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2003年1月〜3月


目次

  1. 1月5日
  2. WACOM intuos2 i-620 (XD-608U)
  3. Adobe Photoshop 7.0J
  4. 2月9日
  5. CD仮想化計画2003
  6. PLEXTOR PLEXWRITER 48/24/48A (PX-W4824TA)
  7. ELSA GLADIAC 528 Ti4200-8X 128MB
  8. 2月11日
  9. 一太郎13
  10. 3月2日
  11. Opera 7.02
  12. ELSA GLADIAC 528ファンレス化

1月5日

intuos2写真●WACOM intuos2 i-620 (XD-608U)

 A5サイズのタブレットである。年賀状などのお絵かき用に以前からWACOMのタブレットを使用してきたが、シリアル(RS-232C)インターフェイスを使用するために別途ACアダプターが必要であったり、マウスとの併用が難しいことから、お絵かき専用で使用してきた。ところが今回のintuos2は標準でマウスが付属する。タブレットの上で使用する電磁誘導マウスだ。スクロールボタンも付いていて、通常のマウスと全く違和感なく使用できる。ペンも太くなり、持ちやすくなっている。以前から使っているA5サイズの場合で、価格も2万円台の後半と、最初にUD-608を買ったときの6割以下だ。

・豊富な付属ソフト

Painter Classic, Photoshop Eelements 2.0, ComicStudio MIni, PenPlusパーソナルと、フルスペック版ではないにせよ4本もソフトが付いてくる。タブレットを使おうというユーザーなら、これらのソフトの中の1本や2本はフルスペック版を持っていたりするだろうから、この手のソフトは普通あまりうれしくなかったりするのだが、タブレットの場合はちょっと例外かもしれない。というのも、とりあえずタブレットの最新機能に対応していたりするので、手持ちのソフトが古くても「最新機能を使ってみることができる」のである。筆者の場合でいくと、Photoshopは3年ほど前のVer.5(後述の通りあとでVer.7に更新した)で、Painterに至っては96年にVer.4を買って以来更新していない。筆圧や消しゴムには対応していても、傾き検出には未対応だ。傾き検出に対応したPainter Classicがなかったら、試してみることすらできなかっただろう。また、付属するソフトも特徴的で、intuos2の場合PenPlusパーソナルを除いていずれも本格的なグラフィックソフトの簡易版である。つまり、本格的なソフトに近い環境でタブレットを使ってみることができるという意味で、それなりに意味があると筆者は考える。ただ、これらのソフトはあくまでも簡易版だから、用途によってはフルバージョンでないと使えない場合もある点は注意が必要だ。

■関連情報 ArtPadIIPro COREL Painter8

AdobePhotoshop7●Adobe Photoshop 7.0J

WACOMのタブレットintuos2を買ったせいで傾き検出などの新機能に対応させたかったこともあり、思い切ってバージョンアップすることにした。元々が高額なソフトなだけに、バージョンアップ代だけでも\25,000と同じようなソフトの新品が買えてしまう。それでもバージョンアップするのだから、筆者としては価格相応の評価をしているわけだ。この機会に、Photoshopについての全般的なレビューをしておきたい。

・Adobe Photoshop一般論

筆者がPhotoshopにこだわるのは、何といっても信頼感だ。巨大なファイルを開いても、多数のファイルを同時に開いても、たくさんのレイヤーを使っても、負荷のかかる処理をしても、とにかく安定していてまず落ちることがない。加えて、それなりに高速で、機能的にもそつがない。洗練されたレイヤー機能や、フィルターの数々、高度な色修正機能などを、Mac由来の直感的に使いやすいインターフェイスがサポートしている。かつては印刷向けの機能が充実しているのが強みだったが、最近はWeb向けの小さくて見やすい画像を作るための機能も充実してきた。部分的には他のソフトの方が優れているところもあったりするが、総合的にはまずかなわない。画像のラスターデータを加工するというジャンルで、Photoshopがあればとりあえず何とかなるし、(仕事の話になるが)Photoshopでダメならクライアントも納得してしまったりする。このへんがデファクトスタンダードの強みだろう。

・新しいPhotoshopはどこが変わったか

筆者の場合Ver.5からVer.7にバージョンアップしたのだが、一番便利だと思ったのはWeb用の最適化保存機能である。保存の前後での劣化を確認できたり、目標サイズを設定して最も最適な保存形式を探してくれたりと、今までカットアンドトライしていた部分を確認しながら着実に進めることが出来る。

