AT互換機関連 ハード・ソフトレビューMattHomePage

1998年1月〜3月


目次

  1. 1月1日
  2. Adobe PageMill 2.0J
  3. Symantec VisualCafe
  4. 1月18日
  5. 携速95
  6. CTT8000-AとShuttle HOT-603
  7. MatroxMillenniumドライバアップデート
  8. 秀丸95 Ver.2.20
  9. 秀TermEvolution Ver.4.25

1月1日

●Adobe PageMill 2.0J

「ホームページ強化作戦」の一環として、HTMLエディタとしてIBM HomePageBuilderに代わるものを探していて、比較的安価で使えそうな感触だったので買ってみた。

Adobeの製品だけあって動作がちょっと重めであるが、リンクの作り方もドラッグアンドドロップなので簡単にできるようになっている。MDIなので他のソフトとの連携が不便な点は、単一ソフト内での使いやすさを考えれば一長一短で、好みの問題であろう。何より、フレームが作りやすそうな点が、他のソフトにない特徴だといえるが、筆者は個人的にフレームにあまり馴染みがないので、猫に小判状態である。

気になる点をあげていくと、新しくファイルを開いた場合にウィンドウいっぱいになってしまうので、いちいち見やすい大きさに縮めてあげないといけないこと。また表示するフォントのサイズが妙に大きめに固定されているのも不便だ。あと、知らない間に表の高さや幅が設定されてしまうことがあるのは、ブラウザで見る文字の大きさによっては表が崩れてしまうので、かなり危険である。このへんはテーブルのセル選択がちょっと難しくて、マニュアルを読まないとまずできないため、誤って罫線をドラッグしてしまうのが原因であると思われる。それでも、セルの属性情報に、幅があって高さがないのはちょっと問題で、誤って設定した場合には、ソースを見ないことには修正すらできないことになってしまう。

総合的に見て、テーブルの扱いに何があるものの、価格(実売\6,800)を考えれば、あまり細かいことにこだわらないでどんどん作りたい人なら、コストパフォーマンスはそれなりに高いといえるだろう。くどいようだが、テーブルの扱いだけは注意して行うべきである点、改めて強調しておく。

■関連情報 IBM HomePageBuilder1.2とVersion2.0へのアップグレード
Symantec VisualCafe

●Symantec VisualCafe

これも「ホームページ強化作戦」の一環として、とりあえずはVisualPageを目当てに購入したものである。当然VisualCafe本体も使うつもりはあるのだが、とりあえずはVisualPageについてレポートする。

MDIなのはPageMillと同じである。それでも表示する文字の大きさが適当なのと、表示などの動作が速くて気持ちがいい。ちょっとした工夫だが、前回開いていたファイルを起動時に開いてくれるので、まとまった時間が取りづらい個人Webサイトの制作には便利であろう。

もっともすばらしい点として、リンクを張るときの柔軟性があげられる。PageMillと同様にドラッグアンドドロップで行え、加えてローカルサイトウィンドウというファイルとアンカーの一覧からドラッグすることができるので、他のファイルのアンカーへリンクする場合により簡単になっている。また、ドラッグアンドドロップを使わない場合でも、同じページ内ならアンカーの一覧から選ぶことができるので、離れた位置でも変にスクロール手間がない。

他にもHTMLのソースを別ウィンドウで見ることができ、しかもキーワードの色分けや、保存による変更の更新が自動的である点など、ソースをいじりたい場合の機能も抜群である点も評価したい。

新しくファイルを開いた場合にウィンドウの大きさがいい加減なのもPageMillと同じだが、メインウィンドウいっぱいでなく、手頃な大きさに開くのでまだ救われる。問題は画面表示の最適化のせいか、日本語入力システム(ATOK11)で変換前の文字がゴミとして残ることがあったり、カーソルの位置が妙なところになったりすることがある。これらは表示上の問題のみであり、一度プレビューモードにして再度編集モードにすると解消するので、表示が速いことの弊害と考えれば許せる範囲であろう。

