2019年3月1日
2.「ドイツには専業主婦はいないの!?」
−ドイツ人女性から聞いた話
私の所属するNPO法人SSSネットワークの講演会に参加した。テーマは「ドイツには、専業主婦はいないって本当?」というもの。ネットワークの主催者ノンフィクション作家・松原惇子さんとドイツ人女性サンドラ・へフリン(43歳)のトークだった。具体的なナマのお話しをたくさん伺い、盛り上がった。
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サンドラ・へフリンさんと松原惇子さん
NPO法人SSSネットワークの ホームページより |
私にとって、一番興味をそそられた話題をまず紹介したい。それは<ドイツでは、今から40年くらい前まで、結婚している女性(つまり妻ということ)が仕事をもつとき、夫の承諾が必要という法律があった>ということなのだ。40年前と言うと、日本で男女雇用機会均等法ができたのが1986年だから 率直にいって大差はない、といっていい。
一瞬、耳を伺った。ええードイツでそんな法律があったの!?
もちろん、正確なこの法律の内容と日本の均等法を同一にすることはできない。が なんとなく「もっとドイツは、進んでいる国なのでは、、」という思いが否定された気がした。この講演会の直後、大学のOB会の集まりがあったのでここに参加していた後輩の弁護士に「ドイツにこういう法律があったようだけど知っていた?」と訊いてみた。
複数の弁護士に訊いてみたけど、あっさり「ドイツ法は知らない」と言われてしまった。
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講演会の様子
NPO法人SSSネットワークの ホームページより |
さらに面白かったのは次の内容だ。
「ドイツは寒い。だから女性もパンツ姿がほとんど。色も黒っぽいものを着ている人が多い。靴もハイヒールよりローファーが多い。後ろから見ると、男性か女性かわからない格好が多い。自己主張も強い。そういう中で、日本の控え目なおしゃれな女性は持てますよ!」
そして、テーマの「ドイツには、専業主婦はいないって本当?」かどうか。
きわめて少ないらしい。昨今の若い女性は(日本でもドイツでも)「理想は専業主婦です」という人がかなりいる(保守化傾向がある)ようだが、「こんなことをいうと、ドイツでは能力がないのか?」と軽蔑されるそうだ。
早稲田大学の現役学生に訊いてみた。「ねえー 理想は専業主婦、なんていう人 周りにいるの?」と。「早稲田にはいませんね。でも高校の時の友人で女子大に行った人は、そういうことを公言しているし、周りもそういう人が多いようですよ」と教えてくれた。
ふーん、そうなのか。まあ 自分の人生だから自分で決めていいのだが。経済的な自立なくして、どうやって自由な精神で生きて行けるのかしら? 私は不思議でしょうがない。
会社を選ぶように、夫を選ぶということなのか!?
あれやこれやーー日本という国、働くということ、結婚の意味など考えるきっかけになった。
知っているようで知らなかったドイツの事情、実際に生活し働いていたへフリンさんのお話しはとても新鮮だった。
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