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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2000年5月7日

その1 「エルシーというパワフルな女性に会った 」

2000年の幕開けに1/9から15までオランダにいって来ました.ITW(インターナショナル・トレイニングセンターというアムステルダムにあるNPO)で女性のためのマネジメントコースを受講してきました.以下は2日めのレポートです.

研修の内容紹介、、、「マネジメント・スタイル自己診断」

1.研修初日・午前中の概要

やる気満々(1)日時:2000年1月11日(火)10:25から13:15まで
(2)参加者・講師エルシー(ITWの代表)・受講メンバーわたしたち日本から5名とブルガリアから3名、合計9名、室内に英語・ブルガリア語・日本語が飛び交う
(3)実施内容(項目)・本日のオリエンテーション・受講メンバーが一人ずつ自己紹介・<シートA・B・C・C>を活用してのマネジメントスタイルの自己診断・まとめと情報提供


いざ!出陣の朝,真っ赤なショールで

2.マネジメント・スタイル自己診断

1)<シート>を使いながら進める。チェックの時間をとり、その結果をひとり一人に発表してもらいながら傾向と課題をまとめていった。
2)<マネジメントスキルの定義>はいつもわたしがマネジメント研修で使っているものと全く同一。さらにエルシーの話してくれた内容・進め方も わたし自身が日頃研修でやっていることと同じであった。なんだか「いつもの自分」見ているようでおかしかった。同時に今出まわっている?信奉されている?マネジメント理論が世界共通している(アメリカからの理論)のだと改めて実感した。


これが、噂のエルシー

3)<シートあなたのマネジメントスタイルをチェックしてみよう>は各人がチェックして合計点を出した。確か「40点がボーダーで、それ以上ならまあまあやっている」という説明であった。わたしは位置的に端っこに座っていたのでトップに点数を発表した。内心「自分としては、やや甘め」につけたが40点以下だった。我が日本からの他のメンバーは、みなさん40点以上の高得点で、さらにおとなしいブルガリア勢ももっと高い。「ワー、すごいメンバーの方々とご一緒にきているんだ、、、」とオタオタした。「でも、これは自己評価と他者評価ではズレがありますよ、、、」とエルシーに言われてちょっぴり安心した。


4)<シート・あなたの強み弱みは?>についてもまず各人にチェックさせ、その後発表という進めかたである。もうこのあたりにくるとエルシーは「いつも女性からでてくる弱みは共通しているのよね」という顔で聞いている。スタート時の緊張感が多少和らいで、みんなが真面目にかつノッテ参画している手応えを感じていたのだろう。 メンバーから弱みとしてあげられたのは「財務知識・調整能力、、、」が多かった。エルシーいわく「なぜここが弱いかというと子育て等でこういう仕事を経験する場・チャンスがなかったから、、、自分で考え、それをつくりあげ、発展させるチャンスがなかったからです。本当は財務的な能力は女性はもっている。自分に自信をもつことが大切です」エルシー節といってもいい、大きく目を見開いて大きな声で熱く語りかける。「まるでアジテ―ターだ!」とわたしは感じていた。 でも次のエルシーの言葉には大きくうなずいた。「いつも、やりたいことを机上(知識という意味?)からだけでなく、現実から学ぶことが大切。出会い・交流、特に異質のものとの交流体験から学ぶことが大きいのです。」


エルシーとランチ

3.所感(わたしの感想)

1)この日の我が日本グループのメンバーは、、、、気合がはいっていた。朝、朝食を食べながらのミーテングをして役割分担もきっちり決めて臨んだ。通訳、録音、記録、写真担当。私は記録係になる。でも内容は目新しいものがなく、どちらかというとエルシーの進め方に神経がいって、お役目の記録もついついおろそかになりがちだった。英語はイマイチ(いまサン位)だが、エルシーのいっていることはとてもよく理解できたので一人でケラケラと笑い、顰蹙をかった(ような気がした)。このわたしの体たらくを他のメンバーは先刻承知で「ゆきこさんはアテにできない」と感じてくれたようで、、、他の方々に本当に助けられた。

研修 風景,,,わたしは Yukiと呼ばれていた (左の真面目な顔がわたし)

2)ブルガリアの女性たちはシャイで、、、、、、おそらくわたしたちを見て「日本の女性はなんて元気がいいのか」と思ったのではあるまいか。3人の女性、、イバンカ(44歳)ミラーナ(38歳)べテア(29歳)は政府・大蔵省からの派遣だとか。全員ミセスで子供がいるとのこと。たぶん超エリートなのだろうと思われる。公費で、丁度この日から4週間もITWのプログラムに参加するといっていた。みなさん、ホリの深い顔立ちでべテア以外はあまり英語も得意ではないようで物静か、、、。つい「費用は幾らくらいかかるんですか?」と訊ねても、誰ひとり正確に知らない、、、、というのもオモシロかった。エルシーいわく「始めてべテアが2年前にこのITWにきたときは、メンバーの一員でとてもおとなしい女性だった。ところが今回は年上の他のメンバーを連れて、リーダーシップをとってやってきた。見違えるようだわ。こういう出会いは本当に嬉しい」

3)エルシーはITWの看板だが、、、、、、組織は一体どうなっているのか?というのがわたしたちの関心事だった。パンフレットにも蒼々たるメンバーが写真入りで載っていた。最初の日にもスタッフ紹介の場があり、数人とも挨拶した。だけど、、、いつも表舞台に出てくるのは彼女とあと少数だけ。早い話が「エルシー商店」らしいと私は理解した。「スタッフはどうやって集めるのか?」という質問にも「ほしい時にほしい人材が現れる」なんて答える。本人は真面目に答えている様子、、、たぶんエルシーの個人的人脈で揃えているようであった。「これがITW流?エルシー流?」とうべきか。結構いきあたりばったりの進行で、少々わたしたちも振り回され日本メンバーはイライラ感がしだいに増幅していった。まず時間に始まらない。10時スタートといっても「ごめんなさい、車が混んでいてね、、、」とニコニコして現れる。資料もファイルはたいそう立派なものを最初に渡されたがあまり実際の活用はなかった。


一緒に勉強したブルガリアと日本のメンバー (さて 誰がブルガリア人?)

4)そして、私の結論は、、、、ITWのプログラムに大きな期待を抱いてきたものの、初日・2日目でなんとなく私の業界(コンサルタント業界)と同一の匂い!を感じとり、すこしホットし、すこしガッカリした。ホットしたのは、、、マネジメント理論(もちろんごく一部に過ぎないが)は今や世界共通。同じことを同じように教えているんだなあと確認できたこと。ガッカリしたのは、、、端的に言えば「青い鳥はいなかった。それは自分で探さなければならない、自分の内なる世界で」とわかったこと。これがイチバン今回のオランダ研修旅行の私にとっての成果といってよい。・やりたい、、と思ったら「わたしにできるかしら?、、、」と尻込みをしないで、まず第一歩を踏み出してみる、やってみる。・次にたった一人でやらないで他者を巻き込みながらやる。特に異質なもの、人、世界との交流で自分自身がより活性化されていく、、というエルシーの生き方。仕事のやり方は、大いに刺激をうけ、そのエネルギッシュな動き方は見習いたいと心から思った。
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