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Last Modified: Wednesday, 02/21/2007 0:28

●序論〜歌姫に求めるもの

「平成の歌姫」とか、「21世紀の歌姫」とか、やたらと歌姫という言葉を耳にするが、 筆者がこの言葉を初めてまともに意識したのは高校生の頃。中島みゆきのアルバム「寒水魚」の最後の曲「歌姫」を聴いたとき。(これで同年代の人には歳がバレル)

歌姫の歌詞
中島みゆき「いまのきもち」ジャケット写真
「歌姫」の瀬尾一三によるアレンジが中島みゆきのアルバム「いまのきもち(2004年11/17発売)で聴けます。オリジナルを知っている筆者にとっても、今風になった「歌姫」も新鮮な気持ちで聴けていいもの。お試しあれ。

以来二十数年。今でもこのフレーズを空で歌えるのが恐ろしい。この「歌姫」という言葉の中に、何か青春時代の切ない思いを重ねてしまうのは筆者だけだろうか?就職、結婚、妻の病・・・忙しさにかまけて歌を聴かなくなった頃もあったけれど、しばらく聴かないとぶり返しが来て歌にどっぷり浸かったりもする。こんなことを考えられる今は、実は幸せなのかもしれない・・・

筆者が歌を好きになる条件は、メロディーと声の質が高次元でマッチしていること。いい歌詞や、歌の旨さや、ノリの良さも気にはするが、いいメロディと声があってのもの。もちろん、高く買っている歌姫さんほど、これらの中の多くをクリアーしてくれている。それから、歌詞カード見なくてもわかる点で、(たとえ英語詞であろうとわかりやすい)邦楽の方がいい。歌姫さんの哀愁を帯びた透明な声とメロディで心の傷をえぐり出されたら、逆に救われた気持ちになる。贅沢を言うなら、ハズレの曲が少なくて、安心して心を預けられる歌姫さんほどありがたい。

それにしても、最近すばらしい歌に出会ったら目頭が熱くなってきたりするのは歳のせい?

何はともあれ、昔はいい歌を聴いても友人に話すくらいだったけれど、今はWebという便利なものがあるから、気に入った歌姫を紹介してみようというのがこの企画。普段何気なく聴いている歌に興味を持ってもらえるきっかけになったら本望である。ただ、筆者はワイドショー的な噂は聞きたくない人なので、そっち方面の情報はほとんどはさんでいないし、売れ行きとかはそれなりにチェックしても、「売れていても売れていなくても、いいものはいい」というスタンスで紹介したいと思っている。もうひとつ、筆者は特定のアーティストに入れ込むタイプでなければ、多数のアーティストを聴き比べて(数回聴いただけで)批評できるタイプでもない。気に入った歌姫をそれなりに聴き込むタイプなので、カバー範囲がさほど広くないし、かといって特定アーティストのファンサイトのように濃い内容を書けるわけでもない点はご了解いただきたい。

また、結論のところで、これらの歌姫を筆者なりに分類整理しているので、歌姫の評価に関する感覚との違いなど楽しんでみてほしい。もし俺は・私はこう思うというのがあれば教えていただけたら幸いである。

作ってから1年半。そろそろ本格的に入れ替えをしようと思っている。とっかかりに歌姫候補のサブページを作って、最近あまりお勧めできなくなった一部のアーティストを移し、歌姫候補として数名を加えている。 (Mar.07.2006改稿)


●本論〜歌姫の紹介

序論でも述べたように、アーティストの声とメロディーが筆者の琴線に触れなければ、候補にすらならない。ただ、いくらいい曲があっても一発屋では聴き続けることはできない。安定して良曲をリリースしたそれ相応の期間が必要で、その質と量がそのアーティストを紹介したいと考える大きなポイントになってくる。筆者的にはこの期間は2〜3年以上で、大きなハズレなしに数曲以上の素晴らしいと思える曲があることが条件となる。

現実には、数年以上活動しているアーティストの場合、筆者的によいと思えない期間が存在する場合も多いし、突発的な失敗作もある。筆者の好みの問題とはいえ、このへんを的確に指摘可能でなければ、評価が不適切になるような気がする。この目安として少し厳しいがもうひとつ条件を付けた。「アルバム・シングル※注1を一通り聴いたこと」という原則※注2である。

ただ、費用※注3の点で紹介した歌姫の最新リリースを常にフォローできるわけではないし、全ての楽曲に筆者が興味を持てない場合もある。原則から外れた例外部分は明記しているので、ご了解いただきたい。 (Nov.22.2004改稿)

宇多田ヒカル Dec.1998〜アルバム7枚(ベスト1枚、Utada名義含む)、シングル17枚(全てマキシうち3枚8cm併売)、他にインディーズ版Cubic U名義アルバム1枚シングル1枚
宇多田ヒカル写真

