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 湘南の家


1 湘南の家-1
2 湘南の家-2


 完成するまでの様子


1 完成するまでの様子-1
 2 完成するまでの様子-2
 3 完成するまでの様子-3
 4 完成するまでの様子-4



完成までの様子-1/湘南の家

1000万円台の家

PAO建築設計


混構造3階建て(1F:鉄筋コンクリート造、2・3F:木造)


付近案内図

「1000万円台の家」に関する、
建築工事費等のデータは、
湘南の家-2」の最後に
詳しく紹介しています。

橋より敷地方向を見る

はじまり

南側の海岸まで約600mという海にほど近い敷地が今回の計画地です。
比較的幅の広い川の土手の上がサイクリング道路になっており、サイクリングや、散歩、ジョギングなどを楽しむ人たちをよく見かけます。この敷地はそんな土 手の斜面に接しています。土手と、その大きな川は敷地の東側に位置しています。敷地の北側は国有地で何も建てられておらず、ほぼ原っぱと言っていいでしょ う。

川下の橋より上流の敷地方向を見る

対岸より見る 敷地の南側は民地で、貸し駐車場となっていてその先は畑です。敷地の西側に道路が接し、その道路の西側は住宅地と なっています。このようなことから、道路 を隔てた西側以外は、大変眺望に恵まれた敷地と言えます。土手の上を歩きながらこの住宅について、私は川方向に向かって大きな窓が開かれ、心地よい風が抜 けて行き、ゆったりとした時間の流れる、そんな快適な生活を思い浮かべました。


(写真は完成後のもので、中央左よりの白い建物です。)

敷地の対岸より


敷地写真

周辺環境・敷地調査

西側道路より敷地とその先の土手を見たところです。
赤く囲われた部分が敷地です。
敷地面積:約77m2(23坪)

平面図

計画中の1階平面図

建て主の希望により、ガレージに車を2台並べて駐車できる案になっています。

立面図

計画中の立面図

西側道路より、東(土手)方向を見た計画中の立面図。
実際の最終案とは多少異なります。

断面図

計画中の断面図

西側道路からの道路斜線規制も、こういった断面形状に決まっていった事に多少は影響しています。

外観パース1

計画中の外観パース1

この案では外壁の仕上げが1~3階で各階で異なっています。

外観パース2

計画中の外観パース2

これは南西方向より見たものですが、道路をへだてて西側は住宅が建ち並んでいるので、そちら方向の西側の窓は極力少なくして、その分眺望の開ける、川方向の東面の窓は大きく取りました。

外観パース3

計画中の外観パース3

東側の土手の上空より鳥の視線で見た、まさに鳥瞰図(バードビュー)です。

基本設計について

・建て主の間取りなどの要望や予算
・この敷地の法的な制約
・この敷地が太古の昔からどの様に形成されて来たかに関係する、地盤強度的な特性(一般的に川等の近くの敷地は、上流よりは運ばれてくる泥、砂等が堆積し て 形成されている事が多く、地盤強度は低い事が予想されます。)
・日当り、眺望、通風など、この敷地が持つ快適に生活をする為の環境的な特性などを総合的に考慮して、建て主と一緒 に考えながら、時間をかけ て計画案を何案も作成して、案をまとめてゆきます。
設計では主に平面図、立面図、断面図などの図面、そして立体的な表現が可能な外観や内観パース等を作成して、建て主とイメージを確認・共有しながら設計を 進めて行 き す。

外観パース4

計画中の外観パース4

東側の土手からほぼ人の目線の高さで見たものです。

内観パース1

計画中の内観パース1

2階LDより、川方向である南東方向を見たものです。
正面窓の外に見えるのが、リビングと連続する、ウッドデッキのバルコニーです。

外観パース2

計画中の内観パース2

2階LDの食卓テーブルより、南方向を見たものです。
廻りの近所に気兼ねする事無く、ビデオや音楽鑑賞をして
休日はリラックスして過ごしたいという事も建て主の大きな希望のひとつでした。そういった事を願いこのパースを作成した事を思い出しました。
西側の住宅方向の窓が少なく、そして小さいのは、近隣への配慮と出来るだけ静かで落ち着ける環境を目指しての結果でした。

地盤の調査報告書

地盤調査

基本設計と平行して、この敷地が川に近く、地盤が悪い事が予想されましたので、地盤調査会社に液状化の検討を含む調 査を依頼しました。提出された地盤調査報告書によると、やはり地盤強度は低くいものでしたが、液状化の可能性は少ないとありました。不足する地盤強度を補 う方法として、信頼できる構造設計者に判断を仰ぎ、今回の建物に必要な仕様として、細鋼管杭(杭長5m,本数9本)と決定しました。

地盤調査報告書

模型写真1

模型作製

案が大分固まって来たところで、よりリアルに計画案を確認できる、模型を作製しました。
住宅街の広がる、西側の道路側は西日を避ける意味もありますが、西側近隣住宅との視線などのプライバシーに配慮して、窓は極力少なくし、必要最低限にして います。それに対し、北、東、南方向の窓は大きめに計画しています。

西側立面

模型写真2

この住宅は、敷地の有効活用の意味もあり、3階建てとなっています。各階の構成は次の様になります。

1階:玄関、個室、ガレージ(車2台+大型バイク1台)
2階:LDK、洗面脱衣、浴室、WC、バルコニー
3階:主寝室、個室、WC

北西立面

模型写真3

2階にLDKを持ってくる案を逆転プランと呼ぶようですが、この敷地の場合、やはり川方向の眺望や、太陽の日差し、 周囲からの視線などのプライバシーの面から、2階にLDKを計画しています。
2階東南角にバルコニーを設け、それを囲む形でリビング、洗面脱衣、浴室を配置しています。バルコニーを囲むリビング、洗面脱衣、浴室のバルコニー方向の 窓は床からの掃き出し窓とし、バルコニーとその先に広がる川方向の眺望を取り込むように計画しました。
浴室から、川方向を望めるように、開放的にしたのは、リフレッシュ空間としての浴室を建て主が大切に考えていることからの発想でもありました。

南東立面

模型写真4

ガレージには車を2台並べて駐車したい。しかも車と車の間に柱や壁を無くし、オープンな一体の広い空間を確保したい とい う要望などから、1階を鉄筋コンクリート造(RC造)、2、3階は木造の混構造3階建てになっています。2台分の駐車スペースを一体のオープンな形で確保 することが木造では難しく、また耐震性、耐久性、耐火性等の点でも優れるRC造を採用しました。

南西立面


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