ニュースレター
   

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ESIランド ニュース 2003年 夏
春の到来は早かった、と思ったものの、その後、長野の夏は遅く、かつ短かった。 一方、セミナーが実施され、学生を中心としたボランティアたちが訪れた。 アース・スチュワードたちのエネルギー溢れたESIランドの夏を報告します。
   

2003. June
 GW前後は初夏を思わせるような陽気だったが、その後は雨も多く、気温も上がらない。水遣りの手間は省けるが、張り切って昨年より数週間早く植え付けた様々な野菜の苗たちは、低気温のためかなかなか成長せず、ヤキモキする日が続く。ジャガイモ畑に施した枯れ葉マルチも、地温が十分上がる前に被せてしまったとしたら、かえって逆効果 である。それでも、中旬にはポップコーンなども植えてみる。藁マルチは使い切ったので、丈高く伸びた雑草を刈り取って使う。セミナーなどのおやつになるだろうか。収穫一番乗りは、昨年同様、お手軽な二十日大根。生食では食べきれるず、やたら酢漬けにしてみたが、忘れた頃に取り出してみると、なかなか本格的な味がした。
 21・22日は、「スローアース(投げ土壁)セミナー」だった。残念ながら、キャンセルが重なり、2名の参加者と田中理事夫妻の助っ人を得て、土を練る。前日には地元の左官職人である湯沢さんからアドバイスと、器材及び土や藁を届けていただいた。(→イベントレポート参照*メンバーズNEWSで報告中。)

 今月は、沖縄や瀬戸内海の島に住む方々から、代替エネルギーを生活や仕事に活かしたいというご相談を受けた。各地でサスティナブルな(持続可能な)実践に取り組み中、あるいは計画中の方々との情報交換は、ESIランドにとって励みになる。

2003. July
 温室内のトマトは順調に収穫。隣のスイカも既に昨年の大きさ(テニスボール大)を越えた。大根も瑞々しいが、根菜類はポットでは育てないということをセミナー参加者から教えられた。しかし、育っているから良しとしよう。人参も元気に芽が出て間引きが追いつかない。昨年はやはり種が古かったのだろう。今年は期待できそうだ。だが、他のボックスは大変不調である。ナスもキュウリもピーマンも植え付けたときの大きさから成長しない。ナスはそのまま立ち枯れてきたようだ。カボチャも昨年に比べると勢いに欠ける。それでも、19・20日の「リビングシステム(排水処理)セミナー」では、ランドの収穫で「野菜カレー」を作ることができた。
 9人の参加者を得たこのセミナーは、参加者のプロフィールもさまざまで充実した研修となった。(→イベントレポート参照*メンバーズNEWSで報告中。) 酒樽露天風呂も本年度初焚きだ。この前後三日ほどでジャガイモの葉が、全滅。てんとう虫に似た(「テントウムシダマシ」か?)無数の虫が、葉に取り付いたと思ったらあっという間だった。幸い、新ジャガは軟らかく美味しくできていたが、収穫高は昨年に及ばない。その後、温室内のトマトに取り付いているのを発見、本を参考に、「臭いの強いもの」として、(衣類用)防虫剤、コーヒー濃縮液、にんにく液など、手を尽くしてみたが、効果 は目に見えるほど表れない。葉はどんどんレース状になって枯れていくので、やむを得ず、見つけ次第、お命頂戴することにした。
 高校生ボランティアが二人、雑草抜きなど手伝ってくれた。また、名古屋の私立高校を中心とした「サマーセミナー」という企画で、ESIランドでの活動や「リビングシステム」を含んだツリーハウスなどを出張紹介。前回紹介した「ネパールプロジェクト」の関連で、ネパールのポカラ市と姉妹都市である駒ヶ根市にある「ネパール交流市民の会」総会にも参加した。

2003. August
 このまま秋になるのではと案じたが、8月になった途端の夏空にホッとする。 6月末に、ランドに隣接した一区画を購入した。ワークショップから畑まで、今ままでのように迂回せず移動できるようになったのだが、何より、元のご家族に思い出深いこの一区は、ツタやフジも絡んでいるが、大きな木々が茂る魅力的な空間である。8・9日は、大学生6人のボランティアを得て、「チャレンジ・コース」というリーダーシップ研修のトライアルを予定した(→イベントレポート参照*メンバーズNEWSで報告中。)。あいにく、台風10号と重なり、「チャレンジ・コース」プログラムについては、ごく一部の実施しかできなかったが、ワークショップの建設やツリーハウスの整備などランドの作業が大いに進んだ。お盆以降には、愛知学院大学釣りクラブの18名、又、東京農工大学の3人の学生が、作業ボランティアにランドを訪れた。(「ありがとう!」参照) 遅い夏にやっと元気を見せ始めた野菜たちへマルチを施したり、じゃがいもの収穫や草刈りなどの畑作業のほか、リビングシステムを含むキッチン&食堂部分の内壁の塗装など。9月のセミナーでは新しいキッチンで調理ができるだろう。リビングシステムも、仕上げ作業を一段階ずつ進めながら、十一月の完成を目指している。

…八月末、恵みの残暑の中、枯れたと思っていたナスがおもむろに復活、キュウリやピーマンも勢いづき、やっと熟したトウモロコシを食べながら、夏を惜しんでいる。が、長野の秋は早足に訪れるそうだ。昨年は手をつけられなかった秋冬野菜に、今年は挑戦したい。野菜の生育に気温や日照が大きな影響を与えていることを学んだこの春からの実体験を活かし、涼しくなりすぎる前に、畑を整え直すことにしよう。