(元)妻が好きで一通り買っていたのだが、色々あって聴けなくなってしまったのでやむなく自分で揃えた。シングルはハズレ少ないけど筆者的には初期の3曲や「Can You Keep A Secret?(7th Single)、最近のものでは「(10th Single)などいいですねぇ。アルバムなら2nd「Distance」が一番でしょうか。デビュー当初からの圧倒的な音楽的才能は、他の歌姫を寄せ付けないものがある。それでも筆者の中での評価がさほどではないのは聴きやすくないから。シングル1枚聴くと「やっぱり宇多田は違うねぇ」と彼女の才能に感動するのだが、(特に最近の曲で)何枚も続けて聴いたり、アルバム聴いたりすると食傷気味になることが多い。もちろん重いばかりで薄っぺらい編曲の「EXODUS」はダメの代表としても、最近の曲は凝りすぎ(「誰かの願いが叶うころ」は例外)。今一度初期の「Automatic」や「First Love」の頃のR&B路線をベースにもっと聴いてもらえる曲を出した方がいいんじゃないかと(Automatic聴きながら)思うのです。このままではおじさんはもう心配で心配で・・・。

宇多田ヒカル「UltraBlue」ジャケット写真

6/14「ULTRA BLUE(4th Album写真右)発売。「EXODUS」のことを思えばいいです。でも、丸ごと聞くと食傷気味になるのは同じ。パッケージは綺麗です。ジャケットだけでなく、丸ごとスキャンしてみました。クリックで拡大。 (Jul.16.2006改稿)

  • 例外でも聴いた曲:Cubic U名義アルバム「Precious」、Utada名義「EXODUS(国内版だから例外じゃない?)
鬼束ちひろ Feb.2000〜アルバム4枚(うちベスト1枚)、シングル11枚(全てマキシ)
鬼束ちひろ写真

おそらくたいていの人がそうであるように、TVで「月光」を歌う彼女を見たのが最初。その時は全身にゾクゾクするものを感じるくらい感動したのだが、なぜかシングルを買うことはなく、「月光」を収録した1stアルバム「インソムニア」を買って(月光だけ)何度も聞いた記憶がある。以来アルバムには手を出していたのだが、シングルを買うようになったのはPCでの再生環境が整備された最近のこと。個性ある彼女の曲に、透き通った声のコンビネーションは聞き手を引き込む力十分。代表曲「月光(2nd Single)ももちろんだが、壮大なバラード「infection(5th Single,繰り返す爆破してのフレーズがテロの多い昨今ヤバすぎ)、ロックビートの「Beautiful Fighter(8th Single)、左にジャケット写真を使った「私とワルツを(10th Single)など素晴らしい曲をたくさん聴かせてくれる。ただ、彼女の個性がアルバムの中でちょっと単調さを感じさせる(特に1stアルバム)のも事実。まあこのへんは、色々工夫もしているみたいだし、筆者はあまり心配していない。ただ、「いい日旅立ち(9th Single)はちょっと失敗だったような気がする。

鬼束ちひろ「育つ雑草」ジャケット写真

レコード会社も変わって心機一転。シングル「育つ雑草(11th Single 写真右)10/27発売。うーん。ロックですかぁ。歌詞も切れてるし。ちょっとヤバいねぇあんた。なんか方向性間違ってないかい?・・・と、最初思っていたけど、聞き慣れたら結構いいですねぇ。それより体調崩してるのが心配。色々不安定な環境だから大変だろうけど、才能あるんだからのんびりマイペースで活動してほしい。 (Jan.10.2005改稿)

  • 例外でも聴いた曲:3rdアルバム「Sugar High」 初回版の8cmCD「Castle・imitation」

鬼束ちひろのページ

最初に彼女の「月光」を聞いたときの戦慄、今も忘れられません。 1stアルバム「インソムニア」を買ったときに作ったページです。(古いので小松や柴田の特設ページとデザインが異なります)

倉木麻衣 Dec.1999〜アルバム7枚(うち1枚ベスト)、シングル24枚(全てマキシ)、他にアナログ版5枚・米国リリースのシングル・アルバム各1枚
倉木麻衣写真 倉木麻衣 紅白「明日へ架ける橋」キャプチャ

聴き始めたのは(元)妻が買ってきた2ndアルバム「Perfect Crime」から。試しに3rdアルバム「FAIRY TALE(今から思えばこれは傑作だった)を入手してみたら、これが案外気に入ったのでCDの枚数が増え出した。彼女は作曲はしないが、大野愛果に代表されるGIZAの作曲陣のバラエティ豊かな曲を、まるで自分が作った曲かのように歌いこなす実力は大したもの。初期はサビの英語詞にR&Bの曲で宇多田の路線に重なるものがあったが、次第に日本語の歌詞が増えてきており、2003年には京都の四季を意識した「Time after time〜花舞う街で〜(15th Single、これお勧め)で日本の伝統的な言葉を盛り込んだ曲をリリースするなど、方向性を模索している様子が見て取れる。提供される曲がハズレだとそれをねじ伏せるだけのパワーはないから、大野愛果が失速傾向の2005年以降、かなり厳しい状況にある。それでも、デビュー当初のブレイクするときの複雑な気持ちを歌った「Stay by my side(2nd Single)、港大橋をバックに歌った(地元ネタ)冷たい海(7th Single)など筆者のお気に入りを挙げればきりがない。

