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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2019年5月1日

1.ファシリテーションの重要性


1) 英語なのに、、もはや日本語!?

日常の生活の中で、「これは得したな」と思うことがある。そして、私にとってごく当たり前のことが、もしかしたら多くの人にとって「決して当たり前ではない」ということもしばしば気づかされる。
得したと思うこと。それは 生業(なりわい)としてやってきたことが、即 日常生活で生かされていると実感できることである。

 

具体例をあげる。
今や、わたしたちの生活の中で<コミュケーション>という言葉があたかも日本語のように使われている。もちろん英語である。さらに<プレゼンテーション>はどうだろうか? むしろ、ビジネスの現場では簡潔に<プレゼン>という言い方で、これも日本語のように使われているのではないか?

 

では<ファシリテーション>はどうだろうか? これもコミュケーションの分野の専門家ならもはや知らない人はないだろう。それ以上に、ある規模以上の会社のビジネスマンなら<ファシリテーターとしてのプログラムを受講している>人も多いだろう。

 

 

 

2) 懐かしい、カリキュラム作成の思い出

日本語ではどう説明したらいいか。泥臭い言い方をすれば“場の管理”である。かって ビジネスマン・ウーマン対象の大学の2部(夜間部)で授業をもっていた。
ある年に「新設科目として、“会議運営の実際”というネーミングで授業をやってください」と上司から言われた。それ以上の説明を受けた記憶がない。
全てがそう、というわけではないが、これまでの実績からみて「あなたならなんとか 授業として組み立ててくれるだろう」と丸投げ!?されたのである。

 

こうなったら、やるしかない。90分15週のカリキュラムを作成して、授業を行った。
大変だったけれど、楽しかった。大学の仕事で面白かったのは、いい意味で自分の思うとおりに授業を構築できることである。  ―― しばらくして、先輩の先生から「平井さん、よく考えつきますね。私だったら15週、何をどう進めていいかギブアップですよ」と 変な褒められ方をしたことがあった。なんだか、今となっては これさえも懐かしい。

 

 

 

3) 教えるために、まず 学ぶ

私なりの整理は“会議運営の実際”とは、<ファシリテーションのやり方>であり、すなわち“場の管理”であり、もっとかみ砕いて表現すれば“会議の進め方”に他ならない。
「わかりやすく効果的に話す・発表する」ことがプレゼンとするなら、複数の人間を前に
その場を活性化していく能力・スキルも もはや現代のビジネス場面では不可欠といっていい。
 したがって 多くの企業での研修カリキュラムの中に、私は積極的に<ファシリテーションのやり方>を取り入れた。ヒトに教えるからには、こちらがまず学ばなければならない。そのためのスキルも身につけなければならない。

 

結果、私自身もファシリテーションのスキルを自然と身につけてきたと思う。
具体的には、“その場”にいる複数の人間への目配り・気配り、必ず 1回以上は発言を促すこと、話しやすいように頃合いをみて指名することなど。そして、何よりもまずは発言を否定しないで、受容的にうけとめることが最も大切だ。

 

 

 

4) スキルを実践できる場がある

最初に書いたように「得したな」と思うことは、しばしばある。たとえば、マンションの理事会や、複数の友人や仲間たちと集まったときなどである。特別 司会役をきめずに進行がすすむこともある。それはそれでいいことだ。


が 途中で 場が沈んだり、話題が散漫になってしまうこともある。そういうときは、さりげなく「ねえねえ 今 何の話 してるんだっけ?」とか「そういえば○○さん、今日はまだ 話してないわね」などと、口を挟む。

ただ それだけのことなのだ。

そして
このようなスキルは知識として学んだことがない人もいる。わたしは幸せなことに、自分の仕事(人材教育)として、まず人間に対する原理原則や知識を学ぶことができた。この違いは大きいと、本当に年を重ねるごことに実感している。

 

 学んだこと・習得した知識を知識だけで終わらせてはいけない。それを、私たちは日常の中で実践していくことこそが求められている、そしてその場は 実は無数にあるのだと、今さらのように気づかされる。

 

photo by Freepik.com

 

 

 


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