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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2020年3月1日

2.真面目ということー  内館牧子の本 「男の不作法」から


読書が好きです。

人材育成のコンサルタントをしていた時は、出張も多かったのでいつもカバンの中には本がありました。また今も月2回高尾山へいくとき、小1時間電車に乗るのでわたしはスマホでななく、本を読んでいます。最も嬉しい時間は、プールでエクササイズをした後、スパに入ってさらにそのあとゆっくり読書するひとときです。

 今 手元には、何度も何度もと繰り返して読んで擦り切れそうになっている文庫本や新書があります。そして過去、読んだときそれほど気にならずに読み過ごしていたことがなぜか、最近になっていい意味で<ひっかかる内容>もありますね。

 

 

「男の不作法」(内館牧子 著・幻冬舎新書)の中に

<真面目をバカにする>という項目があります。過去、読んだときおそらくすーっと読み進めていった箇所なのですが、最近改めて、心に染み入ってきた部分がありました。すこし、長くなりますが、引用します。

 

・・真面目をバカにする傾向はあまり聞かなくなったと思っていた。ところが まだあったのだ。新聞の人生相談のコーナー(2018年)にそれを裏付けるような相談が出ていた。20代女性からの相談でー昔から真面目だと言われてきた、が自分を変えたいというのだという。

というのは公務員試験に落ちた時に、周囲に「真面目だけではダメ、皆 真面目なのだからそれ以上に自分自身をアピールできるものは何かを考え、自分自身を変えていかなければいけない」

と 言われた。以来、「とても悩んでいるが」どう変えればいいかわからないとい切実な相談だった。

 

・・確かに公務員試験を受けようとする人たちは「皆、真面目なのだから」その上を行く必要はあるかもしれない。

だが、そうだとしても、世に中にはこういうことをしたり顔に言う人っている。賢しらに言いたがる世代ってあるのだ。不作法も極まれるである。

 

回答者の鷲田清一(哲学者)が、明確に書いている。「<真面目>は<杓子定規>や<堅物>とは違います」

鷲田は、他人の思いを憤ったり、空気を読んだりして、丁寧に応える大切さをあげている。これは何もかも相手に合わせるということではない。

「他人の思いを想像し、いつも同じ仕方ではなく、そのつどその他人の思いに最適なかたちで対応できるということが、ほんとうの真面目なのではないでしょうか」

 相談者は納得できたのではないか。

 

 

 

鷲田清一の回答には、改めてうーんとうなってしまいました。同時に、真面目をバカにする男たちを、ばっさり切る内館牧子にも、拍手を贈りたい気持ちになりました。

 

 他にも目次には、以下の項目がありました。

  • 上に弱く下に強い
  • 過剰に自慢話をする
  • ジジバカを垂れ流す
  • 食べ方のマナーが悪い  などなど

 

 

「そうそう男の不作法ってーこうだわね」とつい声をあげて、笑いたくなるものが満載です。

 

 

 


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