倉木麻衣「FUSE OF LOVE」ジャケット写真

2年ぶりのオリジナルアルバム「FUSE OF LOVE(5th Album写真左) 昨年8/24発売。先行するシングルにかなり問題を感じていたので、相当不安だったが、「I sing a song for you」に代表される良曲もあり、まだまだ倉木も捨てたものじゃないと再認識した次第。

倉木麻衣「Diamond Wave」ジャケット写真

8/2「Diamond Wave(6th Album写真右)発売。何曲かいい曲もあるが、もはやお勧めできないレベル。残念。 (Aug.06.2006改稿)

小松未歩 May.1997〜アルバム8枚(他にリミックス2枚)、シングル25枚(うち8cm×8枚)
小松未歩写真

Webでの紹介を読んで「小松未歩2nd〜未来〜」を試しに中古で買ってみたのが彼女を聴くようになったきっかけ。しばらくは特に気にとめることもなくたまに聞いてる程度だったが、ある時ふと彼女がいい曲を書いていることに気づいた。歌唱力があるとはお世辞にも言えないので、強く引き込まれないまま聞き流していたのが敗因だ。作曲能力の高さはたまたま入手した「小松未歩3rd〜everywhere〜」、さらに「小松未歩5〜source〜」を聴いてみて確信に変わる。いい意味でも悪い意味でも純粋なPOPソングで、ただただ作曲(才能も努力も)だけでここまでやっているのは感服に値する。

アルバムの出来は平均して良いが、秀曲が多い「小松未歩4〜A thousand feelings〜」以降が特にお勧め。筆者的には綺麗なメロディで歌詞もいい「通り雨」(19th Single「私さがし」のC/W)や「Last Letter」(「小松未歩6th〜花野〜」収録)、ちょっと勝負してる「NAKED」(13th Single「とどまることのない愛」のC/W)などお気に入りは豊富。ただ、声質がかわいいタイプで、しかも妙にエコーをかけていたりするので、まともなオーディオシステムだと音質的に気になるだろう。最近売れ行き芳しくないけれど、今まで通り彼女のペースで活動させてあげてほしい。そのうち(彼女が歌うかどうかは別として)とてつもないヒットを飛ばしてくれそうな予感。

「小松未歩7 〜prime number〜」ジャケット写真

I 〜誰か...(23th Single)一昨年10/20発売。こんな強烈な重い歌詞をかわいい声の小松がバラードで歌うと切なさ倍増。思わず特設ページを作ってしまった。「I〜誰か...」を含めたアルバム「小松未歩7 〜prime number〜(7th Alubum写真左)昨年1/26発売。期待通り素晴らしいメロディのアルバム。詳細はこちら

小松未歩「小松未歩8〜a piece of cake〜」ジャケット写真

ニューアルバム「小松未歩8〜a piece of cake〜 (写真右8th Album)4/26発売。 (Apr.26.2006改稿)

柴咲コウ Jul.2002〜アルバム2枚、シングル12枚(全てマキシ、RUI名義を含む)
柴咲コウ写真

ドラマ「オレンジデイズ」を視ていた頃から、歌姫の企画は頭の中にあったのだけれど、そのころまさかこの女優さんを歌姫として紹介するなんて考えもしなかった。しかし1stアルバム「」を聴いて、片手間で作ったファンサービスアルバムではないと気づくことになる。スタッフに恵まれた部分もあるのかもしれないが、歌唱力もあるし、何より努力しているのが感じ取れるのがいい。かなりの曲がアルバムに収録されてしまっているも、シングルの出来もなかなかのものだ。あえて難を言うなら、シングル「かたちあるもの(6th Single)でもそうだったように、幻想的な曲調が類型化しているように思えること。本業じゃないんだからといってしまえばそれまでだが、彼女にはそれを超えられる力がある(と思う)だけに、もう少しトライして欲しいものだと思っていたら、ジャズっぽい「Glitter(7th Single)で期待通りのものが上がってきた。

柴咲コウ「影」ジャケット写真

2ndアルバムひとりあそびが今ひとつだったのだが、それ以降はわりといいシングルが続いている。昨年2/15発売の「(9th Single写真右)、12/6発売の「actuality(11th Single写真下)も雰囲気は変わらないが、いい出来だ。さらに2/21発売の「at home(12th Single)の表題曲は秀逸。 (Feb.21.2007改稿)柴咲コウ「actuality」ジャケット写真

