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2025年11月1日

3.学生から学んだこと
<紹介します・わたしの友人>その31 R・ Hさん


<私からひと言・平井ゆき子>

R子さんとのお付き合いはここ2年ほどでしょうか?もしかしたら、最近の最も新しい友人と行ってもいいかもしれません。パワフル、前向き、グズグズ言うより行動する実践派です。その姿勢には、私自身がとても励まされています。彼女の個人的な側面はほとんど知らなかったのですが、文章を読んで教員としてもまさに熱い!!姿勢で学生と向き合っていることが理解できました。心から応援してます、ガンバレ!!

(平井 記)

 

学生から学んだこと

 

R・ H

<大学野球に励む若者>

私は某私立大学で講師をしています。担当する各クラスの中にtotal20名前後の野球部所属の男子学生が在籍しています。彼らはみな幼少のころから野球を始め、中学高校は野球の強豪校と言われる有名校出身です。
大学で入部を希望するのであれば、高校3年次にセレクションを受けて合格できたものだけが大学入学後に入部できるとのことです。しかし、部員数も多く寮も完備されているため地方からの学生もいて、その中でレギュラーになることは容易でないことは痛いほど感じます。
日々が野球の彼らは授業の中で自分に関する文章を書かせたりすると勿論ほとんどが野球にかかわる内容を書いてきます。各々書いてくる内容は違えども、一人一人に野球に関する大きなドラマがあり、そのひたむきさに胸を打たれます。稚拙な文章も多々ありますが、何よりも「野球が好き」であることと「前向きな姿勢」は十分感じ取れる内容・文章です。

 

 

<一人ひとりのドラマ>

まさに一人ひとりにドラマがあるといっても過言ではありません。
有名高校ではキャプテンという輝かしい経験があっても、大学入学早々ケガに悩まされ、監督からマネージャーに転身するように勧められ、現在はマネージャーとしてグランドの周りを走り回っている学生もいます。どのようにして挫折を乗り越えたのか・・・
また、1年間良い病院を探して探して肘の手術、気の遠くなるようなリハビリを終えても、以前のように速い球を投げることが出来ず、今は広報としてグランドの外からカメラ片手に活躍する選手の写真を撮ってる学生もいます。本来なら自分は写真を撮ってもらえるピッチャーだった彼はどのような思いで選手の写真を撮っているのか・・・
さらにまた、誰よりも練習やウエイトトレーニングをして体は去年より見違えるほど大きくなったが、ここ一番が打てない、チームに貢献できていないと書いていた彼は、どのように気持ちを切り替えているのか・・・

 

 

<野球観戦に行った!!>

それでも、私のクラスの彼らはいつも明るく「先生!こんにちは」「先生!元気?」と大きな声で教室に入ってきます。彼らの屈託のない明るさのお陰で教室全体が活気づいてくるのを感じます。そんな彼らを私はいつしか尊敬するようなりました。そしてお願いされてもいないのに、去年から野球部の試合を観戦に行くようになりました。

この夏も猛暑の中、帽子に日傘といういでたちで木陰を探しつつ観戦をしました。彼らは夏の地方合宿を得て一段と逞しくなったようでした。
木陰から木陰へ移動しながら観戦をしている私の側まで来て帽子を取り、礼儀正しく「先生、暑い中ありがとうございます」という学生もいれば、「先生また来てる!先生暇なの?」と笑顔でわざわざ言いに来る学生もいます。
「先生、年取っているから熱中症で死ぬよ!」とペットボトルを投げてくれる学生。 「先生!さっきの俺の活躍みた?」「ごめん、ジュース買いに行っていて見てないよ」と言うと「先生、何のために応援に来ているの?しっかり見てよ!」と言う学生。 暑さも忘れて思わず笑顔になる彼らの言動です。
私が見た試合は4:2で勝利でした。

 

 

<そして、私ができることは?>

彼ら一人一人がいろいろな悩みや葛藤を抱えつつも、猛暑の中、選手、スタッフとして、それぞれの持ち場で活躍しているのです。そこから、私は大切なものを見せてもらっているような気がします。グランドから野球を通して彼らは多くの事を学んでいるのです。野球という自分の信じたものに、ひたすら取り組んでいる学生たちーー 彼等に巡り合えたご縁に、私自身が頭が下がる思いです。

後期の授業が9月中旬過ぎからスタートしますが、授業を通して今度は私が彼らに何かを与えられたらいいなあーーと炎天下の中、くらくらしながら思いました。
本日最高気温38度、明日も試合が続くようです。

 

 


(2025年 8月某日 記)

 

 

 



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