マザーボードのベースクロック100MHzに挑戦しようと思った。メモリーは2年前にEDOタイプのSIMM32MByteを2枚増設して合計96MByteになって以来放置している。メモリーを更新する時期を検討していたが、SD-RAMにしたとしても、クロックが66MHzのままではあまり速くなるとは思えないから動きかねていた。AMD K6-2 300MHzとPC100対応のSD-RAM 128MByteを組み合わせて、一気に高速化を図れるのではないか。PentiumIIでは費用対効果に疑問があるし、Celeronではベースクロックが変わらない。そんな訳でK6-2を使った「ベースクロック100MHz化計画」が発動したのである。
当然CPU/MotherBoard/RAMを一気に更新することになるから、それなりの費用と調査負荷がかかることになる。詳しくは後述するが、何より私の特殊事情として、ケースもATXに更新する必要があるから、9万円コースになるのではないかというのが事前見積である。
今回の更新でいちばん用心しないといけないのがこれ。メモリーとの相性もあるし、まだまだ実績の少ないものを買わないといけないから、かなり危険度が高い。ALIのAladdin5チップセットの方が安定しているとの情報もあったが、それでもPCIスロット×5・2ndCashe 1MByteという魅力に惹かれて、VIA MVP3のMYCOMP TI5VG+で勝負をかけた。メモリーとの相性問題が出ると困るので、PC100CL2,128MByteのメモリーと合わせてソフトアイランドでそれぞれ税別\15,800と\26,800で購入。CPUは値段だけの勝負でTwo-Topにて税別\23,500。結局前述のケースと合わせて税別\79,900と、予算内で余裕で収まった。
さっそく組み上げる。DOSレベルでは問題なし。Windows95も最初は問題なく立ち上がった。後はWindowsにパッチを当てて、DMAのドライバを入れて…ここで問題が出た。立ち上がらなくなったのだ。当然考えるのはIRQの重複。空いているのはIRQ5,9,10,11の4つに対し、サウンド・VGA・ネットワーク・SCSI×2の5つも必要だから、当然足りなくなる。今までは、使っていないVGAのIRQとネットワークカードをダブらせてしのいでいたが、PnPの関係で変になったに違いない。とりあえず不要不急のカードを外して何とかしようと考え、サウンドカードとVGAとSCSI1枚にしたら起動する。IRQを思ったところにするために、BIOSでPnPをクリアしたり、カードを差したり抜いたりを繰り返すが、いっこうに改善しない。Windows95のデバイスマネージャの調子が悪く、デバイスの消去ができないという問題もあって、かなり切れてしまった。挙げ句の果てにWindows98のプレビューを入れて、ソフト的に回避しようという暴挙にも出たが、それでもダメ。連日徹夜になったりで疲れていたのだろうか、どうもやることがデタラメだ。
何度か徹夜もして格闘したが、解決の糸口になったのは過去に使っていたICUである。PCIカードのリソースをいじれるものではないが、少なくともWindowsが何らかの手を加える前の状態で、各カードへのIRQの割り当てを確認でき、それが正常な状態でもWindows98がまともに起動しないことから、問題はもっと別のところにあるのではと考え始めた。起動時のログを取ってみたりして、ハングアップするのはディスクの32bitドライバを読み込むところであることは以前からわかっていたのであるが、Windows98では以前からのドライバが正しく動作するとの保証もない。結局Windows95に戻して、さらに上書きインストールして、それでもダメなので思いついたのがバスマスタドライバのアンインストールである。Windosw98では試してみたがダメだったので、ダメなものと決めていたが、Windows95でVIAのバスマスタドライバを削除したら、問題は一気に解決した。こいつがSCSIの起動ディスクに影響しているとは思わなかったので、何とも悔しい限りである。
一度Windows98を入れたりしたので環境はぼろぼろになってしまったが、それでもVIAのドライバを削除したWindows95は快調である。特に今回の主眼であったメモリーアクセス速度は、以下の表に示したように劇的に向上していて、特に主記憶の速度はSDRAMに変えたこともあり、クロック数の比(100/66=150%)以上に向上している点、当初の目標を達成したと言える。
測定対象 | 転送サイズ | 66x3.5 | 100x3 | 速度比 |
---|---|---|---|---|
1stCashe | 1KByte | 1299 | 1648 | 127% |
2ndCashe | 256KByte | 127 | 190 | 150% |
主記憶 | 2MByte | 62.4 | 111 | 178% |
また、問題になっていたバスマスタのドライバは、VIAから直接最新版を手に入れることで、遅いなりにも動作している。今後どうするかは、検討が必要であろう。