柴田淳 Oct.2001〜アルバム5枚(うち1枚ベスト)、シングル14枚(全てマキシ)、他にじゅん名義インディーズ版マキシ1枚
柴田淳写真

彼女は2004夏にWebの紹介記事で知った。結構私の好きなタイプみたいだったので、試しに2ndアルバム「ため息」を聴いてみたところ、これはすごいじゃないですか。ピアノと弦楽器での吸い込まれるようなスローバラード「月光浴」、思わずうるうる来てしまう(歌詞だけ見たらほとんど演歌の)「隣の部屋」、透明感を保ちながらも力を込められる絶妙な声がシンプルなバッキングリズムに映えて月の光に照らし出された雪のように輝きます。いいですよ、しばじゅん。お人形さんのように突っ立って歌うところも・・・。

とりあえず聴いてみる向きには聴きやすくまとまった前述の2ndアルバム「ため息」、柴田の核心を突くなら、3rdアルバム「ひとり」収録の「雪の音」や「今夜、君の声が聞きたい」など特にお勧め。

柴田淳「ちいさなぼくへ」ジャケット写真

2004年秋の「ちいさなぼくへ(9th Single写真右)でも幼い頃の自分と今の自分を重ねるという普遍的なテーマで、ちょっと無理した感のあった「未成年(8th Single)からまたひとつ進歩を見せている。詳細は特設:柴田淳 9th Single ちいさなぼくへを参照されたい。

柴田淳「わたし」ジャケット写真

アルバム「わたし(4th Album写真左)2005年3月発売。しっとりした曲調は変わらないけれど、今回は編曲者が元鬼束を担当していた羽毛田さんはじめ豪華メンバー。サウンドの仕上がりに注目続きはこちら

柴田淳「月夜の雨」ジャケット写真柴田淳「HIROMI」ジャケット写真1/11ニューシングル「HIROMI(14th Single写真右)発売。柴田らしくないメロディラインだが、それはそれで面白い。もちろん女性の内面を描いたしばじゅんワールドは健在。2/21にはビクター移籍後ファーストアルバム「月夜の雨(5th Album写真左)発売。 (Feb.21.2007改稿)

  • 例外でも聴いた曲:インディーズ版じゅん名義「ぼくの味方
浜崎あゆみ Apr.1998〜アルバム10枚(うち1枚ベスト、他にリミックス多数)、シングル40枚(うち8cm×8)、他に8cmシングルの12cm再発売版が8枚
浜崎あゆみ写真

彼女の場合は、メディアへの露出も多いのでいつの間にか耳にしていたというのが正直なところだが、ブレイク当時個人的に多忙だったせいもあり、まともに新発売CDを買ったのはベストアルバム「A Best」が最初になる。1999年から2000年頃にかけては、長尾大を初めとした作曲陣に恵まれただけでなく、彼女の挑戦的な歌詞に加えて、彼女自身の情熱の感じられる素晴らしい楽曲が多数ある。シングルなら7th Single「LOVE〜Destiny〜」でのつんくとのデュエットなど感動ものだし、不倫の切なさを歌った11th Single「appers」も素晴らしい。「Trauma」「End rolll」などの名曲が詰まった10th Single「A」もお買い得。惜しむらくは、これらの素晴らしいシングルの中に、レベルの低いリミックスが多数含まれていること。人によって好き嫌いもあるのだろうが、せめてもう少し厳選して欲しいもの。アルバムなら2nd「LOVEppears」か3rd「Duty」、そしてベストアルバム「A Best」などが当時一世を風靡したこれらの曲たちを蘇らせてくれる。

浜崎あゆみ「MY STORY」ジャケット写真

筆者的には、以降曲も歌詞もあまり魅力を感じないものが多くなってきていて、2004年末発売の8thアルバム「MY STORY(写真右)もパスしていたくらいなのだが、今作は案外評判が良さそうだし、中古品も出回ってきたので買ってきた。聴いてみてこれはビックリ。往年の魅力は取り戻せてはいないものの、ここ数年のアルバムに比べて格段にいい。楽曲も、歌唱も、編曲も・・・これもmax matsuura氏の力?コピーコントロールも廃止され、いいものを作れば売れるという当たり前のことをavexが実践してくれていて、浜崎もそれに応えようとしているのなら、案外未来は明るいような気がする。

浜崎あゆみ「(miss)understood」ジャケット写真

1/1「(miss)understood(9th Album写真左)発売。前作が良かったのと、シングルの当たり外れが多かったので期待半分だったが、想定通りの結果に。

浜崎あゆみ「Startin'/Born To Be...」ジャケット写真

6/21ニューシングル「BLUE BIRD(40th Single写真右)発売。 (Jul.16.2006改稿)

  • 聴いていない曲:初期の8cmシングル2枚(1st Single「poker face」、4th Single「For My Dear...」、7thアルバム「Memorial address」、一部シングルの膨大なリミックス
  • 例外でも聴いた曲: リミックス「A BALLADS
平原綾香 Dec.2003〜アルバム5枚(うち1枚カバー)、シングル10枚(全てマキシ、「ひらはらあやか」名義を含む)、他にシングル再発売版1枚
平原綾香写真 平原綾香 紅白「Jupiter」キャプチャ

