韓国映画「YMCA野球団」が福岡グランプリ2003

2003年7月5日から13日まで行われた第17回福岡アジア映画祭2003は、例年以上の盛り上がりで、昨年の20%アップの入場者を記録して終了しました。

最終日の13日に発表された福岡グランプリに見事輝いたのは、韓国映画「YMCA野球団」。ユベール・オリエ九州日仏学館館長からトロフィーを授与されたキム・ヒョンソク監督は、「思わぬ賞にただビックリしています。今、次回作のシナリオ作りがちょっと煮詰まってきているところだったので、この賞を励みにしたい。」と感激していました。                                  ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎第17回福岡アジア映画祭2003    
17th Fukuoka Asian Film Festival 2003  上映スケジュール
2003年7月5日(土)〜13日(日)  
会場:5日〜6日・福岡市・大名・九州日仏学館5Fホール(地下鉄赤坂駅3番出口)                                                                           11日〜13日・福岡市・天神岩田屋ジーサイド7F・NTT夢天神ホール
(上映作品)       会場地図             
YMCA野球団 YMCA Baseball Team 韓国・2002年・104分 監督:キム・ヒョンソク
 韓国で最初の野球チームが生まれたのは1905年。見よう見真似で野球を始めた主人公たちだったが、次第に人気の的に。ところが、そのプライドを傷つけようと、日本軍の野球チームが闘いを挑んでくる。これはただのゲームではない。自由への闘いだ。「JSA」ソン・ガンホ主演のスポ根コメディ。伊武雅刀、鈴木一真も出演。日本初公開!

恋愛中毒 Addicted 韓国・2002年・114分 監督:パク・ヨンフン
 同じ時間に自動車事故にあってしまった兄と弟。1年後、奇跡的に意識を回復した弟は、兄の魂を持っていた。悲しみに暮れる兄嫁を最初は弟として、そして次第に“兄”として愛するようになる主人公。「JSA」イ・ビョンホン、「黒水仙」イ・ミヨンの2人が、運命に翻弄される男女を静かだが熱く演じきっている。2003年第40回大鐘賞主演女優賞受賞。日本初公開!

オー!ハッピー・デイ Oh! Happy Day 韓国・2003年・106分 監督:ユン・ハンニョル
 映画への出演依頼が殺到していたテレビの超人気女性タレント、チャン・ナラ待望の映画デビュー作。偶然自分好みの男性と出会った声優のコン・ヒジは、その日から猛烈なアタックを始める。その成り振り構わぬ突撃ぶりは、世の中の女性に勇気を与えること請け合い。歌って踊っての楽しいエンタメ・ラブ・コメディ。日本初公開!
レッツ・ラブ・ホンコン 好郁 Let's Love Hong Kong 香港・2002年・87分 監督:ヤウ・チン
ポルノのウェブサイトでサイバーペーパードールの仕事をやっている女性チャンには両親に家を買ってあげたいという夢があった。そして彼女をストーカーしているのは同性のゼロ。チャンのサイトを毎晩見て楽しんでいるニコール。3人の若い現代女性たちを通してホンコンのジェンダーの問題が描き出されていく。日本初公開! 

夜間飛行 慌心假期 Midnight Fly 香港・2001年・111分 監督:張之亮(ジェイコブ・チャン)
 不倫を貫こうとする日本人女性ミキ(純名りさ、映画初主演)と、可能性のない愛から逃げ出そうとする香港人女性ミシェル(アニタ・ムイ)。フランス・プロヴァンス地方を旅する2人は偶然出会い、傷付きながらも自らの人生を素直に、心強く選択しようとします。名監督ジェイコブ・チャンが描く一級の女性映画。

しあわせの場所 没事偸着楽 Steal Happiness  中国・1998年・113分 監督:楊亜洲(ヤン・ヤーチョウ)
 「菊豆」などで有名な劉恒(リウ・ホン)原作。天津の小さな長家で暮らす6人家族。ところがそれぞれに結婚相手が出来、部屋が足りなくなってくる。「よし!何とか増築しよう」楽天家で人情味あふれる長男を見事に演じたフォン・コンが中国金鶏賞主演男優賞を獲得したハートフル・ヒューマンストーリー。