ATXケースが普及するにつれ、ATケースではマザーボードの選択肢が限られるせいもあり、ATXケースへの移行が以前から課題となっていた。それでもなかなか移行できなかったのは、ミドルタワーとはいえ現在のケースに3.5inchのベイが内外合わせて5つあり、最低限これを確保しようとすると比較的選択肢が限られるため、なかなか移行を決断させるものを見つけられなかったというのが現実である。
それでも今回AMD K6-2に合わせてベースクロックを100MHzに移行しようと言うもくろみを実現するためには、マザーボードの換装が必須。PCIスロットに合計4枚のカードが入っている現状を勘案すれば、最低限でも4つのPCIスロットを確保する必要がある。AGPも今すぐ必要なわけではないが、今時のマザーボードにはたいてい付属してくる。そうなると、ATマザーではそれだけのスロットを確保するのがなかなかむずかしい。
そんな訳で、思い切ってケースも換えようということで、前々から色々調査してきたが、やはり現物を見ないことには決まらない。選択に当たってのポイントは以下の通り。
DOS/Vパラダイス、ソフトアイランド、パソコン工房と徘徊して、結局TWO-TOPで見つけたのがMM-3713-00という型番のケースで税別\13,800。内部ベイが前にあって、将来的にSlot1などに移行したとしてもCPUと干渉しないし、ベイが前面で統一できるのでSCSIケーブルの引き回しも簡単である点などを評価した。それから買ってみてから気づいたことだが、ケースの解放は側面のみのスライド型になっていて、ネジ2本で可能である点、使いやすいものである。
久々のEIDEディスクドライブである。現状のDCAS-34330UWが見劣りしてきたので、SCSIの6-8GByteクラスで更新を検討していたのだが、最近はどうも最新技術はSCSIに投入されない傾向があるようだ。IBMでも最新のUltrastar9ES(DDRS)シリーズは回転数こそ7200rpmになったものの記録密度は今ひとつで、ディスク1枚あたり1.8GByteにとどまっている。それでも他社SCSIディスクに比べたらそんなに見劣りするものでもないのであるが、EIDEモデルでは各社とも軒並み2GByteを越えるドライブを投入している現状を見たら、躊躇してしまう。もちろんSCSIドライブは、記録密度向上によるコスト減少より、記録密度は程々にして速く回すことで性能向上を図る方が戦略的に有利なのかとは思うが、ディスク枚数が多くなる分価格差も以前より広がってきている点、SCSIの速度よりもむしろ安定性を買ってきた私としては、残念なことである。
今回の更新でもまずSCSIを検討したのだが、上記のような理由もあり、何よりDDRS-39130が8万円近い現状では、手が出せない。それならEIDEで高性能なものをと考えて、候補にあがったのがこのDeskstar 16GPとMaxtorのDiamond Max 2880、それにQuantum Fireball ELである。家庭用としてとにかく重視したいのが、静かなこと。発熱の少ないこと。この点でFireballはちょっと難がある。消費電力の点でDeskstarはすばらしいが、まだあまり出回っていないあたり、2880に対して不利な点である。
結局16GPをメインに品薄なら2880という動きで日本橋に出かけたが、運良くTWO-TOPにDTTA-350840があったので、\44,800と多少高価ではあったが購入することにした。
静かで発熱が少ない点、完璧である。ほとんど温度が上がらないうえ、シークしても軽くカリカリいうだけで、全然気にならない。回転音もそれなりにはあるが、最低クラスである。しかも速い。9MByte/sec以上で読み出せる。それなら文句のつけようがないところでだが、問題はEIDEであるため、アクセスが重いことにある。ちょっと読み書きするだけでCPUを食う。リクエストを一つ一つこなしてR/Wするから、いくらUltraDMAか何か知らないが、待たされる。もちろんVIAのバスマスタドライバの性能がよくない点は考慮すべきであるが、コマンドをキューできるSCSI I/Fとの違いは歴然としたものがある。たとえ1万円高かったとしても、SCSIタイプ(DTTSシリーズ?)が発売されるなら、買い換えたいと思う。
当然HDDを変えたのだからドライブ構成も変えることになる。今回1台で8GByteと大容量になったので、ドライブ1台構成にしてみることにした。このときに大活躍したのが、PartitionMagicである。従来ならテープにバックアップしたものを書き戻すとか、コマンドラインからxcopyするとか、時間のかかる作業を強いられるところであるが、今回は呆気ないほど楽であった。FDDから起動してPartitionMagicを起動し、ドライブのデータをコピーしていくだけである。パーティションを切り、フォーマットし、データをコピーするという3段階の操作は必要ない。PartitionMagicは、私の望むとおりに確実にデータをコピーし、いとも簡単に2台に分散していた計6ドライブのデータを1台にまとめてくれた。おまけに、fdiskでは不可能な空き基本パーティションも簡単に作れた点も評価したい。
