平井ゆき子事務所


トップページ

プロフィール

現在の活動

ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー


トップページのバックナンバー


メール mailはこちらまで
yukikoh@gol.com

Copyright (C) 2006
Hirai Yukiko. All Rights Reserved.

ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
green_line
2016年9月1日

3.老人 ふたり


<Dさん  81歳>

「私は81歳になりました。先週、“青春18きっぷ”で九州に旅行してきました。70代の初めに前立腺がんをやりました。放射線の埋め込み治療(?)を受けました。おかげさまで元気です。お元気ですね、と人様から言われて嬉しいのですが、町内会の役員などいろいろ頼まれごとが多くて、ちょっと困っています」
人の話を聴く表情がとても穏やかで、柔和なお顔をした品の良い男性。服装のセンスもよく、81歳ときいても とてもそんなお年には見えません。
区のーー推進委員にボランテアとして、手をあげ60−70代の方々にまじって研修に参加してくれました。
東京都○○区のセミナーで、お会いした人です。











 

<Eさん おそらくDさんと同じくらいの年齢>

横浜市××区の老人保健施設に入居している男性です。わたしがボランテアでかっぽれを披露したとき、最前列の真ん中でじっと見ていました。最初はほとんど無表情でした。おそらくお若いとき、現役時代は企業の重役か?あるいは研究職についていたかもしれないーという風貌です。今はお体が不自由で車いすに乗り、半身が思うように動かないせいか、ご自身でも はがゆい思いをしているような印象を受けました。
ところが かっぽれ・南京玉すだれ・落語と演目が進むにつれ、身を乗り出して見てくれるようになりました。かっぽれの最後には鈴をもって、笑顔で応えてくれました。
そして、「本日はありがとうございました」とわたしが最後の挨拶をしたとき、彼も不自由な片手でかぶっていた野球帽をとって照れたような顔をして、お辞儀を返してくれました。
その姿をみて わたしの胸は熱く、、、、なりました。









・・・・・・・・・・・・・


最近 立て続けにお会いした2人の老人の姿です。
誰にでも 必ず老いは訪れます。どういう老人になるのか? 自分のことはわかりません。でも、どうであれ、出会ったこのお二人のように、やわらかい感性を失わずに年をとりたいものだなあ、と思いました。








<< メニューへ戻る