くちびるから唇へ Lips to Lips マレーシア・2000年・97分 監督:アミル・ムハマド
 リンゴに固執する義理の母に悩む男性。結婚式の前夜、相手の隠された性癖にショックを受ける女性DJ。自分の分身に恋する黒人レストラン主。書店にやってくる少女を追い回すあやしい店員青年。ある土曜日、そんな4つの物語が交錯していく。映画学校の卒業生たちをスタッフとした意欲に満ちたマレーシア初のデジタル映画。

ランデヴー・ウィズ・ザック Rendezvous with Zack  アメリカ・2000年・24分 監督:ジョン・フォスター
 銀行強盗をした男女3人組がバーテンを人質に、バーに立て籠る。警官はすぐそこまで迫っていて、ビリーはすぐにでも逃げ出したいと騒ぐ。そこへ奪った大金を持ったザックが現れるが、…。香港アクションの雰囲気を持ったニューヨーク・インディーズ。ロングアイランド映画祭最優秀短編賞受賞。日本初公開!

南島劇場 青春篇 与那国COWBOYS Yonaguni Cowboys 日本・2003年・94分 監督:島洋一
 与那国島から闘牛を連れて石垣の高校に入学した兄弟を追ったドキュメンタリー。幼い頃に父を亡くした兄弟は、高校に通いながら、自分たちが育てた愛牛を一流の闘牛として育て、大人たちに混じって闘牛に青春を賭ける。本土初公開!

ニュー・アジアン・スーパーマン New Asian Superman 韓国・2002年・16分 監督:イム・サンウン
 自分のアイデンティティに疑問を抱き、世の中から孤立することを選んだニュー・アジアン・スーパーマン。過去のスーパーマンを使って作られた古い韓国教育映画をパロディーにし、古いアニメの主題歌に彩られた爆笑コメディ。日本初公開!

子供たちの宮殿 Chidren's Palace フィンランド・2003年・4分 監督:ジョウニ・ホッカネン、シモジュッカ・リッポ
 昨年大好評だった「ピョンヤン・ロボガール」の続編。今回は、観光客用にきちんとトレーニングされたピョンヤンの幼稚園児たちの様子をまとめて見せてくれる。日本初公開!もちろん、「ピョンヤン・ロボガール」もアンコール上映。

ピョンヤン・ロボガール Pyongyanng Robogirl フィンランド・2001年・4分・監督:ジョウニ・ホッカネン、シモジュッカ・リッポ
 北朝鮮の首都ピョンヤンは約200万の忠実な市民が住むモデルシティー。町中のいたるところに、亡き主席、そして現総書記のイメージがあふれている。だが、中で最も驚かされた光景は、町角で交通整理をする女性警察官の姿だった。白やメタリックブルーの制服をまとった美しい彼女たちの動きは、まるでロボットのように機械的だ。 

ピョンヤン・ダイアリー Pyongyang Diaries オーストラリア・1997年・68分 監督:スールン・ホアス 
 ノルウェー人女性監督が見た北朝鮮という国の表と裏。ピョンヤン映画祭の時は、ただただ呆れるばかりだった。そこで、2年後は用意を周到にして、映画祭よりもかなり早くにピョンヤンに入った。そして、それまで見えなかった様々なシーンを撮ることに成功した。

緑色包囲(完全版) Wrapped in Green 中国・2002年・73分 監督:張克明(ジャン・クーミン)
 河南省の電池の町・新郷市に住む乾電池卸問屋の女主人・田桂栄は、新聞記事を読んで、使用済み乾電池のもたらす自然への悪影響について知り、古電池の回収を始める。夫や息子は猛反対するが、彼女はただ一人黙々と電池を回収する。アース・ビジョン大賞作品の完全版。