従来 | 再構成後 |
---|---|
SCSI#0 IBM DCAS-34330UW 基本C:DOS&Windows&95(1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(1019MByte) 拡張E:アプリケーション(1019MByte) 拡張F:コンパイラ&データ(1019MByte) |
IDE#0 IBM DTTA-350840 基本C:DOS&Windows&95(1019MByte) 基本C:Windows98テスト用(1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(1019MByte) 拡張E:アプリケーション(1019MByte) 拡張F:コンパイラ&データ(1019MByte) 拡張G:ゲーム(1019MByte) 拡張H:テンポラリ(1019MByte) |
SCSI#1 IBM DORS-32160 拡張G:ゲーム(1019MByte) 拡張H:テンポラリ(509MByte) 拡張I:NT4.0J(509MByteNTFS) |
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SCSI#4 Syquest SQ3270S K:Removeable HDD |
SCSI#4 Syquest SQ3270S K:Removeable HDD |
SCSI#5 Plextor PX-12TS L:CD-ROM |
SCSI#5 Plextor PX-12TS L:CD-ROM |
現在使っている5576-A01キーボードがちょっとやかましいので、前々からBタイプを狙っていたら、HDDを買うときにTWO-TOPに積み上げてあったので手を出したもの。IBM製にしては、\5,800と安いので、つい手が出てしまったけれど、これは失敗だった。WindowsKeyが邪魔なのは我慢できるとしても、ちょっと作りがヤワなので、使っていて頼りない感じがする。やはりB01がいいのかなぁ。それでもそのへんで売っている安物PCに付属する極悪品質キーボードに比べたら、天地の差があるから許してあげよう。参考までにこれはAptiva用です。
最初に製品の説明をしておくと、E-IDEのHDDをSCSIのHDDとして使用するためのSCSIインターフェイスカードである。当然ながら接続するのは先日購入したDTTA-350840。E-IDEインターフェイスの処理能力がないなら、SCSI経由で接続してやればいいのではないかという発想だ。
まず結果からいくと、もくろみはそれなりに成功だった様子。何よりアクセス中のCPU負荷が20%以下と低く、SCSIコマンドがキューイングされるせいもあって、多少の邪魔が入ってもマザーボードに直結して使っていたときのように、極端に遅くなることはない。シーケンシャルアクセス速度もHDBENCH Ver.2.450の結果で示すと、外周でRead:12MByte/s・Write:9.5MByte/s、内周ではWrite8.7MByte/s・Write7.7MByte/sとなかなかのものだ。
結果はよかったが、ちゃんと使えるようになるまでは紆余曲折があった点は指摘しておく。単純につなぎ替えてみたところ、パーティションは認識するも、起動しない。マニュアルには再パーティションしろと書いてあるので、言われるがままに従ってみたが、データをコピーしてもうまくできずにクロスリンクができたりで、正しくコピーできていない。結局ケーブルをインターフェイスボードに付属のものにして、やっとコピーがうまくいくようになった。このケーブルは今までマザーボードとの接続に使ってきたものであり、今まで特に問題が出ていない。詳細は不明であるが、どうもケーブル周りにクリティカルな部分があるようで、要注意である。(※注:結局これが致命傷となり、E-IDEでの使用を断念、さらにSCSI-HDDまで動かないので売られることになる。詳細は関連情報を参照のこと。)
最後に仕様的な制限について書いておく。E-IDEのディスクは1台しか接続できない。もちろんHDD以外のATAPI製品もダメ。E-IDE用に選択できるSCSI-IDは、0,2,4,6の4種類しかない。E-IDEでない540MByte以下のHDDは接続できない。まあ妥当な仕様だけれど、それなりの価格なだけに、ディスク1台はちょっともったいない。マスターとスレーブ2台使えるようにしても、価格的に大して変わらないんじゃないかと思うのは私だけだろうか。
