2009年5月1日
5.再会―コロナ食堂のおっちゃん
K子さん 思いがけなく、京都に行ってきて、またまた「コロナ食堂のおっちゃん」に会ってきましたよ。大阪での仕事の後、帰りの電車の指定時刻まで3時間あったのです。さて、どうしようか?と地図をみたら、仕事のあったN市から京阪電車で祇園四条まで直通。すぐに決めて電車に乗ったのよ。祇園四条に着いたのが6時少し前、そこから白川の川べりをプラプラ歩きました。ちょうど桜が五分咲き、夕暮れ時とあってたくさんの外国人を含めた観光客がそぞろ歩きで、たいそう混雑していました。
それから、四条通に出て八坂神社に向かい始めたとき、「待てよ」という声がしました。そうです、もう一人の私が「桜じゃないでしょう!? やっぱり、コロナ食堂だよ」と叫んでいたのです。そぐに引き返して、木屋町から下って、コロナ食堂の懐かしい薄ぼんやりした明かりを見たときは「よかった!!まだやってるんだあ」と声をあげたくなりました。定番の卵サンドは新幹線の中で食べることとして、奮発してビーフカツレツとビールをいただきました。
でもね、ちょうどタイミングが悪く、わたしのほかにもお客が4組いたのよ。だから待つこと、ほぼ30分。それでも ゆっくりおっちゃんの動作を眺めて、あのなんともいえないレトロな空気を楽しんでいました。改めて気づいたこと、おっちゃんの作業中は誰もしんとして、声をかけないこと。そこにいるお客の誰もが静かに暖かく、畏敬の念をもって見守っているというという感じでした。なにせ93歳、この道60年の現役ですもの。
私が食べ終わった頃は、もうお客さんは私だけ。おっちゃんは、ようやく5時の開店以来はじめて一服という様子でした。帰り際に「おおきに」と大きな声をかけてくれました。「卵サンドが食べたくて東京からきました」と言ったら、本当にびっくりしたようなそれでも嬉しそうな笑顔で見送ってくれたのです。こんなやさしいおっちゃんの顔を始めてみましたよ。だっていつもいつも、ものすごく真剣な表情で、たった一人で厨房を切り盛りしているものね。
店を出て、タクシーで京都駅へ。20:00発の新幹線に飛び乗りました。京都滞在ほほ2時間、それでも とても充実した時間でした。2009年4月2日の夜の出来事です。
K子さん、あなたと2晩続けてコロナ食堂に行って日から、もうかれこれ2年たちましたね。ぜひ、また一緒に行きたいですね。今度こそ、がんばって<時価・ビーフステーキ>を注文しましょうね。
前回コロナ食堂に行ったときの様子はこちらをご覧ください。
友人Kさんが激写してくれたおっちゃんの写真。
2008年1月のおしゃべりコーナーより。 |
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