また、ブラシの機能が大幅に拡充されている。従来のPhotoshopのブラシは、どちらかというと論理的な味気ないものばかりだったが、Painterのように筆や木炭などの画材をシミュレートしたブラシが多数設定されている。もちろんPainterほど豊富ではないし機能も限られるが、「絵を描くためのツール」として大きな進歩であろう。エアブラシと統合されているあたりが、なれないとちょっと戸惑う部分ではある。

画像修正の原点である傷の修復機能も、修復ブラシという非常に強力なツールが加わって強化された。このツールはテクスチャをコピーする原点を指定し、修正部分をなぞるだけで、周囲と色目をあわせてなじませてくれる。たとえ色が青と赤のように全く違ったとしても、同じような質感であれば使えるというすばらしい能力を持っている。ただ、コントラストがある部分の傷は苦手なので、その点だけは注意したい。

メッシュを使ったゆがみツールも強力だ。今までは選択範囲を変形させる程度しかできなかったことが、周囲とのバランスをある程度確保しながら、大胆な変形が出来るようになった。まだまだツールとしての洗練されていない部分もあるが、今までの修正方法を一新させるツールには違いない。

他にもファイルを開くためのブラウザが用意されるなど使い勝手の面での工夫も見られ、全体的に見て良い仕上がりになっていると思う。ただ、唯一変わらないのが価格面で、パーソナルコンピュータの能力が上がり、Photoshopの能力を生かし切れる環境が広がっているにもかかわらず、今だプロにしか購入できないような価格設定になっている点、今一度再考願いたいものだ。

■関連情報 Adobe Photoshop 4.0J Adobe PhotoShopとScanManColor
COREL Painter8 Adaptec USB2XCHANGE


2月9日

●CD仮想化計画2003

以前からCDを仮想化することで、頻繁に使用するゲームCDなどの物理的な出し入れを省略したいと考えていた。1998年にもこの手のことを考えて、「携速95」というソフトに手を出したのだが、当時のドライブあたり4GByteというディスク容量、オーディオトラックをデジタルで吸い出せないという技術的な面など実用性に問題があった。今回は当時よりディスク容量も10倍大きくなっているし、オーディオトラックのデジタル吸い出しも技術的に確立しているから、十分実用になることが期待できそうだ。今回はたまたまSIM CITY 4が発売された直後で、使用頻度の高いこのCDを仮想化することがターゲットになったのだが、実はこのCDは故意にエラーが仕組んであるプロテクトCDだったものだから、手を代え品を代えの一騒動になってしまうのである。なお、仮想化のテストにはイメージ化は簡単なものの、意外と動かないEmpire Earthも第2ターゲットとして使用している。(あまりゲームをする方ではないので、テストターゲットが少なくて申し訳ない)
※参考までにClonyXXLによるとSIM CITY 4のプロテクトはSafeDisk2.8、Empre EarthはRecuROM *new* V 4.59.00.0054である
※この項目ではCDを仮想化することがターゲットである。CDの複製することができるソフトも一部調査してはいるが、書き込みの機能については一切評価していない。また、読み込んで仮想化し、対象ソフトの動作が可能であれば、読み込んだイメージが正確かどうかも確認していない。
※ここに記載した内容はソフトウェアの所有者が個人的な複製のために利用することを目的としています。著作者の許可なく個人的複製の範囲を超えてコピーすることは著作権法に反し、刑事罰・民事訴訟の対象になります。記載内容は個人の責任で利用するものとし、筆者は一切の賠償責任は負いません。

Virtual Master 5 画面・TOMCAT Products 「Virtual Master 5 Studio」

最初に買ってきたのがこのソフト。今だから言えることだが、最初なので読み出しドライブも旧式、筆者の知識も劣悪な状態でかなりかなり苦戦し、生け贄にしてしまった感がある。このソフトの問題なのか、筆者の環境が悪いのかできるだけ明確になるように記述するつもりだが、その辺を考慮して読んでいただきたい。

この手のCD仮想化ソフトには色々あり、プロテクトがかかっていたりしても仮想化できる能力が問われるものだということは、店頭で商品を比較するうちに何となくわかった。そんな中で、パッケージに印刷されている操作画面などのセンスが良く、使えそうな印象を持ったこのソフトを買ってきた。分厚いマニュアルが付属していて、マニュアル通りにインストールは進められるのだが、インストール後に再起動が2回もある。仮想CDデバイスの組み込みに関わるものものなのだけれど、他のソフトに比べて明らかに多い。

