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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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1999年11月

その3 「わたしのとっておきの京都」

京都が好きです。その京都に今年仕事で 7月9月10月に数回 行きました。 誰にも教えたくない、でも知って ほしい、とっておきの場所をご紹介します。

1 美術館「何必館」
 そこは 京都四条河原町を八坂神社に向かって歩いていく途中にあります。 お休みの日は、それはもうすごい人の流れがこの建物の前をとうり過ぎていきます。 でも この中に一歩 入ると、外の喧騒がウソのような静けさ。気をつけないと、と うり過ぎてしまいます。作品は 現代作家が中心ですが、北大路蘆山人の焼き物など が どーんんと収まっています。
でも イチバン好きなのは この最上階にある坪庭です。真上が 空。雨の日は こ の小さな庭の苔が シットリと濡れて その前のソファに体を埋めてぼんやりとその 様子を眺めています。  会うとしたら 美大の学生?くらい。誰もが ここへ来ると言葉をなくしてしまう よう。

2 宿「三福」
 これも京都のど真中、三条木屋町からさらに細い路地 そう、あの先斗町にありま す。 間口は小さいのですが、ズずーっと 奥まで宿。加茂川にお部屋が面しています。 たしか 全部で4つしか部屋がないとか。でも1つ1つの部屋は広く、昔お茶屋だっ た風情を 今も色濃く残しています。広い広い タタミの部屋に両足を投げ出して  床の間に目ををやると、その時々の季節の掛け軸がかけてあります。それもかなりの 年代ものらしい。
 そうこうするうちに、ノックもしないで(ドアがないから 当たり前) 昔たぶん 芸子だったのでは?と思われる女将がお茶と和菓子をもって来ます。おっと、これは 間違い! 始め女将と思っていたその80近い女性は 仲居さんで、仲居さんと思って いた素人くさい60代の女性が女将でした。わけあって、「今は女将」ということを何 度目かで聞きましたが。
 嬉しいのは 朝 加茂川を散歩した後、いただく朝ご飯。シャケ、冷やっこ、ナス の揚げ物、おしんこ。これは いついっても同じ。それがまた 良し。加茂川を眺め ながら「さて、今日はどうしようかな」と 考えている時間が好き。


3 小さな寺「蓮華寺」
 もう 何回足を運んだことでしょう。初めて,訪れたのは20代の頃。先代の住職が すごい名物住職でよくお庭の説明をしていましたっけ。今の住職は たぶん 私と同 じ世代、先日 初めて言葉を交わしました。彼の書いた文章を読んで その感想を庭 掃除をしていたその人に話しました。
「今日はいい日だ。遠来のお客さまと 嬉しい話ができて」と言われ、私のほうこそ  とても嬉しくなりました。紅葉が有名。渡辺淳一の小説にも登場しています。でも  朝や 冬の夕暮れ時など、ほとんど誰もいません。個人タクシーでくる観光客と  時折一緒になりますが、10分もすれば また 私ひとりの世界。「この空間をひとり 占め」って 最高の贅沢ですね。  この寺の何がイイのか?ですか。それは 、、、、ここに居ると「宇宙を感じる」 感覚でしょうか。場所は 大原に行く途中、高野川ぞい。八瀬の手前にひっそり と、、、あります。  オシマイ。



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