Jupiter(1st Single)での衝撃的なデビューから早3年。かなり無理して出した感のある「ODYSSEY(1st Album)を聴いたときは一発屋かと思ったが、「BLESSING 祝福(5th Single)を聴いて前言撤回。TVでは大して印象のなかった「君といる時間の中で(3rd Single)もCDで聴いたらいい曲だし、2004年11月末に出した 「The Voice(2nd Album)はちょっと余計だった「Hello Again, JoJo」を除いてかなりレベルの高い楽曲で占められている。低域でもハスキーな声を生かして壮大な楽曲を余裕で歌いこなせる歌唱力は抜群で、紅白での新人とは思えない堂々としたアカペラ(写真右上)もかなりポイント高い。

ただ「The Voice」については、全13曲中シングルとそのカップリングが7曲と多く、さらに「YOSUI TRIBUTE」から1曲、「Jupiter」の英語版が1曲、虹の予感の前奏曲的なものが1曲と、純粋にアルバム曲と呼べるものはたった3曲しかない。自作曲もまだまだ少なく、「Jupiter」や「BLESSING」の当たり曲に頼っている感がある。

平原綾香「そら」ジャケット写真1/31ニューアルバム「そら(5th Album写真左)発売。上手いけれど、これは傑作といえる曲がない。それでも前作(4つのL)よりは全体にまとまって良い出来だろう。 (Feb.11.2007改稿)

  • 例外でも聴いた曲:「ありがとう」(再発売シングル「明日」のC/W)
Fayray Jul.1998〜アルバム7枚(うちカバー1枚)、シングル19枚(うち8cm×4)
Fayray写真

あまり日本的な雰囲気を感じ取れないのに、何故か懐かしいメロディ。彼女の音楽の原点は幼い頃住んでいた70〜80年代の米国にある。ちょっと鼻にかかっているけど艶のある声、幼い頃からの音楽教育に裏付けられたピアノベースの確かなメロディに加え、デビュー以来進歩し続ける歌唱はもはや同年代の他の歌姫を大きく引き離した存在だ。出自から英語詞も多いが、彼女の場合は全く自然でむしろ好ましいといえるほど。

彼女がシンガーソングライターとして本格的に活動を開始したのは2000年から。「tears(7th Single)や「better days」(3rd Album「genuine」収録)、「touch me, kiss me(13th Single)とそのカップリング「I Do」、「LOVE IS BLIND」(14th Single「好きだなんて言えない」のC/W)など、その魅力的な歌唱から一度聴いただけで圧倒されるような名曲をぜひ聴いてみてほしい。

Fayray「HOURGLASS」ジャケット写真

2004年秋発売の「HOURGLASS(5th Album写真左)。80年代風メロディラインが、かえって切なさを誘う、「口づけ」。美しい編曲に冴えたボーカルの「最初で最後の恋」、透明なボーカルで淡々と語りかけるスローバラード「白い二月」も圧巻。ピアノ曲が好きな貴方にぜひ・・・

Fayray「光と影」ジャケット写真

ニューアルバム「光と影(6th Album写真右)昨年1/25発売。今までとは違うプログレッシブなFayray。歌唱も含めたサウンドの作り込みが緻密で、聴くたびに引き込まれてしまう。ラストの美空ひばりのカバー「愛燦燦」を除いてアルバムとしてのまとまりもよい。「HOURGLASS」のように一般受けはしないが、ハイレベルな秀作。 (Mar.26.2006改稿)

  • 聴いていない曲:6th Single「MY EYES
BoA May.2001〜アルバム6枚(うちベスト1枚、他にリミックス類3枚)、シングル22枚(全てマキシ、なぜか「Don't start now」はカウントに入れないのが慣習)、韓国版アルバム7枚・シングル2枚、他にもコラボレート版あり
BoA写真

1986年生まれの彼女は、この歌姫の中で最年少。にもかかわらず特徴的な声とメロディー・リズムのバランスが何ともいえない個性を作り出している。DVD付きのアルバムで見せてくれるダンスは切れ味の良い素晴らしいものだし、それに劣らず歌唱の出来も良い。楽曲のレベルは元々高かったが、まだまだ発展途上。新しいリリースのたびに何かいい面を見せてくれる点で楽しみな存在だ。筆者的には、左に写真を使った「VALENTI(6th Single)や、「Shine We Are!(9th Single)、「DOUBLE(10th Single)などリズムに乗った楽曲が彼女の個性を上手く引き出した真骨頂だと思うのだが、バラードを歌わせてもいい味が出ている。「Every Heart−ミンナノキモチ−(5th Single)、「JEWEL SONG(8th Single)など素晴らしい出来。

BoA「BEST OF SOUL」ジャケット写真

2005年冬ベストアルバム「BEST OF SOUL(写真左)発売。DVD付きはシングル14曲のPV+αと大サービス。ベストアルバムだと思ってなめていたら、「メリクリ」のPV(写真右下)の映像の美しさに圧倒された。