インストールが終わってさっそくSIM CITY 4のCDの仮想化に取り組んでみたのだが、何も考えずにデフォルトの自動設定で読み込もうとすると、途中でエラーになる。これはプロテクトだなと考えて、手動設定に切り替え、エラーがあってもそのまま読み込む設定を色々試してみたのだが、エラーのたびにドライブが停止したような状態になるものだからやたらと遅い。終了の見込み時間が何十時間にもなるのを見て、いい加減断念してしまった。SIM CITY 3000では何の問題もなく仮想化できるから、プロテクトへの対応能力の問題なのは明らかだ。筆者の直感的なものなのだが、ソフト自体の能力というよりも、ドライブが古すぎるのだろう。Plextor PX-32TS、TEAC CD-R55Sいずれも1998年に購入したもので、読み出し能力は最近のものと比べてかなり劣ると思われる。新しいドライブを使わないことには、この手の処理は難しいのかもしれない。仮想CD作成画面

そんなこんなで別項目にあるように、新しいドライブPLEXTER PX-W4824TAを買ってきた。読み込みをRAWモードに切り替えれば読込エラーで止まることもなく、新しいドライブではエラーがあってもそれなりの速度で読み込みが進捗する。プロテクトがあったのは最初の20MByte程だけで、そこを過ぎたらエラーもなく最大速度で一気に吸い出しが完了した。所用時間は10分ほどだろうか。仮想化も問題なく、物理的なCDがなくてもSIM CITY 4は動作するようになった。第2ターゲットのEmpire Earthは、イメージ作成はデフォルト設定で可能だったが、作成したイメージをマウントしてもソフトが動作しない。RAWモードに切り替えて初めて動作させることができた。なお、ユーザーインターフェイスもこなれており、前述の読み出し設定が内容的に難しいものの、使い勝手は良好である。

本来ならこれで万事解決と行きたいところだが、実はVirtual Master 5にはもうひとつ大きな問題がある。筆者の常用しているNorton AntiVirus 2002のAuto-Protectと相性が悪いのだ。Virtual Master 5を動作させていると、常にディスクとCPUに負荷がかかり、ウィルスチェックをしている状態になってしまう。CPU負荷にして十数パーセントだから、目をつぶることも出来なくはないのだが、やはり気になる。だからといって、インターネット使用時にAuto-Protectを使わないのも恐いから、両者を入れたり切ったりすることになり、精神衛生上良くない。

デバイスマネージャ画像
このようにPlug and Playに対応しないデバイスとして登録されてしまう。デバイスドライバの入れ替えが必要。上は正常なDaemon Toolsのデバイス。

また、筆者のWindows2000環境では、通常にインストールした環境で休止状態が使えなくなってしまった。右図がその状態の時のデバイスマネージャ。この点はマニュアルにも記載があり、SCSIのデバイスドライバを入れ替えることで解決するのだが、デバイスマネージャを使ったこの操作は慣れないと難しいし、危険な操作だ。

Virtual CD7画面・CANON SYSTEM SOLUTIONS 「Virtual CD 7」

Virtual Master 5で、この手のソフトは試してみないとダメということがよくわかったから、Vectorで色々試してみることにした。まず試したのがこのソフト。インストールは簡単で、再起動も必要ない。操作も直感的でわかりやすく、読み込み時の設定の切り替えも、通常モードとスマートモード(他のソフトでいうところのRAWモード)のみだ。ただ肝心のSIM CITY 4のCDはスマートモードで仮想化できても使えなかった。どうもプロテクトには対応していないようだ。

・Pro-G 「SimDisc」 Powered by デーモンツールズ

SimDisc画面1
SimDisc画面2

テスト版のせいか、インストールディレクトリすら聞いてこないという、ちょっと簡単すぎるインストール。メインのウィンドウで使うボタンがわかりづらいのが気になる。ディスクイメージを作るときにファイル名にボリューム名を流用してくれないので、一から入力が必要なのは面倒だ。読み込むときのオプションは右下の画面のように非常に多く、ヘルプに記載されていないものまであったりして、かなり難易度が高い。SIM CITY 4はRAWモード設定にするだけで問題なくイメージ作成ができ、仮想化してのゲームプレイが可能であった。問題は第2ターゲットのEmpire Earthの方で、オプションを色々工夫して、3度目のトライで成功するという状態だ。最適な設定さえ見つければ、色々なプロテクトに対応できそうだが、自動的に設定してくれたりする機能はないので、気軽に仮想化したい向きにはお勧めできない。