このようなWebページを運用している立場上、Windows98を使わないわけにはいかないし、うまくインストールできなかったからページの更新ができませんでしたというのも情けない。そんな訳で今までの環境を古い部品を使ったマシンに移し、万一の場合でも、Webの運用に支障が出ないような作戦を考えた。7月はじめからの「ベースクロック100MHz化計画」で、CPU・マザーボード・ケース・メモリーと主要部品を更新しており、さらにDTTA-350840の導入とIFC-USP-Mの購入で、ディスクもSCSIインターフェイスもゆとりが出ている。おまけにキーボードまで買っている。そんな訳でほとんど1台分の部品が余っていることになる。ディスプレイカードはWindows98を使うようになったら、AGP化することを考えているので、それまでのつなぎとして昨年も臨時登板した、NumberNine GXE64Proに再登板してもらうことにした。また、遠い昔に使っていたLogitec MouseManにも登場してもらった。それでも足りなかったのが、ネットワークカードとCD-ROMドライブで、これは購入することにした。ネットワークカードはドライバの管理が面倒なので、すでに使っているIntelのEtherExpressを買ったのであえてレビューしていない。CD-ROMの方はPX-32TSの項で別途レビューしているので参照されたい。
以前からのWindows95環境は、96年の2月以来根本的に再インストールされることもなく、マザーボードだけでも4枚目(P/I-P55TP4XE,TOMCAT-III,HOT-603,TI5VG+)で、ゴミもたまっているだろうし、そろそろきれいにしてやらないといけない。そんな訳でサブマシンで新しい環境の構築を開始した。当時のサブマシンの構成は以下の通りである。
こいつに新しいWindows95を入れて、アプリケーションを入れ直すだけのことである。ディスプレイカードがちょっと遅いが、Windowsが軽いのでそれなりに使う気にさせるマシンにはなった。
先ほどのサブマシンの環境は、Windows98を入れるためのベースとなるものである。安定した時点で、古い環境からのmail,newsやその他諸々のデータを引き継ぎ、新しいマシンへ引っ越さねばならない。この作業はもっと早めにやっておくべきだったのだけれど、結局Windows98を買ってからの作業となってしまった。作業内容は以前DTTA-350840を買ったときのように、PatitionMagicを使ってパーティションごと移動するだけのことである。ところがどっこい、これがうまくいかない。
切れてしまった。単に移動した新しい環境が、立ち上がらないのである。しかも、TI5VG+に移すときにあれだけ苦労した(7/7参照)経験があるのに、そのときの対策が効かない。結局7/25は、それで半徹夜状態。結局Windows95のシステムファイルを上書きすることで解消した。原因は、Windows95の「ファイルが壊れていた」だけのようである。そんなこんなで、Windows98を導入する環境ができたのは、7/26の夕方であった。今度はこれにWindows98を導入するが、この件は別記する。
どうもこれを使い始めてから、NortonSpeedDiskでたまにエラーが出るようになった。今までSCSIのディスクを使っていたから、E-IDEなんてこんなものかなと思っていたが、まさかコピー操作でデータを壊していようとは思わなかった。確かにケーブルにクリティカルな部分はあったから、ケーブルを短くしても根本的には改善されていなかったに違いない。結局Windows98のインストールも一度入れたものがぼろぼろだったので、DTTA-350840をマザーボードにE-IDE接続して、やっとまともなインストールができた状態である。そんな訳でもったいない話だが、こいつのE-IDEをSCSIに変換する機能は使わずに単なるSCSIカードとしてCD-ROMをつないでいるのが現状である。(CD-ROMつなぐだけならもっと安くていいSCSIカードはいっぱいある)
サブマシンを運用することになったので、当然もう1台まともなCD-ROMドライブが必要になってくる。XM-3701が在庫しているが、6倍速のうえ、SCSI転送も遅いのでちょっと使いたくない。何より、今さらキャディでは煩雑である。もっと安いものでもよかったのだけれど、何となく安心ブランドのPlextorにしておいた。TWO-TOPにて\18,900。PX-12TSと比べてやかましい時間が短いので、どうも振動の具合を見て速度を加減してるのだろうか?いずれにせよ、常に最速設定で使えるあたりはありがたい。
Windows95の時と同様、今回も誘惑に弱くて発売日に購入した。TWO-TOPでアップグレード版\11,429(税込みでちょうど\12,000)なり。
前述の苦労して作った新しいWindows95パーティションに上書きインストールしたが、再起動で予定通り固まってくれる。セーフモードで再起動して、VIAのVIRQ11.ZIPをインストールしてやらないといけない。これさえ押さえておけば、後は問題なくインストールが進む。先日のMELCO IFC-USP-MをAdvanSys PCI SCSI HostAdapterと認識しているが、これは特に問題ないだろう。もっともSoundBlasterAWE64だけはリソースの設定を固定にして、IRQ:5,DMA:1&5となるようにしている。
以下、使い始めて1週間になるが、あまり使い込めていない状況なので、あまり本格的なコメントはできない点を断ったうえで、使用感を述べてみる。