BoA「メリクリ」PVキャプチャ

降りしきる雪の中、森の池の中にある鋼の十字架と立ち並ぶロウソク。フラッシュ的に入るオフショット風映像。BoAのPVは平均して良く出来ているが、その中でも秀逸の出来だ。PVなのにちゃんと歌っている(かのように見える?)BoAの姿勢にも好感が持てる。売り上げを伸ばすための戦略とはいえ、このようなサービスは大歓迎。このPVを視るためだけにでもDVD付きを買う価値があると(筆者は)思う。

BoA「MADE IN TWENTY(20)」ジャケット写真

1/17ニューアルバム「MADE IN TWENTY(20)(5th Album写真左)発売。絶品のバラード「Winter Love」を筆頭に前作以上の出来栄え。 (Feb.11.2007改稿)

  • 例外でも聴いた曲: m-flo loves BoA 「the Love Bug

以上50音順に10名。筆者の独断と偏見で選んだものなので、この人を紹介してほしいとのご意見は原則受け付けません。もちろん紹介された歌姫の曲が素晴らしくて、筆者が全曲聴きたくなるくらい惚れたら、その時は誰がなんと言おうと入れますけど・・・。紹介依頼以外の間違いの指摘、ご意見などは歓迎いたしますので、matty@gol.comまでメールください。また、歌姫の候補のページはこちらです。

○各アーティストの写真の出典元

アーティストの写真は、筆者の説明を効果的に(アーティストの顔と名前が一致しない人も多数おられます)おこなうため、広く公に頒布された媒体から引用したもので、これらの画像に関する各種権利は出典元の権利者にあります。


「売れ筋の浜崎と宇多田を入れて妥当性を示しながら、売れてない個人的な趣味の女性シンガーを紹介したいだけじゃないか?」そんな意見もあるかもしれない。アイドルは問題外としても、ドリカム(吉田美和)もZARD(坂井泉水)もELT(持田香織)も矢井田瞳も中島美嘉もAikoもDAI(伴都美子)も島谷ひとみもDAT(MISONO)も一青窈も、最近で言うなら大塚愛や東京事変(椎名林檎)も入っていない。「全然歌姫の紹介になっていないじゃないか」と言われたら、その通りだ。決して彼女たちの音楽を否定するものではないし、CDをそれなりに持っているアーティストもたくさんいる。中には歌姫候補として暖めているアーティストもいる。筆者は特別な音楽教育を受けたり音楽活動をしたわけでもなければ、音楽業界とつながりがあるわけでもない。つまり、普遍的な歌姫を提示できる能力もなければ環境にもない、序論や本論の冒頭で述べた条件にマッチした女性アーティストを「歌姫」として紹介しているに過ぎない再度認識いただきたい。

●結論〜歌姫の分類による概観

筆者がよく聴く歌姫と本論の歌姫リスト見比べたらまだ少し足りない気もする。それでも、Fayrayを加えて筆者なりにほぼ完成したと思うので、全体的に整理してみたいのだが、その前に右コラムで想定される反論に答えておこう。その上で、筆者の評価の概観がわかるような分類をおこなってみる。

・歌姫TOP3-倉木・柴田・Fayray-

紹介した歌姫の中で、筆者なりのTOP3を挙げてみるなら、倉木麻衣柴田淳Fayrayとなる。この中で誰がと言われても、その時の気分で変わるから答えられるものではない。3人とも(レベル低めのFayrayの初期の曲を除いて)よく聴くし、お気に入りも多いし、何より聞き飽きない点でポイントが高い。最近倉木はちょっといい曲無いけれど・・・。

・TOP3に続く歌姫-鬼束・小松・BoA-

次に来るのが鬼束ちひろ小松未歩BoAだが、3人とも全然違うタイプであることからもわかるとおり、TOP3から外れた曲を聴きたいときの中堅的存在。楽曲のレベルも高く、欠点といえるものがあってもそれを超える魅力を有していて、お気に入りも多いのだが、常時聴くと飽きてしまう。この予備軍として、歌姫候補のGarnet Crow(中村由利)一青窈、かなり打率は落ちるがmove(yuri)があげられる。

move 「GAMBLE RUMBLE」ジャケット写真

最近ちょっとはまっているのがmove。偶然「GAMBLE RUMBLE」を入手したのですが、ユーロビート風の疾走感の虜になりました。色々手を出してみたんですけど、うーん一番いいのは最初に入手した「GAMBLE RUMBLE」だったんですねぇ。初期のEvery Little ThingにRapを加えた感じで、聴くだけで気合いが入るからお試しあれ。アルバムなら「Operation Overload 7」だけど、ちょっと密度が落ちるのが難。 (Feb.13.2005)

