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ざっくばらん　ゆき子のおしゃべりコーナー
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1999年2月

その１　人からほめられたら、素直に喜びましょう･･･ョ！

昨年の秋に、地域の大学、文京女子大の生涯学習センターで 「上手な自己主張を身につけよう」というテーマで コミュニケーションの講座を担当したときのことです。 「人から自分のことをほめられたら 『そんなことありません』と 謙遜しないで、 素直に 『そういわれると…なんだか照れくさいけど…ありがとう』と 自分の気持ちを言いましょう」と講義した後、 ４０代後半と思われる女性がつかつかと寄ってきました。


Ｍ 「アノー、ぜひ、お聞きしたいことがあるんです」
私 「？」
Ｍ 「私、お習字を習っているんですが、この前、先生にほめられたんですが…」
私 「お習字ですか…私も習いたいと思っているんですが…。それで？」
Ｍ 「ええ、先生がうまくなったネとほめてくれたんですが、 私にとってはまだまだ不満足だったので 『とんでもない、まだまだダメです』って言ったんです。 それでも先生は『いや、前より上達したよ』と 言って下さったんですが…」
私 「…」
Ｍ 「結局、その先生をスゴーク怒らせてしまったんです、私。 …だって、自分では本当にほめていただく程ではないと 思っていましたので…」
私 「ウーン、そうですか。お気持ちもわかりますが、 先生はせっかくほめたのに、それを受けとめてくれなかったので、 ガッカリしたんじゃないですか…ね」
Ｍ 「私、どうすればよかったんでしょうか？ どういう言葉でお答えすれば良かったんでしょうか？」
私 「そうですね…。あんまり考えずに、 その時の気持ちをそのまま、言葉に出したら 良かったんじゃないかしら。例えば、私だったら 『まあ、そんな風に言われると恥ずかしいです。』というかもしれません」
Ｍ 「ああ、そうですね、『そんな風にいわれると恥ずかしい』 とてもいい表現ですね」


その女性は一言一句を書き留めました。 そして 「ああ。これでスッキリしました。 今日はこの言葉を教えてもらっただけでも、大きな収穫でした」と 心から嬉しそうに帰っていきました。ほめられたとき、 その場その場で自分の気持ちをありのまま表現するのは、 そんなに難しいことなのでしょうか？




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