ニュースレター
   
2004.April〜December
2003.September〜December
2003.June〜August
2002.March〜April
ESIランド ニュース
2002年3月にNPOとして認定されてから、 ESIランドでは今まで以上に多くの学生や先生方に来ていただくため、 施設設備の充実に力を入れてきました。 これまでの活動をレポートします。
   

2003. April
 初旬はまだまだ肌寒く冷えたものの、桜の開花以降は驚くほど駆け足で陽気がやってきた。東伊那の桜は、民家の庭や神社の境内などに伸び伸びと咲いていて、瓦屋根や菜の花などと調和してうららかに春を感じさせる。水仙やタンポポの黄色も楽しいし、裸のようだった道のあちこちに日毎に異なる雑草が小さな芽を伸ばしてくるのも、この時期はまだわくわくするような発見だ(いずれ除草や草刈でうんざりすることになる…)。
 まず、今年の畑のデザインから。連作を避けて、ひとつづつ移動させる。最初はジャガイモ。昨年カボチャ畑だったところを使う。同じ土地でとれた芋を種芋として使い続けると芋が痩せてくると聞いたので、今年は新しい種芋を購入した。メークイン20kg。牛糞と鶏糞を加えて植えたあとには、昨年同様、枯れ葉マルチをたっぷりかぶせる。ブルーシートに包んだ枯れ葉をサンタ風にしょって運ぶのは結構な労働だが、このあとの雑草除け効果 と、土への効果は昨年証明済みである。苦あれば楽あり…。
 そのあと、にんじんの種蒔き。昨年は子うさぎの餌サイズにしかならなかったので、地中で成長しやすいようにボックス内に砂を混ぜ、さらに肥料も奮発してみたが、蒔いたあとで確認すると、種蒔き時には肥料なしぐらいでちょうどいいらしい…。数日後無事に発芽したのを見て、一安心。
  そういえば、昨年植えたアスパラガスが今年みごとにアスパラに生長した。鉛筆より細い、けれどもきちんとアスパラの形をした初物は確かにアスパラの味がした。その後、にょきにょき伸びてきたが、これも収穫は三年目かららしいので、現在は延び放題に延びている。薪ストーブの灰が効いたのか。

2002. December
 露天風呂の屋根中央部分は星空が望める様に空けてあったが、風呂の横にそびえ立つメタセコイヤの葉や雨を除けるためアクリルの窓を取り付けた。 キッチンでは南面の屋根を設置。春に予定しているトイレ個室の「投げ土壁」作りセミナーを迎えればほぼ完成である。

2002. November
 例年より早い寒気の到来に戸惑いながら、キッチン作りに精を出す。北側の屋根には天窓を二つ乗せた。西面 の壁は断熱用のサンドイッチパネルやガラス窓を、ダイニングルームとの仕切りにもガラス戸をリサイクルした。以前に安く購入したカナダ製薪ストーブの他、波田町の百瀬さん宅からいただいた古いテーブルや戸棚など備品も揃ってきた。 畑では里芋を収穫、味は濃いがボックス栽培が合わなかったのか小粒だった。次年は他のイモ類と同じように育ててみよう。今秋は新しい藁を入手できなかったので、今年使った古い藁束を再び乾燥させ保存する。落ち葉も集めた。

2002. October
 ランド内にある栗の木はどれもたわわで拾っても拾いきれないが、一番おいしそうな実は毎朝きちんと収穫済みになっている。リスだろうか狸だろうか…。
 「Be Nature」スクールのセミナーを迎えるために、一年ぶりに酒樽露天風呂を掃除、出番を待つ。スタッフの皆さんに外装を整え、シーリングも新しくしていただいて熱いお湯を沸かした。更衣室の上に乗せただけだったソーラー温水器もきちんとつないでいただいたので、来春これを露天風呂までつなげれば完成だ。スクールの皆さんにはサツマイモと大豆の収穫を手伝っていただいた。すっきりした畑を見ながら、空いたボックスに玉 ねぎを、花畑予定地にチューリップを植えてみた。露天風呂横の斜面には大麦とライを蒔いたが、翌日冬が来たかのような冷え込みになる。発芽は無理かもしれない。月末、初雪が舞う。

