工務店に依頼
その土地で永く仕事をしている工務店や、知り合い又は知人の紹介の工務店に頼むということは、一般的によくあることです。近所であるとか、ある程度気心が知れているとか、
頼みやすいなどの利点がある反面、詳細な図面や見積書もないまま、簡単な平面図程度と「坪いくら」という口約束だけで工事を進め、 完成するまでどんな家になるか分からないといった話を聞きます。
工務店や建設会社というのは、大工や左官、建具屋、電気屋、設備屋など、さまざまな工事をそれぞれ個別に施工する専門集団（会社）に工事を発注して、
図面通りに建物を完成させることが主な役割です。したがって、建主の希望や要望にじっくり耳を傾け、時間をかけて案を検討し、それを建主にスケッチやパース、
模型等で分かりやすく説明することは苦手なわけです。
工務店の中には、社外の建築士に設計だけを依頼する事がありますが、一般的には役所に提出する確認申請に必要な図面程度しか依頼しておらず、依頼された建築士としても、
建主への十分な設計サービスはできない立場にあります。
変更や追加が出やすい住宅などでは、詳細な図面や見積書がないまま契約し、工事を進めますと、変更したい部分の金額が見積書に記載がないなどで、 さまざまなトラブルの原因になりかねません。工務店選びは慎重にしたいものです。実際に完成した建物を見せて頂いたり、対応ぶりなどを聞いてみるのもひとつの方法です。