2018年11月1日
4.心はずむ、秋の日曜日のこと
今年2018年も 残すところあと2か月となりました。今年の総括はとにかく「よく旅をしたこと」です。
シャイなボランテアの仲間が
もう1つ特筆すべき嬉しいことがありました。それは私のネットワークの中で今までの関係性がより深まったこと、さらに新しい出会いが生まれたことです。
数年前から東京メトロの銀座線・浅草駅で構内の案内ボランテアをしています。お相手する方々は40%が日本人、残り60%が外国人です。最近はアジアからの旅行者が急増しています。英語はあまり上達していないのですが、それでも何とか相手の求めていることに応えられるようになりました。応えられない相手にあたったら、大抵2−3人のシフトを組んで担当していますので、私より英語のできる仲間にSOSを発信して代わってもらいます。代わってもらったら、できるだけ傍にいて「どのように答えるのか?」を盗み?ます。対応が終わったら、当然その仲間に「ありがとうございました、助かりました」とお礼を言います
こんな風に、サポートしてくれる仲間がいるからこそ、これまで続けてくることができました。
膝の手術のため、しばらくこのボランテアもお休みしました。4か月ぶりに復帰した時に、同じシフトに入ってくれたYさんから声をかけられました。
振り返えると「ちょっと 平井さんいいですか? こちらの紐を引っ張ってみてください」というのです。―― それは小さなオモチャのくす玉でした。中には「おめでとう」の文字が、、。それだけのことなのですが、とってもジーンときました。Yさんのやさしい人柄が染みてきました。
Yさんはどちらかというとシャイな無口な人です。ほとんど 自分から話しかけてくることはありません。たいてい、わたしが困っているとさりげなく寄ってきてサポートしてくれます。または「Yさん、SOSです!!」と大声で叫んで、文字通り助けてもらっています。
こういうYさんだったからこそ、余計この行為の暖かさが迫ってきたのです。
ある日曜日のこと、Yさんと私そして私にとって初対面のIさんと3人で担当でした。
Yさんに「久しぶりだから帰りにご飯 食べませんか?」と誘ってみました。すると「OKです。平井さん、今日 御一緒するIさんも一緒にどうですか?彼は超マトモなヒトですよ」とわたしに耳打ちしてきました。おとなしいYさんが敢えて言うのだから、きっとそうなんだろう、と思ってお声をかけました。「はい、喜んで」という即答がかえってきました。この日の帰りは3人で話が弾みました。
初対面なのに
お店に移動する道々「平井さん、妻にちゃんと許可をとりましたので、安心してください」とIさんが言ったのは、内心こちらがびっくりデス。なぜなら、こういう言葉を発する男性とはあまりご縁がありませんでしたから。(笑)英語をはじめたきっかけ、なぜボランテアをやろうと思ったのか、家族のことなどー ほぼ初対面の私たちに屈託なく話すIさんの開放的な柔らかさに、感動すら覚えました。
帰りのメトロの中で「私はね、もう先が長くないからつまらない人とつまらない会話をしたくないのよ」酔っぱらった勢いで、暴言を吐きました。するとIさんは「少なくても、僕はつまらない男ではなかったんですね、それはすごく嬉しいことです」と満面の笑みで返してくれました。
YさんもIさんも、浅草でのボランテアの仲間です。それもいつも会っているわけではありません。でもこういう仲間と一緒に活動ができる場があること、そして活動を通じて、よりその人の深い側面を知ることができたこと、さらにいい関係性が深まっていくかもしれないという予感、――― うきうきと心が弾む、秋の夜の出来事でした。私はYさんIさんについて詳しい年齢など知りません。おそらく!?40代半ばでしょうか、、、ふたり共に 素敵な男性です。
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東京メトロ・浅草駅構内 ハートフル・ジャパンのワゴンの前で |
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