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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2016年1月1日

2.留学生から教わったこと   〜卒論指導を通じて〜


今年度 卒論を作成した4年のゼミ生は4名
偶然にも この4名は中国からの留学生であった
それも、中国全土から(天津、湖南省、上海、台湾など)来ている

それぞれが 自分の関心のあるテーマを決めて 卒論に取り組んだ
その作成の過程で、わたし自身が 彼らから教わったことがたくさんあった




中でも中国の北部から来た女子学生Tの論文は
「北朝鮮の人権問題」について述べたものだった
Tは幼いころに、おばあさんを訪ねて実際に北朝鮮に行ったことがある
そのときのなまなましい体験を書いている
とても貧しい人々の暮らし、かっぱらいの子供と道でぶつかったこと
かたずをのんで、しかし食い入るように
韓国から持ち込んだビデオ・DVDを見ていた人々のようすなど
そして、国境を接する中国の村での脱北者の暮らしについても
私たちが思っている以上に 過酷であると  記している
女性のほうが、現地の中国人と結婚し生き延びる可能性が高い
むしろ脱北した男性のほうが生きる、逃げおおせる確率が低いという
ひっそりと息をひそめ、満足な食べ物もないまま
逃げるチャンスを伺っているのだというのである





もう1つ台湾からの男子学生Jの論文も興味深いものがあった
彼のテーマは「台湾と日本のコミュニケーション」であった
「台湾は親日的である」と言われているが、その背景は何か?
日本の植民地時代の後、大陸から撤退した蒋介石が台湾を統治した
その統治の仕方があまりにも強権的であったので、
いわば日本の植民地時代の“古き良き時代”を懐かしむ
お年寄りがいまだに多いそうだ
そして
台湾に住んでいても「自分は中国人だ」と思う人間と
「自分は台湾人だ」と思っている人間がいる
ということも
改めて、私は知ったのだった

同じアジアに生きていても、
私が まだまだ知らないこと、理解していないことが 山ほどある!!


 


 



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