・お気に入りの率は高いが曲数が少ない歌姫

柴咲コウはまだ聴ける曲が少ない代表。いい曲を出していても、絶対数が少ないのでまだ中堅に回れない存在。最近いい感じの平原綾香も同じ範疇に入る。

竹井詩織里「second tune〜世界 止めて〜」ジャケット写真

さらに、歌姫候補の竹井詩織里(写真右)池田綾子、アルバム2枚目の熊木杏里特集:熊木杏里参照)、椿特設:椿 5th Single あなたがいるだけで参照)、安藤裕子、奥村愛子、melody.、他にアルバム1枚の新米さんが植村花菜他数名。ただ、このレベルは活動期間が短く評価も定まっていない歌姫が多いだけに、後続のリリースによって評価が変わる不安定な存在。

・いい曲を出しているのにあまり聴かない歌姫

宇多田ヒカル(EXODUSを除いて)楽曲は好きだし、もっと聴いていいはずなのに何となく聴く回数が少ないタイプ。多分筆者と微妙に波長がずれていてついて行けないのだろう。この延長には諫山実生や矢井田瞳なども含まれる。嫌いで聴かないのとは違って、時々聴きたくなるから、CDもちゃんと買って聴けるようにはしている。聴きたくなる頻度の大小で、宇多田のように全部揃えていたり、諫山のようにそれなりに揃っていたり、矢井田のようにつまみ食い状態の場合がある。

・最近お気に入りが少ない歌姫

浜崎あゆみは過去のお気に入りがたくさんあるからのエントリーで、正直最近の曲はあまり聴かない。今でも(かつての勢いはないものの)売れているので、後追いで中古品を買ってフォローする場合が多い。歌姫リストから外したが、相川七瀬はかなり厳しい状態だけに、新品でも買ってあげたいような心境。彼女たちの延長にはELT・ZARD・ドリカム、さらには宇徳敬子や大黒摩季も入るのだが、このへんとなるとフォローのためにCDを揃える気合いもなく、たまに未所有のいい中古品があえば買っておく程度。

・お気に入りの率が低い歌姫

愛内里菜はお気に入りの曲が少なめなので歌姫リストに加えようか悩んだ末、楽曲のレベルが平均して高い点で当初エントリーしたが、最近芳しくないので候補に戻した。このタイプには歌姫候補の中島美嘉やKOKIA、Sowelu、それに続くDAIやDAT、ちょっと下でthe★tambourines、RAMJET PULLY等、音楽的にはいい感じでも筆者にとって決定打が少ないアーティストがあげられる。

・ハズレが多い歌姫

島谷ひとみは逆にハズレが多いタイプ。お気に入りはそれなりにあるのだが、あまり聴きたくない曲が結構交じっていてちょっとつらい。同じタイプに北原愛子とか岸本早未とか。このへんまでは中古品がそれなりに安くなってきたら買うクラス。もっとレベルの低いところにはいっぱいいるが、いい状態の中古CDがよほど安価に売られていない限り買わない。

・まだ本格的に聴いていない歌姫(それなりにいいと思っても)

筆者の場合、マスメディアやWeb試聴・レンタル・格安中古品で何曲か聴いてみて、本格的に聴くかどうかを決める。ここで言う本格的に聴くとは、筆者的にアルバムやシングルを何枚も買うことを意味する。レンタルをリッピングするのは法的に問題だし、2泊3日で聴いたと言えるほどの音楽的才能を筆者が持ち合わせていないのが理由。販売実績のある活動歴の長い歌姫は格安中古CDを買えるので簡単だが、活動歴が短く売れ行きの良い歌姫の場合は新品を購入することを意味し、かなりハードルが高い。最近デビューした売れ筋の歌姫はよほど筆者が気に入らない限り、ここで止まってしまうことが多いと言える。名前を挙げるなら、大塚愛・倖田來未等々。逆に売れ筋から外れた新米歌姫の方が、格安中古品が出回ってこのレベルを簡単にクリアしてしまうあたりが、筆者としても気になっているところ。

・その他射程外(あえて射程から外している歌姫も・・・)

以上に出てこなかったアーティストの中には、ちょっと聴いてみたけど全く興味を持てなかったアーティスト(名前は伏せます)がたくさん。そして冒頭で紹介した中島みゆきや竹内まりあ・松任谷由実等、筆者が批評するのはおこがましいような歌姫も何名か・・・。