アプリケーションの互換性も今のところ問題になっているものはなく、ドライバも最新のものに更新しているせいか、ほとんど問題は出ていない。唯一の問題が、前述のVIAチップセットに関わるインストール時のハングアップであるが、これはちょっとハードウェアが新しすぎる点で、Microsoftのせいにするのは酷だと思う。むしろWindows98との互換性を充分検証し、Microsoftにドライバを配布するなりの行為ができなかったVIAを責めるべきであろう。Windows95の時と比べて、変わっている部分が少ないせいもあるのだろうが、このへんはOSR2.Xを出して、互換性を充分検証したMicrosoftの作戦勝ちであろう。ただ、この作戦、USBをはじめ新しい機器の普及を遅らせた点で、我々自作派にとっては損失が大きかった点は、この場を借りて訴えておきたい。
それから、デスクトップの表現とか色々変わっているけれど、見せるためのブラウザと、操作するためのファイラーをごちゃ混ぜにするのはいただけない。特にメニュー類が「にゅるっと」出てくるのには閉口。結局、全部Windows95と同じようなタイプに変えてしまったので、ほとんど違和感なく使っている。それでも、ウィンドウのタイトルなどに使われる「MS UI Gothic」が中途半端に仮名文字の幅が狭いので何となくせせこましい感じが残っているが、これはあまり変えない方が良さそうなので、そのままにしている。もっとも半角仮名を多用しない点で、ちょっとは進歩したのかもしれないけれど。
先日購入したATXケースMM-3713-00であるが、致命的な欠陥が見つかった。とは言っても動作しないとか、取り付けられないとかそんな問題ではない。「やかましい」のである。最初はHDDが原因かと思ったりもしていたが、HDDを止めたりして色々調べていたらどうも電源ファンと、前方下の吸気口のファンが問題らしい。購入早々電源を換えるのも悔しいが、せっかくのPCが「やかましい」せいで使えないのではもったいない。そんな訳でDOS/Vパラダイスで買ってきたのがこれ。\14,800ととても高いが、前のケースでも実績があるメーカーだし、ケースなんて長く使うものだから、多少の出費は致し方ない。そんな訳で単に取り替えただけだけれど、騒音は2/3くらいになった印象。あと吸気口のファンも換えないといけないけれど、これはお盆休みにでも行う予定。
Windows98導入に伴い、本格的にAGPを使えるようになったためビデオカードも変えてみることにした。20inchのディスプレイに耐えうる表示品質と、ドライバの出来映えを考えたら、Millennium G200がもっとも安心して使えると思われる。何より、今まで使ってきたMillennium(無印)とドライバが共用できる点も便利だ。3Dでの能力については今ひとつ不安もあるが、3Dのゲームを本格的にする時間もないし、必要になったらまた考えようと思う。
結局ソフトアイランドにあったバルクのG200が\21,800と一番安かったので、これを購入。バルクなのでDACの性能が落とされていたりするのが不安だったが、ちゃんと250MHzのDACが搭載されているようなのでいい買い物だった。
無印Millennium用の最新ドライバを入れておいたので、インストールには何の問題もなく、現在1280x1024dot 24bitColorで使っているが、水平同期周波数85Hzでも安定して表示できている。無印Millenniumと比べてシャープネスがちょっと効きすぎている感じもするけれど、気にするほどのものでもない。それよりも内蔵DACの能力の高さに脱帽。
使い始めてまもなく3週間が経過するが、至って順調である。Windows95の時はアプリケーションの対応も遅れ、数ヶ月は使いものにならない状態が続いていたが、今回はほとんど全てのアプリケーションがそのまま移行できるか、もしくはパッチを当てる程度で対応できている。こうなると、移行のデメリットよりも、最新のハードウェアをサポートした新しいドライバや、より安定したカーネルなど、メリットの方が多く感じられてくる。
私の場合もっとも恩恵を受けたのは、TR-4カートリッジを使ったテープドライブであるCTT8000A(市販名はTAPE-STOR8000)である。今まで使ってきたバックアップソフト(Seagate Backup)が日本語化されてそのままWindowsにMicrosoft Backupとして包含され、IDEのバスマスタドライバもMicrosoft版が安定して使えるようになったので、今まで使いにくかったテープが一気に使いやすいものとなった。また、IRQの共有も安定して行われるようになり(起動に使うSCSIデバイスのみ共有不可)、市販のWindows95では悩みの種だったIRQの割り当てが楽になっている。今後USBの周辺機器が普及してきたら、IRQなんて意識すらしなくてもよくなるかもしれない。