2002. September
 ほとんど無人で日本の夏を越したESIランドは、身の丈もある「雑草ランド」と化していた。地元のシルバーセンターから三人の助っ人を得て一日仕事で草刈りをしていただく。すっきりしてみると、雑草が生い茂っていたのは空き地部分だけで、肝心の野菜たちはボックスや藁マルチに守られ逞しく育っていた。期待以上の藁の力だ。きゅうりやセロリは時期を過ぎていたが、ナスやピーマン、トマト、カボチャ、とうもろこしは十分な実がなっている。ほうれん草とキャベツ、人参は種が古いせいだろう。ほうれん草は芽も出ず、キャベツと人参は2〜3個育ち、ウサギの食卓を賑わした。落ち葉マルチに覆われたジャガイモはあかりさんと優子さんの手伝いで収穫、この時、モグラも秋の味覚を楽しんだらしい形跡を発見した。

2002. July & August
 四月からの作業は、理事長のダグラス・ファーと昨年彼と縁あった私みちわで担当しました。 一応新婚の二人がアメリカの家族を訪ねている間、ESIランドの作業は小休止です。 留守中のツリーハウスのグリーンや温室の水遣りは花さんが、 風に揺れるライ麦の収穫は赤花さんが助けてくれました。

2002. June
  さらに畑仕事。 4.サツマイモ苗を植えたが、すぐ萎びた。ESI理事でもある頼れる赤花さんから、バケツに入れた泥の中で小さな根を育ててから植え付けるという技を伝授されて再チャレンジ。このリベンジ苗を植える頃、不思議なことに萎びていた苗の何割かが復活していた。自然はタフだ。  学生たちが食事を賄うキッチン作りも今年の大きなプロジェクトの一つ。ラムドアース(2001年夏のセミナー)による北面 の壁をコンクリートで支える。小野さん、ユキさん、花さんの協力で、セメントをバケツリレーで運び、仕上がった。

2002. May
 五月早々、ライ麦畑の上の道路で夜間、鹿と遭遇した。ディナーの後だったのだろうか。 この月はとにかく畑の仕込みに注力。その合間に、蕨や竹の子など春の恵みをいただいた。

  1. 畑では、マルチボックスを作成。幅20cmの板を、長辺200cm×短辺100cmの箱になるようにカットし、腐食防止のオイルを塗って九つの箱を作る。それぞれに、(1)ナス、(2)ピーマン、(3)きゅうり、セロリ、パセリ、(4)里芋、(5)人参、(6)ほうれん草、二十日大根、(7)アスパラガス、(8)大豆、(9)キャベツの苗や種を植え、昨年、近所の方から分けていただいた藁を敷き詰める。これもマルチ。雑草除けであり、水もちを助け、やがて肥料になる。肥料といえば、植付け時には牡蠣ガラと鶏糞を使用、さらに、畑横の小屋に住んでいるウサギのユキからいただいたフン入り特製ブレンド水を撒いた。栄養たっぷりのブレンド水は、土を肥やす微生物を招ぶ。マルチボックスの横にはカボチャととうもろこしを植え、同じく藁マルチを施した。
  2. 田んぼ作りにも挑戦…したが、粗おこしをして代かきしようとしても、水が貯まらない。マッドレスリング場と化して今年は断念。あちこちで鏡面 のように雲を映す美しい田を見ては、それを作る手間ひまや技術にあらためて感嘆、羨望する日が続いた。
  3. 温室作り。近所から購入した少々曲がったハウス用金属ポールを成型し直しながら、ジャガイモ畑の横に半地下になるように温室を作る。地熱も利用し、冬も温室効果 を保つ。トマトとスイカを植えた。

2002. April
 更衣室兼洗い場の壁は、ツリーハウス周辺の竹林から間伐した竹。入り口の引き戸や、内部の仕切りガラスドア、棚などは、偶然改築中の銭湯から古いものをいただいてきた。なかなかいい雰囲気なのでは? 洗い場に設置した鋳物の浴槽は熱効率も良く、雨水を木っ端で焚いて入ると木の燃えるいいにおいがする。雨水はランドの上にある平家ハウスに置いた7000リットルの雨水タンクから引いている。蛇口を三つ、屋根にはソーラー温水器を乗せて、9割方完成。 一方、畑ではまずジャガイモから。去年掘り出した小さな芋を植えた。その上に、昨秋掃き集めた落ち葉をどっさりかぶせて天然マルチに。これで雑草は育たず、ジャガイモにとってはゆっくり肥料になる…という仕組みだ。 ツリーハウスの周りではところ構わず延びてくる笹や竹を伐採して整理する。健康そうなものを適当な間隔で残し、緑の美しい自然のフェンスに育つのを待つ。

2002. March
 露天風呂の横に、更衣室兼洗い場を建設開始。ごろごろしている大きな岩の上に建築現場の足場に使われる金属ポールを立てながら、がっちりと型を組み立てる。いずれ不用になった時には、リサイクル可能。 その横では昨秋蒔いたライ麦が芽を伸ばしている。