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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2017年3月1日

1.嘘のようなホントの話


友人Nは小柄でちょっと足のサイズが小さい(22センチ)のです。わたしが紹介した靴のブランドGをとても気に入ってくれて「時間がかかってもいいですから、スニーカーをお願いします」とお店に特注していました。
ところが、待てど暮らせどなかなか靴ができあがってきません。そして、待つこと数か月の後に「申し訳ありません、あの靴は生産しないことになりました」と連絡がありました。
その理由は「生産をお願いしていた台湾の工場が、生産物をもって逃げてしまった、、、」とのこと。そんなことってあるの? と聴いた私はびっくりしました。

 

 そして、この話を友人Tに話したところー
「そう、そういうことはあり得るんですよ。もう10年ほど前になるけどわたしもアパレルメーカーで働いていたとき2度も同じようなトラブルにあいましたから」と。そして彼女自身の体験を聴かせてもらいました。
 彼女は日本のアパレルメーカー勤務の時、中国語が堪能だったので中国で縫製をしてくれる現地工場を発掘するのが大きな仕事の一つだったそうです。数10社を見て回り、ここならとお願いして生産を依頼する。最初は順調だった。ところが、しだいに納期が遅れることが多くなった。約束を守らない、契約不履行となる。「これでは困る、きちんと契約通りやってくれ」と言っても何のかんのと理由をつけてやらない。「こちらが現地に行く」と言ったときだけ、わが社のものをつくっている。他の日は、もっと利益率のいい会社や生産数が多い会社の製品をつくっている。――というようなトラブルが起きたそうです。
「そうそう、当時はまだユニクロも小さな会社だったわ。でも、私の会社が数百着と言う単位で発注していたのに、ユニクロは<フリース、何万着>という発注をしていたわね。今思うと、信じられない発展をしてきているのよ、ユニクロは」

 

 

 「じゃあ、どうしておかしい?とわかったの」とわたしはつっこんで質問しました。「うーん、もちろん相手の会社の営業マンは嘘をつく。工場長はその営業と口裏を合わせる。だけどネ、一般の従業員はやっぱり 本当のことを教えてくれるんですよ。あなたの会社の製品は作っていない、後回しにされているよ、って」
「こういうトラブル、裏切りは私自身も何度か経験したから。今、平井さんから聴いた台湾の靴工場の話は、大いにあることよ」ということでした。
 私にとってはとても信じられないような話でした。そして、厳しい状況の中で彼女は仕事をしてきたんだと改めて、Tに対して強い尊敬の念を抱きました。

 そしてTの話で、もう1つ心に響いたことがあります。「“いい製品を作ってくれるかどうか、この工場は信頼できるかどうかのバロメーターは、美味しい食事を出してくれるかどうか”なの」ということ。
Tが日本から中国に出張してその工場に出向いたとき、美味しい食事を出してくれたところは“まず 間違いない”ところだったとか。彼女の話を聴いて「食、おもてなしは人間の信頼度をはかる原点である」ーということも妙に納得できた 私でした。

 



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