2023年11月1日
1.種をまく、、
@Yさんとの会話
最近 とても嬉しいことがあった。思いがけない、ご褒美をもらったような気持ちになった。
もう40年来のつきあいがある年下の友人から、こんなことを言われたのだった。「わたしは いつも平井さんが言っていた“知っていることから、知らないことへ”という言葉を肝に銘じていますよ」と。
これを話してくれたYさんとは彼女が新入社員の頃、彼女の会社の研修で出会った。Yさんは人事担当者で、常にわたしが担当する研修をそばで見ていた。上記の言葉も、いわば他者に物事を教えるときのセオリーの1つで、Yさんにとっては耳にタコができるほど 聴いたものだったに違いない。やがてYさんは総合職として地方転勤も何度か経験し定年を迎え、さらにその後も重要な教育担当の戦力として活躍している。
そのYさんが、2人でごはんを食べたときに何気なく漏らしてくれたのだった。「まず 相手が何を知っていて何を知らないのか、それを確認しないまま ただ言いたいことをいう、伝えたいことを言うのではダメ。だからこの言葉は、相手に何かを伝えるときの、私にとって原点なんです」
「そう、そう。私にとってもオンナジよ。教育という場だけでなく、会話をする時も一緒ね」と思わず、わたしも叫んでいた。そして、こんなにも<私の伝えた言葉>を深く、長く受け止めてくれた人がいたのかーと、心の中でウルウルした私だった。
AMさんとの会話
久しぶりに地方在住の友人Mさんと会ったときのこと。
「私ね、ゆき子さんのHPを時々読み返しているんですよ。特に好きな内容の文章をね、ほら前に書いていたでしょう? <富士山の登り方は1つではない>というの。あれ、本当に好きなんですよ、私にも、<許せない!>という人がいました、今でもいます、、よ。でも あのゆき子さんの文章をまた読み返して、、、ね、なんだかほっとするというか、そういう気持ちになります」
( 1.忘れえぬ言葉 ―98歳で亡くなった恩師からー 2022年 11月 掲載)
―此処には、若いころ同僚の仕事にやり方について愚痴を言ったら、上司から「つべこべ言うんじゃない、悔しかったら 自分の登り方を見つけろ」と一喝されたエピソードが載っている。
「それと、この前 TVを見ていたら、あれ!!ゆき子さんが言っていたアサーション、と同じじゃない!?と思うこと言ってましたね。<あなたはーだ というのではなく、私はー と思う という アイ(I)メッセージが大切 >と。
ゆき子さん、世の中より10年、いや20年早く物事をみているんだなあ、、と、思いました。やっと ようやくアサーションが 世の中に広まってきたんですね」
何気なく、わたしとおしゃべりした内容を、このMさんはしっかりと覚えている、そして自分のモノにしている。その聡明さにこちらが驚かされたのだった。
私がアサーションを学んだのは2000年のこと、なんと 23年も前のことだったのか!?
醍醐寺の前で
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立て続けに、二人の友人から思いがけなく嬉しい言葉を言われて 本当に私自身が勇気づけられたのだった。
改めて 教育とは種をまく、 仕事なのだ、と。
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