以上いくつか問題はあるものの、致命的な欠点は見あたらず、総合的に見てなかなかいい出来である。個人的にも、今後VisualPageを常用しようと考えている。(※注:1年くらい常用したが、結局機能的に不満足で、Macromedia Dreamweaver2.0Jに移行した。)

■関連情報 IBM HomePageBuilder1.2とVersion2.0へのアップグレード
Adobe PageMill 2.0J Symantec Visual Page Ver.2.0
Macromedia Dreamweaver2.0J


1月18日

●携速95

CD-ROMをHDD内に保存できるとのことで、おもしろそうなので買ってみた。時々使うようなゲーム類は、そのたびにCDを交換するのも面倒だし、入れっぱなしにすると起動の度に高速回転で振動して、喧しくて仕方がない。それがHDDに納められるのなら、使い勝手がかなり向上するとの考えである。オーディオトラックも保存できるとのことだから、CD-ROMの全ての機能が利用できそうだ。

しかしながら、この考えはちょっと虫が良すぎたようである。確かにオーディオトラックをデジタル化して保存できるかもしれないが、これを再生するデバイスはサウンドカードのD-A変換回路しかない。だとすれば、WAVEでの効果音と、オーディオトラックの音楽再生は共存しないのは当然のことである。それはそれで仕方がないとしても、音声部分は一度アナログ再生したものをデジタル録音し直したもので、決してデジタルのまま保存されるわけではない。このため、再生レベルの調整も必要だし、稀にノイズが入ることもある。また、音声部分は一切圧縮されないのも問題で、大した量の音声トラックでもないのに、それぞれ何10MByteも占領してくれる。さらに、データ部分にしても、圧縮したところで大して小さくならない。試しに行ってみたCivlizationII(英語版)のCD-ROMでは、元々357MByteのデータトラックが307MByteで保存されていて、86%にしかなっていない。これは、圧縮元のデータがAVIなどの圧縮されたデータであるためで、圧縮するという行為自体に無理がある点に注意いただきたい。

そんな訳で、私の期待したような環境は得られなかった。ソフトの性能とは関係ない部分で、原理的に無理がある部分が多いため、この手のソフトには決して期待は禁物である。あくまでもデータ量の少ないCD-ROMにおけるデータトラックに限って使うのであれば、保存しておいたデータを切り替えてマウントできたりするので、便利に使用できるであろう。ただし携速95が作り出すドライブレターをシステムプロパティのデバイスマネージャから変えようとしても変わらなかった点は、ソフト的な不具合なので要注意である。

■関連情報 CD仮想化計画2003

●CTT8000-AとShuttle HOT-603

年末にマザーボードを更新してから、初めてバックアップを取ることになった。普段通りSeagateBackupで行ったのであるが、どうもTapeへの書き込み速度が遅い。昨年9月のトラブル時ほどでもないが、通常の3倍ほどかかっているような感触である。バックアップ後のコンペアは全く問題ない。バックアップ時にソフトウェア圧縮を切ってはいけないことが以前判明している(詳細は別項参照)ので、圧縮は切っていない。

よく調べてみたら、どうもドライバが怪しい。システムプロパティのデバイスマネージャで設定できるはずのハードウェア圧縮などが設定できなくなっているではないか。ATAPIにも関わらず、AdaptecEZ-SCSIにテープドライブが出てきているのも不可解だ。デバイスを削除して再起動したりしてみたが、どうもSCSIのテープと認識している様子。ASPIで見えるので、誤解しているのだろう。テープドライブだけ別途組み込み直そうとしたが、ハードウェアウィザードでは適当なデバイスが出てこないので断念。しばらく放置していたが、ふとAdaptecの提供するSCSIテープのinfファイル(scsitape.inf)を殺してみたら、めでたく元通りのドライバが復活した。500MByte程度のデータでバックアップとコンペアをしてみたが、ほぼ期待通りの速度(圧縮がほとんど効かない状態で35MByte/min)が出ている。