モバイルCD/DVD画面・Pro-G/イーフロンティア CDの達人 「モバイルCD/DVD」

上記SimDiscと同じPro-Gが日本語化して、イーフロンティアが販売しているのではないかと思われるソフト。(※注:大本は下記Alcohol Soft 「Alcohol 120%」と推定されるが、裏は取っていない。)インストールも簡単で、操作も直感的でわかりやすく、それぞれの画面が洗練されている。初心者もターゲットなので、難しいことを簡単に見せようという努力の跡がうかがわれる。筆者の場合デフォルトで特に何の設定も行わなくても、両ソフト共にすんなりとイメージが作成され、仮想化してのゲームプレイも可能であった。ただ、今回たまたまデフォルト設定が使えただけなのか、それともかなりの頻度で使えるのかはわからない。コピー時の設定は、データタイプを選択するという形で行うのだが、ヘルプには全く説明がなかった。なお、このデータタイプには、各種メディアの種類の他、プロテクトの種類が選択できるようになっている。

Alcoho 120%日本語画面・Alcohol Soft 「Alcohol 120%」

上記CDの達人 「モバイルCD/DVD」の本家版と推定されるもの。インストール時にsoftware noteが開いたので通常のインストールが始まるのかと思ったら、WinRARの自己解凍プログラムのウィンドウが非アクティブ状態で開くという、稚拙な部分があったり、setup.msiのバージョン違いで再起動があったりと、ちょっと混乱させる要素はあるも、インストール自体は順調で、インストール後の再起動も必要ない。トライアル版をダウンロードするまで知らなかったのだが、何と日本語化されている。唯一ヘルプのみ英語が出てくるが、デザインも洗練されており、使い勝手はとても良い。 当然のことながら「モバイルCD/DVD」と同様に、イメージの吸い出し・仮想化共にデフォルト設定で何の支障もなく、すんなりと使うことができた。ただ、このデフォルト設定がどれだけ使い物になるのかは筆者にはわからない。

DaemonToolsバナー・Daemon-Tools 3.29

すでに読み出されたイメージを仮想CD化するためのフリーソフトである。前述のPro-G SimDiscで組み込まれていたデーモンツールのオリジナルになる。英語版で、日本語化するためのパッチも配布されてはいるが、特に難しい語句もなく、英語版でも十分実用になる。タスクトレイからの操作

特徴的なのは、タスクトレイから全ての操作を行うことで、よけいなリソースも使わず、シンプルかつ迅速な操作が可能だ。また、仮想化するためのイメージの種類も豊富で、Helpから引用すると以下の通りとなっている。

cue/bin iso ccd (CloneCD) bwt (Blindwrite) mds (Media Descriptor File) cdi (Disjuggler) nrg (Nero - must have ImageDrive installed)

このソフトと、各種イメージの読み出しソフトを使えば、下手なCD仮想化の統合されたソフトを使うよりも、より汎用的にCDの仮想化が可能になる。

CD Manipulator画面・CD Manipulator Ver.2.68.1

CDのイメージを作成して、それを書き込むことのできるフリーソフトである。今回のCDの仮想化という意味では、趣旨が違うが、前述のDaemon-Toolsと組み合わせることで、全てフリーのCD仮想化環境が整うことになる。読み出しはプロテクトがある場合若干の設定が必要になるものの、非常に強力で、今回のターゲットはいずれもイメージ化も仮想化してのゲーム動作も一発で成功した。

・決定的なものは存在しない

CDを仮想化するための方法を色々模索したが、それぞれメリットデメリットがあり、決定的な方は見つけられなかった。そんな中でも、CDの達人 「モバイルCD/DVD」及び「Alcohol 120%」は使い勝手の点で優れており、プロテクトへの対応も筆者のテストしたアプリケーションに限っては問題なく、取り立てて欠点がなかった。また、Daemon-ToolsとCD-Manipulatorの組み合わせは、読み出しと仮想化でソフトが別になる点で使い勝手には問題があるも、能力的にも販売されているものに見劣りしない機能を実現していて、しかもフリーである点で優れている。以下に表にまとめるので参考にしていただきたい。