人によって使い方や、環境が違うので一概に言えるものではないが、私個人の経験からいくと、Windows98への移行は「おすすめ」である。ただし、私の経験したVIAのチップセットにおける不具合(これはVIAIRQというドライバで解消可能)のように、移行に際して問題が発生しないとは言えない。TekramのSCSIカードのドライバも、不完全のようだ。そんなときに、ドライバやBIOSの更新ができなかったら、万事休すである。十分な下調べを惜しまず、インターネットへの接続環境を確保しておくなら、移行時の問題には対処できるだろうし、Windowsを安定稼働させるための勉強にもなる。その結果、今以上の環境が手にはいるなら、挑戦してみる価値は充分あると思う。(あくまで個人ユーザーへのアドバイスです。業務で使っている人は、万一の場合に失うものが多いので、もっと慎重であるべきです。)
巷では色々トラブルが報告されているMillenniumG200ではあるが、私のものはMade in USAであるにもかかわらず、ハード的な問題は全く出ていない。とは言っても、問題がなかったわけではない。VIAの支給する最新版のAGPドライバを入れると、FinalRealityの途中で画面が乱れ、再起動やハードウェアリセットでも復旧せず、「電源を切らないといけない」という最悪の状態に陥る。もっともMicrosoftのドライバを使う限り問題は出ないし、VIAのドライバにしたからといって、特に速くなるわけでもないので、もとのままで使っている状態である。ただ、このへんの不安定さは、チップセットかG200のAGPx2モードの不安定さに関係するような気もするので、要注意ではある。
過去の遺産を凍結保存したくなって購入した。私の場合、主に通信ログやダウンロードしたデータが主で、大した容量ではないのだが、何せたくさんあるから確認して消すのが面倒なのである。もちろん消してしまって困るほどのデータもあまりないのだが、まれに過去の状況を調べることもあり、とりあえず残しておきたいものである。そんな訳で、彼ら(データ)は長いものでは6年ほどハードディスクの中に住み着いている。システムを再構成する度にこれらの置き場所を確保してやるのも、いい加減煩雑なもので、壊れてしまってもまずいものだから、いい加減に扱うわけにもいかない。それならROMに焼いてしまえば、半永久保存できるし、管理負荷も低減すると考えたのである。
しばらく前から機種を検討してきたが、添付ソフトのB's Recorder GOLDの使い勝手や、4倍速の書き込み能力、価格などを雑誌やWebで比較検討して、TEAC CD-R55SKBに決定した。指名買いの価格勝負で、TWO-TOPにて\49,800(税別)。
接続などすでにSCSI環境は完備しているから、大きな問題もなかったが、あえて難を言うなら標準の出荷状態でジャンパが2本しか付属しておらず、私が使おうと思っている設定では不足することである。在庫はあるから問題にはならなかったが、製品版なのにこれでは不親切だ。接続するSCSIインターフェイスカードは前述のMELCO IFC-USP-M。TEAC側では動作確認がとれていなかったが、能力的にもまず問題ないだろう。
肝心の使い勝手であるが、可もなく不可もなくといったところである。4倍速でオンザフライ書き込みをしたら、バッファアンダーランになるけれど、これは接続しているHDD(IBM DTTA-350840)がU-DMAとはいえIDEだから、仕方ない面もある。もっとも、このドライブの場合バッファサイズが1MByteなので、これがPlexterのように2MByteあったら成功していたかもしれない。もちろんディスクイメージを作成した状態では、問題なく書き込めているので、実用上は問題ないレベルであろう。しかしながら、この場合でも、ディスクの挙動を見ていると、雰囲気的に結構クリティカルな感じがする点は指摘しておく。何となく、システムやスワップがあるディスクと、イメージがあるディスクは別の方がいいような気がする。(感覚的な表現で申し訳ない)
何れにしても、今回のケースは、改めてHDDの能力について考えさせられるものがあった。現行のDTTA-350840は5400rpmにしては最大12MByte/sの転送速度を持つ最新ドライブである。しかも、Windows98でOS付属の安定したバスマスタドライバが使えている。IDEのHDDを用いたPCの構成としてはほぼ理想的な環境であるにも関わらず、邪魔になるタスクを全部終了した状態でも、たった600KByte/sでのデータ供給ができない場合があるという事実である。これは、結構ショックなもので、やっぱりSCSIの方がよかったかなと、結構後悔していたりする。
先日のオンザフライ書き込みにおけるバッファアンダーランの件であるが、やはりうまくいかないのは気になるもので、SCSI環境でのテストを行ってみた。テスト環境は以下の通りである。
