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コラム / もっと詳しく知っていただくために



■Low-Eガラスのしくみと効果


高断熱Low-E複層ガラス Low-Eガラスとは板ガラスの表面に酸化スズや銀などの特殊金属膜をコーティングしたもので、この Low-E膜が遠赤外線の反射率を高めています。このため、 Low-Eガラスを復層ガラスに使用することで、中空層での放射による熱伝達を低減し、高断熱性能を実現させます。 Low-EとはLow Emissivityの略で低放射を意味します。さらに、 Low-E膜の特殊設計により、光の波長域ごとに選択的に透過・反射させることができます。太陽光線には紫外線・可視光線・近赤外線が含まれますが、Low-Eガラスには、 光として目に見える可視光線を透過させながら、熱となる近赤外線を透過させるものと反射させるものがあります。低放射複層ガラス ペアマルチスーパーに採用されている 高断熱タイプは近赤外線を透過し、遮熱低放射複層ガラス ペアマルチレイボーグに採用されている遮熱タイプは近赤外線を反射します。下の図は、光の波長ごとのガラスの光学特性 (透過率・反射率)を表しています。透明板ガラスとLow-Eガラスの高断熱タイプ・遮熱タイプのそれぞれについて比較してみると、特長と違いが良く分かります。 Low-Eガラスは高断熱タイプ・遮熱タイプともに断熱性能はほぼ同じなので、窓の方角や気候風土に適したタイプを選択するのが省工ネ上手といえるでしよう。


高断熱タイプ


日射等の吸収率・反射率グラフ この夕イプは、日射の波長領域全体にわたり透過率が高く(図中1)、昼光も日射熱も効率良く取り入れる「日射取得型」です。このため、室内は明るくかつ冬期でも暖かくなります。 さらに、遠赤外線の反射が高く(図中2)、室内の暖かさを外に逃がさない高断熱性能を実現し、暖房効果を高めます。


遮 熱 タイプ


日射等の吸収率・反射率グラフ このタイプは、太陽光線の中の可視光線を透過させながら(図中1)、紫外線や近赤外線はカットする「日射遮蔽型」です。室内は明るいまま、近赤外線を遮るので冷房効果が高まります (図中2)。さらに、高断熱タイプと同様に遠赤外線の反射率が高く(図中3)、高断熱性能を持ち合わせ、冬季には室内の暖かさを外に逃がしません。


透明板ガラス


日射等の吸収率・反射率グラフ 透明板ガラスは日射の波長領域全体にわたり高い透過率をもつため(図中1)、一枚ガラスとして使用すると視界良好で採光性が高い反面、夏期は日射熱が室内に入り込むため冷房効果も悪く、 暑く感じます。また冬期は、室内の暖かさをほとんど外へ逃がしてしまうので、暖房の効きも悪くなってしまいます。


■窓を出入りする熱の割合


住宅の各部から出入りする熱の割合 壁や天井に断熱材を使用することは、快適な家づくりの常識となっています。しかし、住まいの断熱性能に大きく影響する「窓の断熱」については、まだまだ認識されていません。 デー夕によると、冬に室内から逃げ出す熱のうちの48%、夏に室内に侵入してくる熱のうちの71%が、窓などの開口部を介しています。住まいの快適さを向上させ、 冷暖房工ネルギーとコストの無駄をなくすためには、窓の断熱が大切です。※ 数値は'92年の基準で建てた住宅モデルでの例(板硝子協会資料より)


■結露のしくみ


一枚ガラスの結露のしくみ
複層ガラスのしくみ

結露の正体は、家の中の空気に含まれる水分です。空気中の水分の量は、温度が高いほど多く、低くなるにつれて少なくなります。 窓ガラスに付く結露は、家の中の空気が冷たいガラス表面に触れることで水分飽和状態となり、水滴に変化する現象です。冬や明け方に発生しやすいのは、 家の外の冷気がガラスを冷やすからです。複層ガラスは、2枚のガラスの間にある空気の断熱性能を利用して、室外の冷気が室内側のガラスにまで伝わるのを防ぐため、 結露が発生しにくいのです。冬の朝、力ーテンが汚れず、お掃除の手間も省けます。また、シックハウスの原因のひとつとなっている力ビの発生も防ぎます。


以上のコラムの内容はNSG 日本板硝子カタログより抜粋


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