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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2024年3月1日

2.映画と本


2つとも、友人から強く勧められたものだった。

映画は「PERFECT DAYS」本は「DIE WITH ZERO」である。

<映画>

映画は以前に役所広司の「すばらしき人生」をみていたので、「PERFECT DAYS」が話題になった時、ぜひ見に行こうと思っていた。映画のパンフレットにもあったが「ZEN- MOVIE」と言われるように、静かに淡々と映像は描かれている。登場人物も極めて少ない。大きな事件も起こらない。セリフもほとんどない、といってもいい。

が、なぜか 私にはその平坦な男の日常の描写が 清冽で“自分の思うように納得のいく生き方そのもの”が描かれているような気がした。

特にー 仕事の合間の昼どき、いつもの場所;神社の境内のベンチに座ってコンビニで買ったサンドイッチを食べる、その合間に見上げた空から木漏れ日が光って、、―という映像はたまらなく美しい。同じような日常の繰り返しの中に、丁寧に生きようとする彼の意思が感じられた。

 

  ――そう、こんな風に自分が納得する暮らしをしていこうーと背中を押された気分がしたのだった。

 

かって地下鉄浅草駅でガイドボランテアをしていた時に見慣れた、地下の飲み屋街や墨田川べりの風景が出てきた。まだ数年前のことなのに、私にとって遠い昔のような懐かしさを覚えた。

 

 

 

 

 

<本>

「もう、平井さんはこの本に書いてある生き方をしているように思います。私と同じこと言っている!と、きっと思うかもしれませんけど」と友人が、貸してくれた。最近はさっぱり本を買わなくなった。が、これは読み終えてから即アマゾンで注文した。やはり、手元に置いておきたくなったから。

 ジャンルでいうと、人生のマネープランというべきなのかもしれない。しかし、ほとんど数字も出てこない。むしろ人生についての1つ哲学を語っているように、私には思えた。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

 

 ―ただ生きるためだけではなく、十分に生きる。経済的に豊かになるだけでなく、人生を豊かにするための方法を考える。―この本のテーマはこれだと、著者は言う。

 それは、今しかできない経験への支出と将来のための貯蓄の適切なバランスをとるーといういことに集約されるといっていい。

 

紀伊國屋書店のPOP画像

 

 

70代の私にとって 非常に具体的なアドバイスをもらった気分がした。

 ・資産を切り崩すタイミングを見極める
 ・経験から多くの楽しみを引き出せる体力があるうちに純資産を取り崩すべき
 ・大胆に行動するための3つのポイント
   @一般的には人生の早い段階が良い
   A行動をとらないことへのリスクを過小評価すべきではない
   B「リスクの大きさ」と「不安」は区別すべきだ

さらに、、つい微笑んだのは次の文章を目にした時だった。

 「若くない人でも大胆になるべき時がある。それは苦労して稼いだ金をいつ使うかを判断する時だ。資産のピークを見定めて、残りの時間と金を、人生を豊かにする経験にあてると決断するには勇気がいる。人生を無駄にすることには不安をいだかないのに金が足りなくなる事を過剰に恐れる人は多いからだ。」

 

● ●

 

2024年の念頭にあたって、刺激的な本と映画を教えてくれた友人に心から「ありがとう」を伝えたい。

 

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

 


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