平井ゆき子事務所


トップページ

プロフィール

現在の活動

ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー


トップページのバックナンバー


メール mailはこちらまで
yukikoh@gol.com

Copyright (C) 2006
Hirai Yukiko. All Rights Reserved.

ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
green_line
1999年11月

その1 「お手本にしたいお年寄り」

8月中旬4日間は5月からスタートしたホームヘルパー講座の最終段階である老 人ホームの施設実習に行きました。  原則 9.30から18.00まで それぞれのフロア―に実習生がバラバラに配属され、 そこのりーダーの指示に従って 介護のお手伝いをしました。食堂までの移動介助 (車いす、あるいは 手をひいて)、ベッドメイキング、お掃除、排泄の介助など。

このような定型業務は苦になりませんが、特に昼さがり に「一緒に遊ぶ?すごす ?」というのが何を どうしたらいいのか 勝手が分りません。 特に指示もありません。わたしは「爪きり」を積極的にやりましたが これがなかな かたいへん。 手はきれいですが、ほとんどの人の足は歩けないために変形していたり、お風呂に週 2回入っていても、汚れていたりで 苦労しました。 「見えるところは 手入れしてもらっ ているけど、見えないところまでは、、、、きめ細かくされていない、 手が回って いない」ことを しみじみ感じました。 痴呆の男性からは それまで 和やかに話していたのに、爪をきったら 突然怒鳴ら れ、日常の仕事の疲れとは異なる「心身の疲れ」が どっと 出ました。本当に ほん とにイイ体験をしました。

■印象的な 2人のお年寄り■
当たり前のことですが、それぞれのお年寄りが それぞれの人生を歩んできたの だ、、 ということをその人の言動から教えられます。
 
・毅然とした 男性

彼は無口でほとんど話しません。でもお見かけしたとこ ろ、体も精神も健康。 毎朝の体操の時 一生懸命 手足を動かしていました。私たち実習生も 一緒に体を 動かしたり、すこし不自由な方の手を引いたり、声カケをしてお手伝いをします。そうしないと 全く体を動かさずに眠ってしまう人が かなりいます。 彼は 全く 手助けを必要としません。結構 長い時間(60分くらい)私たちは 立っぱなしになります。あろうことか その人から「疲れたでしょ、あなたも腰掛け なさい」と 言われました。それもキッパリと 毅然と。

 
・チャーミングな女性

午後のリクレーションで童謡を歌う時間のときのこと。 現在 施設に滞在しているある女性が 始めから終りまでずーっと 暗譜でピアノ伴 奏をしてくれました。 「もしもしカメよ」から 「桃太郎さん」など、レパートリーは 一体何曲?と思 うほど。 「どういう方ですか?」と 職員にうかがったら「あの方はね、 幼稚園の園長先生 をずーっとしてらしたのよ」、、、納得。その時の彼女の顔は 本当に輝いていて  チャーミングでした。



<< メニューへ戻る