ナホトカ号事故と海鳥("Nakhodka" Oil Spill and Seabirds)

 1997年1月2日未明、ロシア船籍の老朽タンカー”ナホトカ号”の船体は2つに折れ、そこから多量の重油が冬の日本海に流出しました。油の推定流出量は5000キロリットル(当初3700キロリットル)。油の入ったタンカーの船首部分は漂流し、福井県三国町で座礁しました。
 海鳥の死が初めて報じられたのは1月8日のことです。それから、漂着する海鳥の数は激増し、これまで1271羽が保護、もしくは死体として回収されました(2月14日時点、環境庁の発表による)。
 日本ウミスズメ類研究会は、事故当初より油汚染海鳥被害委員会(OBIC)を設置し、被害規模の記録とさまざまな調査活動につとめてきました。
 委員会(OBIC)は、現在、(財)日本野鳥の会が事務局を担当し、WWFJや(財)日本鳥類保護連盟、(財)山階鳥類研究所などの加盟により再構成されています。そして、事故にあった鳥の記録と、今後の推定のための資料収集を、各加盟団体の得意分野を生かして行っています。
 日本ウミスズメ類研究会では、(財)日本船舶振興会(日本財団)の緊急助成を受け、東京港野鳥公園で鳥の死体の整理作業を行っているところです(事業計画書)。すべての死体は通し番号をつけられ、これから外部計測や病理解剖などが研究者によって行われます。これらの資料は、被害規模を推定する上で、とても重要なデータとなります。

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Compiled by Koji Ono kojiono@gol.com
Revised: 20 Feb. 1997
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