2023年7月1日
2.住み替え ドタバタの記―
1)高齢者が生きにくい社会!?― 賃貸が難しい
「賃貸に引っ越す」と話すと「その歳では難しいかも、、」という反応をされた。<歳をとると、借りにくい。だから 持ち家を確保することは大切だ>とさんざん耳にしたことだった。いざ、自分がその立場になって、実際はどうなのか? 興味深々だった。
わたしが飛び込みで入った街の不動産屋さんは「まずは 平井さんが気にったところがあれば選んでください。その後 年齢でも可能かどうか 交渉してみます」と言ってくれた。わたしの感触では、50%はNG。つまり半分くらいはOKという感じだった。
他の不動産屋は「うーん、10件アタックして 可能なのは1ないし2件ですかね」と言った。ハッタリだったのか?現状を把握していないのか? 即この業者とは取引しないと決めた。
聞くところによると、文京区ではこういう弊害がおきないよう結構きびしい行政指導をしているということだった。でも今後、先のことはわからない。
2)嘘のようなホントの話・消えた 契約者!!
住み替え先を探している間に、おかしな?こと、奇妙なことが起きる。耳にする。
気にった物件に出会った。「ここは、有力候補です、〇〇日までにお返事します」と不動産屋さんへ告げた。「了解しました」とお返事をいただいたにもかかわらず、翌日「残念ですが、先約に決まってしまいました」と連絡があった。
「まあ、しかたないな」と気を取り直して他の下見などしていた矢先「平井さんが気にいっていた物件、キャンセルになったので、よろしければOKです」と連絡があった。結果、そこに決めた。
不動産屋さんによるとー
「契約に現れなかったので、保証人である妹さんに連絡をとってみました。ところが 妹さんから“本人(兄)と連絡がつかず、蒸発したらしい。お部屋はキャンセルして下さい”ということになりましたのでーー」
嘘のようなホントの話だった。
3)大きなテーブル & イス ― 荷物をどうする !?
このテーブルを買ったのはいつのことか? もうはるか昔、記憶にない。新宿の大手家具店で丸い白木、補助板を真ん中に入れると8人はユウに座れる。いかにもドイツ製というドッシリした風情なのだ。このテーブルを囲んで何回パーティを開いたことだろう。
最初は「このテーブルだけは 持っていこう」と決めていた。ところが これを新居に運ぶとしたら、、まさしく「新居がテーブルだけの部屋」になってしまいそう。泣く泣く手放すことにした。
直径120cm ところが問題が、、高さ、75cmもあるのだ。マンションの会議室に使ってもらえる、と喜んだのもつかの間「大きすぎる」ということで没になった。残念だが、しかたがない。そして、マンションの販売を委託した会社がひきとってくれることになった。やれやれ、これで一安心だ。
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2012年、中国貴州省から日本語専攻の大学3年・女子学生2人が我が家を訪れ、
パーティーをおこなった。 |
4)友人からの嬉しい申し出が ― 「僕が、本をひきとるよ」
一番 頭が痛かったのは本である。いつの間にか、本当にいつの間にか おびただしい数の本があちこちに溜まってしまった。もちろんこの45年の間にも、幾度となく見直しをして「本当に残したいもの」だけにしたつもりだったのに。本箱だけでなく、クローゼットの奥、上の段から「これでもか、、」というくらい出てきた。
それでも「これは持っていきたい」と思うものを区分けしていると、瞬く間に時間が過ぎていく。
そんなことを、、友人にぼやいたら「よければ、僕がひきとるよ。ウチのマンションの1Fに時々並べておくと、見かけて持っていく人がいるんだよ」と言ってくれた。まさに彼が神様・仏様に思えた。
大小の段ボール箱 およそ10数個、数にしたら300冊以上はあった。軽々と車に積んで 運び出してくれた。
2日後、彼に会ったとき 言われたこと。
「平井さん、マンションの1Fに箱ごと 2つ本を出しておいたら、もう夕方に亡くなっていたよ」
もしかして、誰かが手にとってくれたなら、こんなに嬉しいことはない。
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