先日のテストと違うのは、SCSI-I/FがAHA-2940(オリジナルのFirstSCSI版)であることと、データがSCSIディスク上におかれていることである。本来であれば、同じSCSI-I/Fを使うべきなのだが、なんとMELCOのIFC-USP-Mは、DORS-32160Uを付けたら固まってしまう(転送速度をコントロールすればよかったのかもしれないが、面倒なのでやめた)ので、仕方なくスキャナ専用になっていたAHA-2940の登板となった次第である。SCSI-I/F・HDD共に3年前に購入したもので、当時はそれなりのスペックだったが、今となっては時代遅れの遺物である。参考までにDORS-32160Uの転送速度はシーケンシャルで5MByte/sくらい(HDBench2.650)と、前回ことごとく失敗したDTTA-350840の半分以下である点に注意いただきたい。しかも、10MByte/sのSCSIバスをHDDとCD-Rが共有している状態である。
肝心の結果の方であるが、「一発で成功」した。書き込みに使ったデータは先日とほぼ同じであり、これを4倍速でオンザフライ書き込みしている。違うところは、起動ディスクやスワップファイルなどが、別ドライブになっていることだけれど、書き込み中ずっと見ていたがIDEのアクセスランプは、数分に1回一瞬点灯するだけで、大勢に影響ないレベルであろう。何より印象的なのは、HDDの激しいシークがあまり見られなかったことで、ゆとりすら感じられた。
私自身、さすがにここまで遅かったら、失敗するんじゃないかと半ば期待していたのであるが、成功してしまったのである。バスマスタとはいえFirstSCSIのI/Fと5MByte/sの転送速度しかないHDDが、UltraDMA33と12MByte/sの転送速度を持つHDDが2回やってもできなかったことを1回で成功させている。この結果をどう見るべきか、単なるまぐれではないことは、書き込み中のシーク音の違いが示している。「安定してデータを供給する」という観点では、最新のUltraDMA33も、3年前のSCSIに勝てないのである。今までSCSIをずっと使ってきて、Diskstar16GPのスペックに負けてIDEに乗り換えてはみたものの、CD-Rを使うという条件を考えたとき、「失敗」であったと改めて痛感する。
CD-Rを頻繁に使う人は、書き込み時の安定性を考えたら、データを保存するディスクは多少古いドライブであったとしても、SCSIにすべきである。
以前から使っているSystem Commander であるが、しばらく前に4へバージョンアップしている。以前のものとの違いは、OSウィザードというOSインストール用のツールと、これに付随するパーティション操作ツールが増えている点、画面がグラフィックになった点である。
私にとってもっとも効果があったのが、パーティション操作ツールで、パッチを当てることにより8GByte(正確には1024シリンダ)を越えるディスクの操作が可能になっている。もっともこの手の操作は、以前からPartition Magicで行ってきたのであるが、このPartition Magicが今だ1024シリンダを越えるディスクの操作をサポートしておらず、今さらfdiskも使いたくないので、結構重宝している。
OSウィザードは、「何も考えずに使える」という点で、初心者向けにしてあるのだろうけれど、私にしてみれば、「思ったようにならない」ので使えない。考えてみれば、複数のOSを共存させるなんていう複雑なことを、マニュアルでパーティション操作もできない初心者が考えないと思うので、このツールの価値があるようにも思えない。
その他画面のグラフィック化などは、私にしてみれば起動が遅くなるだけ邪魔で、設定をTEXTに変えて今まで通りのメニューで使っている状態である。
Ver.3の時に絶賛したマニュアルであるが、以前より「操作方法」に関する記述が多くなり、密度が下がった感がある。それでも、最新のOSのインストールに関する情報が得られる点で、単なるマニュアルを越えたすばらしいものである点は評価したい。
1月に標準編集ソフトをVISUAL PAGEに移行して以来、日常のWebメンテナンスに欠かせないソフトとなっている。私が使っているのは、VISUAL CAFEに付属したものだが、どういう訳かVer.2.0から別パッケージになってしまい、VISUAL CAFEの所有権では、アップグレードできなくなってしまった。仕方なしに、トレードアップ版を買ったが、このへんの配慮はもう少ししてほしいものだ。
肝心の内容であるが、私にとって役立っているのは、ページ内のリンクの管理機能である。アンカーの名前を変えたりした場合でも、まとめて更新できるし、万一失敗してもエラーが常に把握できるので、修正も容易である。その他機能も増えているようではあるが、使いこなせていない。
以前から気になっている「画面にゴミが残る」件は、今だ解決されていない。もっとも私からSymantecに指摘したわけでもなし、実用上致命的なものでもないので、まあいいことにする。それでも、今だ改善されないところをみると、この症状はMatroxのドライバ特有のものなんだろうか?それから、レビューでは指摘していなかったが、文字コードを変更した場合に、VisualPageが理解できないMETAタグ内は、変換されないという問題があったけれども、こちらの方は解消されている。