落ちて行く凧 断線風箏 The Falling Kite フランス・台湾・1999年・42分 監督:蕭美玲(シャオ・メイリン)
 台湾の基隆、祖父母は日本占領下の金山で貧しさに耐えながら働いたことを写真を見ながら記憶をひも解いていく。一方、1世紀前に鉱山労働者としてフランスに渡った中国人の思い出がその息子によってフランス語で語られる。

さすらう者たちの地 La terre des ames errantes フランス・カンボジア・2000年・100分 監督:リティー・パニュ
 戦火に荒廃したカンボジアで、光ファイバーケーブルの敷設作業が行われている。この事業は多くのカンボジア人に働き口を与えたが、彼ら自身がその恩恵を受けることはない。数カ月に及ぶ作業が進むに従って、土地を失った農民、復員兵士、貧しい家族らがさすらいの身となっていく。山形ドキュメンタリー映画祭グランプリ。

レスリー・チャン追悼特別講座                       秘蔵インタビュー&未公開映像を交えながら、レスリー・チャンについて解説します。(電話&e-mail予約が定員に達しましたので、予約終了させていただきます。予約をされた方で参加ができなくなった方は必ず、ご連絡下さい。
 
◎GUESTS 予定
 キム・ヒョンソク監督(韓国)、パク・ヨンフン監督(韓国)、ユン・ハンニョル監督(韓国)、ヤウ・チン監督(香港)、ジョン・フォスター監督(アメリカ)、アミル・ムハマド監督(マレーシア)、島洋一監督(日本)ほか

◎ゲスト作品については、上映後ティーチ・イン(質疑応答)を行います。

*上映作品、ゲストなどが変更になる場合があります。
☆料金:前売券(1作品券) ¥1400  
       (5作品回数券) ¥6000 (10作品回数券)¥10000
    当日券(一般)¥1800 (大学)¥1500
       (中高・シニア60才以上・身障者)¥1000 

7月12日(土)21:30〜パーティー  限定チケット¥4000                           (会場:大名1丁目八重洲天神ビル1F・ABCマート前・イングランド 電話092-711-1654)  参加には事前にチケットの購入が必要です。映画祭会場で11日まで発売します。 
*映画の前売券は、チケットぴあ、ファミリーマート、セブンイレブン(Pコード:982-925)、ローソンチケット(Lコード:84311)、九大生協、福岡市内有名プレイガイド(岩田屋ジーサイド、福ビル、大丸、マイング博多駅、キャナルシティ、博多リバレイン地下アートリエほか)にて発売中!


*第18回福岡アジア映画祭2004ボランティア募集! 募集要項                      

◎福岡アジア映画祭基金にご協力を!
 私たちの「福岡アジア映画祭」は、100名以上のボランティアと地元企業を始めとするさまざまな協賛金、そして全国から寄せられた「福岡アジア映画祭基金」によってすべてが運営されています。遠くに住まれていてどうしても参加できないという方々の温かい募金をお待ちしています。いくらでも結構です。応援して下さい!
 郵便振替 01790-4-71389
 口座名  福岡アジア映画祭基金


*第17回福岡アジア映画祭2003のカタログ(A4版60ページ)郵送します。ご希望の方は、80円切手8枚を下記までお送り下さい。810ー0041福岡市中央区大名2ー4ー31平子ビル4F、福岡アジア映画祭実行委員会  バックナンバーもあります。
韓国映画の将来の73号、レスリー・チャン追悼号の74号、ハン・ソッキュ記者会見の75号、第17回福岡アジア映画祭2003リポートの76号、ペ・ヨンジュンの「スキャンダル」ほか第8回プサン映画祭リポートの77韓国映画ほか2004年公開のアジア映画掲載の78号、“韓流は続く”の79号を郵送中!http://www2.gol.com/users/faff/asia.html 年間購読ご希望の方は、郵便振替(01750ー6ー36266 加入者名:オフィス・ヌーヴェルヴァーグ)まで、年間購読料1000円を振込み下さい。一週間程度で確認し、郵送致します。                  810ー0041福岡市中央区大名2ー4ー31平子ビル4F アジア映画通信
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