・まとめ

レベル 選別基準 選別条件 アーティスト
9 筆者にとって最優秀な歌姫 倉木麻衣・柴田淳・Fayray
8 多く聴くと飽きる 声質や曲調などの筆者の微妙な好み 鬼束ちひろ・小松未歩・BoA・
Garnet Crow・一青窈・moveなど
7 曲数が少ない おおむね50曲程度以上のリリース
中古CDが豊富or新品を買うだけの魅力
柴咲コウ・平原綾香・竹井詩織里・
池田綾子・熊木杏里・椿・安藤裕子・
奥村愛子・melody.・植村花菜など
6 何となく聴かない こればかりは筆者の感覚 宇多田ヒカル・諫山実生・
矢井田瞳など
5 最近秀曲がない アーティストの持続的な努力
活動期間の長い場合は環境も変わるし・・・
相川七瀬・浜崎あゆみ・ELTなど
4 秀曲の率が低い 作曲者の能力とそれをを生かせる歌唱力
メロディとボーカルの相性
歌唱を生かせる歌詞と編曲
愛内里菜・中島美嘉・Sowelu・
DAI・DATなど
3 ハズレが多い 自作アーティストの場合はその能力
非自作の場合はプロデュースの優劣
楽曲を歌いこなせる基本的な歌唱力
島谷ひとみ・岸本早未他多数
2 本格的に聴く動機がない CDの入手性(安価な中古品の存在など)
ぜひ聴きたいと思うに足る情報
聴きたいと思ったときの財政状況
大塚愛・倖田來未他多数
1 聴いて興味をもてない 音楽性の合致と基本的な音楽レベルの満足
興味を持てるような個性
聴いたけど気に入らなかった
ほとんどのアーティスト
0 聴く機会がない TVなどでの放送、試聴やレンタルの有無
安価な中古CDの存在、CDの装丁や宣伝文句
聴いてみたくなるようなWebなどの情報
聴いていないほとんどのアーティスト

感覚だけで適当なことばかり書いてまとめも何もあったものでもないと思われそうだが、項目をまとめると上表のように下から順に選別にかかっていることがわかる。本格的に聴くことになったレベル3以上になるとそれなりに所有していないCDを集め出すのだが、気に入り方の程度によって柴田淳のように全部新品で買ってしまう場合もあれば、誰とは言わないが格安で程度の良い中古品しか買わない場合もある。より上のレベルでも歌姫として紹介していなかったりするのは、筆者が評価できるような状況にあるかどうかによるもの。聴いてみたいという動機の強弱によるCDの集まり具合と、それを筆者なりに十分聞き込めたと思えるかどうかがポイントだ。例外は曲数が少ない場合で、たとえ全曲聴いてお気に入りが多数あっても実績がなさ過ぎるという観点で評価は先送りしている。それから、聴くのと買うのとは鶏と卵の関係で、まだ表では表現できていない部分。もうちょっと研究の余地がありそうだ。 (Apr.13.2006改稿)


●補論〜音楽業界の裏側を少しだけ

「ワイドショー的な噂は聞きたくない」とは書いたが、プライベートなことはともかく、歌姫たちの背景にある音楽提供組織についてはある程度理解しておいた方がよい。と言うのも、彼女たちの音楽は大なり小なり組織的に作られたものだからだ。いくらアーティスト個人の芸術的技量が優れていても、それだけでは売れない。効果的なキャンペーンやタイアップなどがあって、初めて我々の耳に届く。それを可能にするのが組織であり、その販売戦略だ。こう書くと何か胡散臭いものに取られるかもしれないが、音楽に限らずどんな商品でも、背景には血のにじむような販売努力があることを忘れてはならない。

別にアーティスト一人が生きていくためだけなら、何万枚、何十万枚もCDやDVDを売る必要はない。しかし、アーティストの事務所をはじめ、制作会社、販売会社、流通も含めて多数の人が携わっているのである。誰かが売らなければ、彼らはどうやって生活するのだろう。そう考えたとき、場合によっては音楽的に妥協しても、売らなければならない歌を作ったり歌ったりしなければならないのは、ある程度必然だとも言える。

ここに紹介した歌姫たちも、その呪縛からは逃れていない。筆者も詳しいわけではないのだが、長戸大幸率いるBeing関連が歌姫候補も含めると)GIZA愛内小松倉木竹井中村の5人。相川のプロデューサー織田哲朗も、1998年までBeingに在籍している。相川自体は島谷浜崎BoAと同じavexだが、事務所はavexがらみではない。ここで挙げた2社はどちらかというと制作サイドの新興で、より組織的な販売戦略をとってくる。作詞・作曲・編曲までスタッフを揃えて、会社としてアーティストが出来ない部分を補い、お客様(売り込み先の企業)のご要望に速やかにお答えするのがモットーだ。パクリとか個性がないとか批判されることが多いのもこのへんの体制が多かれ少なかれ影響しているのだろう。ただ、これらの会社のおかげで、販売するレコード会社が全てを牛耳っていた時代から、より制作サイドに重点が移ったわけで、玉石混淆とはいえ社会の発展の方向としては正しいのかなと筆者は思っている。

こんなことをあえて書いたのは、与えられる音楽を無批判に受け入れてほしくないから。だからといって、商業ベースに乗った音楽を全面的に否定しても始まらない。最初に書いた「売れていても売れていなくても、いいものはいい」は我々が一消費者として(音楽に限らず)取るべきスタンスを一言で書いてみたつもりなのだが、参考にでもなれば幸いである。(Mar.25.2006改稿)

まあ、音楽聴くときは難しいこと考えずに素直に楽しみましょうよ。ねぇ。 o(^-^)o

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