CD-R書き込みでの件(前述CD-Rの書き込みについての追試)もあり、SCSIを起動ディスクにした方がやはり安心だなんて考え出した。幸い使っているマザーボード(TMC TI5VG+)にはSCSIからの起動設定もあり、IDEのHDDを2台目として設定することもできそうだ。そこでお蔵入りしていたDORS-32160Uに復活してもらって、SCSIからの起動テストを実施してみた。
今回の課題は、いかにIRQの不足を屈服するかである。以前ならSCSIカード2枚(外付けスキャナ用と内蔵機器用)とネットワークカードに9,10,11のIRQを割り振ればいいだけなので、何のことはなかったが、現在ではUSBがIRQ10を占領し、MillenniumG200もIRQを要求する。起動ディスクを接続するSCSIカードにIRQを独占させるのはPnPをかなり無理してコントロールしないといけないので、長く使うには問題が多い。
そこで表題のIRQ共有状態のSCSIカードに接続したHDDから起動するという、以前なら無謀とも思えるような方法に挑戦してみることになったのである。Windows95(リテール版)では不可能なことは明らかであったが、Windows98なら可能かもしれないと期待してのことである。これが成功すれば、PnPをあまり意識することなく、カードの増設・変更が可能になるので、今後の運用が楽になる。
まずテストの環境を作る。用意するものは以下の通り。
次に以下の段取りで環境を作る
これでSCSIディスクにあるWindows98が起動できる「はず」である。しかし現実は厳しかった。IRQを共有しない条件でないと、SCSIディスクからは起動できなかったのである。AHA-2940を使った場合、IDEディスクが2ndドライブになることすらダメなのか、IRQ共有がない状態でもダメだった。SCSIドライバをWindows98付属のものから、Adaptecの最新版に変えても解決しなかった。結局この件はAdaptecのドライバに不信感を残しながら、次項のioiの件で解決を見るのである。
日頃から安心して使えることを重視して機能アップや高速化にチャレンジしている私にとって、これはかなり「賭け」であった。元々今の環境で使えているのだから、ダメなら使わなければすむだけの話なのだが、資金を投下する以上「使えない」のは最低である。かっての私なら安全を狙って、高価なAHA-3940UWにしていたところであるが、残念ながら諸般の事情で資金も苦しいし、何よりAdaptecにはちょっと問題を感じていたせいもある(この件は前述)。
今回SCSIカードが3枚ある状態で、なぜわざわざ\19,800(税別)もかけてioi-9200UWを買ったのかというと、以下の点を改善したいと思ったからである。
1番の要件だけを考えたら、それなりのメーカーのUltraSCSI/IFを買えばすむだけの話で、Adaptec以外にしておけば、3も実現できるかもしれない。一時は安価なうえSymbiosチップで性能も良さそうなIO-DATAのSC-UPCIやSC-UWPCIをつなぎに買おうかとも考えたが、Windows(&NT)以外のサポートがないとか、NEC-PC98向けに小細工(通常は問題にならないが、IRQがらみの問題は素直なものの方が安心)をしていそうな感触とかで外した。FirePort20/40、DC-390U/Fも有力だったが、Adaptecよりは安いもののそれなりの価格で今ひとつ決め手に欠ける。
それなら2の要件も併せて2チャンネルのカードをと考えたのが、ioi-9200UWである。しかしながら、このカードでスキャナが動く保証はないし、3の実現も期待できるとは言えない。唯一の望みは、このカードがPCI-Bridgeを使っているからもう一方のチャネルとIRQ共有状態で起動することを最初から想定している点である。悩んだ末、このカードに「期待」してみることにした。
通常「期待」には裏切られるものである。だからSCSIに関してはAdaptecで堅実路線を歩んできたし、IDE-HDDのSCSI接続に期待したMelcoのIFC-USP-Mには裏切られたばかりである。今回も最初に述べたように「賭け」であった。それなりに実績のあるTekramあたりならまだしも、IOI-TechnologyなんてAbaptecブランドの頃から胡散臭いし、今でも全く信用していない。それでもこのioi-9200UWは、私が期待したことを全て実現してくれた。外部接続したCanoScan600はちゃんと動くし、SCSI-HDDから起動することもできる。接続や設定にも何の苦労もなかった。もちろんマイナーなInitio-950チップや、DECのPCI-Bridgeなど、将来的に相性問題が出そうな要因はたくさんある。それでも、Adaptecのカードで実現しなかったことが、AHA-2940Uよりも安価なこのカードでまとめて実現できたことは、称賛に値する。このまま問題が出なければIOI-Technologyに対する見方を大幅に変えることになりそうだ。(※注:以降大きな問題はでておらず、Windows2000でも順調に使用できている。問題があるとすれば、SCSIのCD-ROMから起動できない程度である。)