■関連情報 SeagateTAPE-STOR8000(CTT8000)
Seagate TAPE-STOR8000(CTT8000-A)の不調
SeagateTAPE-STOR8000(CTT8000)のデータ圧縮に関する考察

●MatroxMillenniumドライバアップデート

MGA PowerDesk3.80があったので、更新することにした。MillenniumIIやMistiqueと共通のドライバである。インストーラーを起動して、上書きする形になるのだが、現在設定しているモニター設定(MatroxのドライバはWindows95の設定とは別に設定することもできる。詳細は別項参照。)が上書きされるのは困るので、カスタムインストールで上書きしない設定にした。しかしながらWindowsを再起動すると、何らかの設定を更新できないらしく、ドライバが正しくロードされない。モニタ設定(MGA.MON,MGA.BIN)を退避して単純に上書きしても同様で、何度か悩んだあげくNortonAntiVirusやNortonRegistryTrackerをOffにした状態でインストールして、ドライバを正常に立ち上げることができた。この状態で退避したモニタ設定を元の位置に復旧すれば回復するはずと考えたのだが、どうも解像度の設定が異常になる。結局最新のモニタ設定テキストファイル(MGA.MON)に個人的に追加したモニタ設定を追加記入して、このファイルからバイナリファイルを作らせる(ディスプレイプロパティのモニタ設定タブを開く)と、めでたく最新のモニタ設定ファイルに、個人的な設定が追加された。

整理すると、当たり前のことなのだが、ウィルスチェックやレジストリトラックを切ることを忘れてはいけない点、テキストファイルからバイナリファイルを再生成する点がポイントである。今回のように個人的な設定を追加してもよいが、バイナリファイルがなければ再生成すると思われるので、MGA.BINを削除するだけでもよいであろう。(昨年8月の更新ではそうしたような記憶がある)

■関連情報 MatroxMillennium Millenniumその後
MatroxMillenniumのBIOSアップデート

●秀丸95 Ver.2.20

バージョンアップがあったので更新している。Windows95を本格的に使うようになった1996年夏以来、何度もバージョンアップし、ずっとこのエディタのお世話になりながら、今だまともな記録を残していないのはちょっと不思議な気がする。Windows3.1の時代はまだDOSのエディタ(VZ)を使うことも多く、Windows3.1での秀丸の役割も比較的小さかった。当時はディスプレイドライバも問題が多く、表示が変になったりで悩むことも多かったが、最近秀丸は空気のような存在で、ちゃんと使えて当たり前の存在になった。特別な機能を使うわけではなく、秀丸を意識して使うこともないけれど、それでも秀丸でないと何となく不安で、会社で買ったPCにもやっぱり秀丸は入れた。プログラムが軽くて、安心して使えて、使い慣れていて、バージョンアップも無料とくれば、他のソフトは使う気にならない。エディタという枯れたソフトであるからこそ、地道にバグを取ったり、ちょっとした工夫をしたりという作者の良心的な対応にとても好感を覚える。

●秀TermEvolution Ver.4.25

一昨年から使っていた秀Termであるが、NIFTY-ROAD7を使用するようにスクリプトを書き換えるのが面倒で、秀TermEvolution4.25にバージョンアップした。バージョンアップといっても秀Termユーザーには無料である。いつもNIFTYの暗証を自動入力していたので思い出すのに苦労するという失態があったけれど、ソフト自体は何の問題もなく使えた。NIFTY自体が送金登録とmail受信用になってしまったから、あまり使い込んではいないので、隠れた問題はまた出てくるかもしれない。あえてトラブルを書き出すなら、新しいディレクトリに入れたものだから、旧秀Termの送金登録を引き継いでくれないという問題があった。しばらくそのまま放置していたが、結局秀ネットで暗証を問い合わせてもらってきた。以前秀Termで登録したからそのまま秀Termの暗証をもらったら、これはEvolutionでは使えない。再度秀TermEvolutionの暗証をもらい直すという手間があったけれど、この程度でトラブルなんていってたら、ちょっとかわいそうかな。

■関連情報 秀TermとかTeraTermとかWS_FTPとかオンラインソフトたち

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