 

2025年9月1日
3.わたしのボランテア体験
<紹介します・わたしの友人> その30 大原延恵さん
<私からひと言・平井ゆき子>
わたしが最初に大原さんに出会ったのは、彼女が社会人1年生・新入社員の時でした。ですから、もう40年?のお付き合いになります。わたしのキャリアの最後で担当した私立大学の<アサーション・率直な自己表現のゼミ>もバトンタッチしました。仕事上の後輩でもあります。2年前に文京区・根津に私が引っ越してきて、思いがけず大原さん宅のご近所さんになりました。誠に心強い存在です。
(平井 記)
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大原延恵さん |
<トーハクの概要>
あなたは東京国立博物館(トーハク)に行ったことがありますか?首都圏近辺の方なら、社会科の校外学習、それ以外の地域の方なら、修学旅行などで行ったことがある人がいらっしゃるかもしれません。もしかして「特別展しか行かない」という人も、これからはぜひ、本館・東洋館・法隆寺宝物館にもお立ち寄りください。
常設展ではなくて、東博クコレクション展と言います。収蔵品は、約12万件あり、年間約400回の展示替えがあるので、行くたびに違う作品が見られます。収蔵品だけでなく、寄託品もあるので、常時3,000件の展示があります。
平井さんをご存じの方なら、わかっていただけると思いますが、スタッフが「ボランティアを楽しんでいる」様子がわかります。さらに、最近は「何かボランティアをやっていますか?」と問いかけられることもあるので、今回は、私がやっているトーハクのボランティアについて、書きました。
<東京国立博物館のボランティアに挑戦>
仕事が落ち着いたら定期的にやりたいボランティアがありました。その中で、募集を再開したのを見つけて応募したのが「東京国立博物館のボランティア」でした。
東京国立博物館 https://www.tnm.jp/
ボランティア募集説明会に参加して、エントリーシートを提出、それに合格したら、さらに面接があり、研修があって、やっと登録ができます。そのエントリーシートは、住所のほかは、つぎのような項目が並んでいました。
・ボランティア活動歴
・ボランティア活動に活かしたい特技
・応募動機 (200字)
・どのようなボランティアになりたいか(300~400字)
・ボランティアとしてやってみたいことや力をいれたいこと(300~400字)
学歴や職歴、写真、資格などの欄はありません。
私自身が仕事で、学生のエントリーシートの添削をしていますが、このボリュームと内容は、なかなか手ごわいです。学芸員の資格はないし、ボランティア経験は、東京消防庁災害時支援ボランティアの他は、大学同窓会の支部活動くらいです。英語、手話など活動に活かせそうな特技もありませんので、やってみたいことをがんばって書きました。
<合格できた!!>
私が応募した年には、250名の応募があって、55名の採用だったそうです。こんな項目なので、他の応募したメンバーに、どんなバックグラウンドを持った人がいるのか、まったく見当がつきません。
年齢も幅広く、最初緊張していました。でも、「〇〇美術館に行ったら、これがおもしろかった」「〇〇の浮世絵が発見されたらしいね」「庭園の〇〇が咲いてましたよ」など、メンバー同士初対面であっても話題はつきません。
英語が得意な人も多いので、「土偶って英語でなんて言うのですか?」「この場所からトイレって、英語で説明するとしたらどうなりますか?」など、教えてもらっています。
何も知らないというのは、私の強みでもありました。
<活動の内容は!?>
活動は、月に2回以上、決まった曜日に参加します。本館での館内案内や、体験コーナーのサポート(例:東洋館の占いコーナーで占いの説明)をしています。自主活動としては、彫刻チームに所属していて、展示されている仏像について、スライドを使って説明する活動もしています。
特に私の好きな活動は、スクールプログラムのサポートです。小中高など学校単位で、無料で受けられるプログラムです。
「博物館の仕事ガイダンス」「はじめての東博」「はじめての考古学」など30分のレクチャーの後、自由見学できます。こちらはボランティアではなく博物館の担当の人が説明をするのですが、非常にわかりやすく、ワクワクして見学できるような内容です。
<わたしのお勧めはー>
お勧めの作品は、毎週入れ替わるので難しいのですが、大階段(半沢直樹に出てくる銀行のロケ地)を上がって、すぐのところの「根付 高円宮コレクション」です。
根付とは?――腰から提げて携行する「提物(さげもの)」(例:印籠など)と紐でつなぎ、帯に留めるために用いる小さな彫刻のような留め具のことです。今でいうと、スマホのストラップチャームのようなものですが、このコレクションは、実用というより、観賞用ですね。
故高円宮殿下が妃殿下とご一緒に蒐集された、現代根付が展示されています。かわいらしいものや、ちょっと不思議なものなど、いつも楽しみです。
本館1階入って右手の11室が、彫刻の部屋です。金剛力士立像が出迎えてくれます。滋賀県栗東市の蓮台寺に安置されていましたが、1934年の室戸台風で大破してしまいました。いったんすべての部材を解体して、つなぎ合わせ、表面の彩色も補修を行っています。背中側も見られるのも、博物館ならではの醍醐味です。
本館19室は体験コーナーです。そこに触地図があります。目の不自由な人が、博物館を楽しむための触わる地図です。ぜひ、触ってみてください。
緑色のビブス(ベスト?)を着用しているボランティアがいたら、遠慮せずに声をかけてみてください。作品説明はいたしませんが、それ以外のよろず相談を承ります!!
どう回ったらいいのか、今展示されているものでお勧めは何か、自動販売機はどこか、など、困った時に、お手伝いします。
ぜひ 東京国立博物館で、お会いしましょう。
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