であろう。
そのためにはまず管理職自身のヒューマンスキルが何よりも問われる。<部下のやる気を引き出すアプローチ>という項目で わたしは3つの原則を話している。

  1. 部下の自尊心を尊重する
  2. 部下の言い分を共感的に聴き、反応する
  3. 問題解決に部下の参画を求める

たぶん、講義でいうと300回以上は話している。過日、この1番目―部下の自尊心を尊重する。という場面を、わたしは目の当たりにした。

 

<部下の自尊心を尊重する>といっても、では具体的にどうすればいいのか?どのような行動や言葉がそれにあてはまるのか? ここが肝心なところである。
わたしは2つ伝えている。まず、名前と顔を覚えて、それをその人との会話の中に取り入れること。そして、相手の言動を評価すること。
部下がやる気を失うのは、自分のやったことに対してプラスでもマイナスでも評価がないことである、と。それと「みなさん、経験があると思いますが、自分には名前があるのに“おい、そこの若いの”なんて呼ばれて不愉快な思いをしたことがあるでしょう!?」と。ここまで 話すと聞いている人の99%の人が大きくうなずく。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 先日、大学のゼミ生・4人の留学生が私の友人からお招きを受けた。マンションの畳の一室で<お茶会>を開いてくれたのだ。友人はきちんと和服を着て、炭をおこして茶釜にお湯を準備して待っていてくれた。
 まずは学生たちの自己紹介から始まり、全員神妙な面持ちでお茶をたてていただいた。
「どうぞ、足をくずしていいのよ」と言っても、学生たちはかなり頑張って正座していた。
お茶会の後、心づくしの食事(冷しゃぶ、パスタ、サラダ、チリ産のブドウ、ワインなど)をいただきながらおしゃべりの花が咲いた。



  この間、ずっと私の友人H子さんは留学生に話かける時 必ず「○○さん!!」と名前を呼びかけていた。そして話を聴いた後「○○さんはーーーなのね」と またまた必ず名前を言ってからフィードバックを行う。
 あるときから、「すごいなあ」と感心してしまった。H子さんは 意識して<名前を憶え、それを会話に取り入れることを実践しているのだ>と気づいた。
 名前を呼ばれた学生は緊張しつつも嬉しそうに彼女から問われたことに答えていた。

 それからしばらくして、わたしはH子さんと会う機会があったので、早速この日のことを訊いてみた。「H子さん、わたしものすごく感心してしまいました。いつもセミナーで話していることを、日常生活でも実践している人を目の当たりにしたから、、」
すると「そう、そんな風に言ってくれて嬉しいわ。ありがとう。わたしは本当に意識して名前を憶えて、会話にいれるように心がけているのよ。職業生活の中でもこれは実践してきたことなの」と。


単に上司と部下の関係性の中というだけに留まらない。人と人が出会い、親しくなり、さらには信頼を築いていくためには<名前を憶えて会話に取り入れる>ことがスタートである。 改めて友人の言動からこれを気づかされたのだった。



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