名称 インストール 操作性 プロテクト 読込設定 パッケージ ダウンロード
Virtual Master 5 Studio 難しい 可能 容易 \6,000 \4,300
Virtual CD 7 良好 簡単 不可 無意味 \7,800 \4,600
SimDisc 良好 難あり 可能 複雑 \9,800 \5,800
CDの達人 「モバイルCD/DVD」 良好 良好 可能 容易 \12,800 \4,800
Alcohol Soft 「Alcohol 120%」 やや難 良好 可能 容易 不明 $49.95
CD Manipulator & Daemon-Tools 良好 難あり 可能 なし フリー

なお、筆者は現在どうしているかというと、Alcohol 120%を購入して主に使用し、補助的にCD ManupulatorとDaemon-Toolsを使用している状態である。

・最後にお断り

CDをイメージ化できるソフトウェアは、紹介した「CD Manuipulator」以外にも多数あり、若干テストは行っているが、いずれもCDの複製・作成をメインとした「書き込む」ためのソフトである。主機能が今回の評価から外れることになるので、あえて掲載していない。なお、CDの仮想化を目的としたソフトの中で、市販されている以下の製品はトライアル版も存在せず、筆者の都合で検証できなかった点ご容赦願いたい。

アーク情報システム CD革命/Virtual Ver.6.5
プロテクトへの対応あり。 パッケージ販売キャンペーン版\8,980。
ジャングル CDバーチャライザ スタンダード
メーカWebのFAQにプロテクトには対応していないとの記載がある。Vectorで\4,680。パッケージ版は\7,800。
ソースネクスト 携速8
Vectorの製品説明には、「プロテクトのかけられたCD/DVDはイメージファイル化できません。」との記載がある。Vectorで\3,900。パッケージ版はないようだ。メーカーWebにもFAQ以外記載がなく、詳細不明。

■関連情報 携速95 PLEXTOR PLEXWRITER 48/24/48A (PX-W4824TA)

PX-W4824TA写真●PLEXTOR PLEXWRITER 48/24/48A (PX-W4824TA)

初めて買ったATAPIタイプのCDドライブである。SCSI環境がすでにあるので、SCSIタイプの方がありがたいのだが、最近はほとんどのCDドライブがATAPIになってしまって、外付け以外にはほとんど製品がない。そんな中で更新を躊躇してきたのだが、別項目にあるようにゲームのCD-ROMを仮想化しようとして、旧式ドライブでは無理があることが判明し、この機会に更新することにした。DVDを読み書きできるようなドライブも欲しかったのだけれど、それなりに高価なものになるのでドライブを選ぶのが面倒だ。CD-R/RWなら安価なので、それなりのブランドでも安い。というのが購入理由。

邪魔なIDEケーブルが1本増えるのが嫌だが、取り付けは何の問題もない。最新ドライブなので、プロテクトなどのエラーセクターでもそれなりに高速で読み出してくれることと、書き込みが高速にできることがメリットだ。高速動作時はかなり騒音が激しいが、ある程度仕方のないことだろう。後からわかったことだが、DVDを読み書きできるタイプはCDの読み書きはおまけ程度であまり能力がないものが多いことと、特にPLEXTORの製品は読込能力に優れているので、筆者のようにCDをコピーすることのあまりない用途には最も適当なものであった。

■関連情報 Plextor PX-32TS TEAC CD-R55SKB CD仮想化計画2003 メルコ DVM-4242FB

GLADIAC528写真●ELSA GLADIAC 528 Ti4200-8X 128MB

せっかくSPECTRA F11をファンレスにしたのに、グラフィックスボードを更新してしまった。それというのもSIM CITY 4の動作が遅いというのが理由である。たかがゲームのために、ゲームより高いものを買うなんて本末転倒のような気がするが、それだけ最近のゲームは情報量が多くなって、レベルが高くなっているのだと思ったら、仕方ないことなのかもしれない。

GeForce4 4200のグラフィックスボードなんてもっと安くて速いものもたくさんあるだろうに、なぜELSAなんか買ったの?と普通は思うかもしれないが、高解像度の画質を落としたくないのであえてブランドにしたというのが答えだ。ビデオの出力回路はアナログ回路なので、使用する基板や配線の引き回し、部品の品質など全てが効いてくる。メーカのリファレンスからさらに部品を省略するような安売りメーカーが、画質を丁寧に作る余裕はないはずだ。一般的に使用されている1024×768ピクセルや、その上の1280×1024ピクセルくらいまでならそれなりの品質を保つようにしているだろうが、めったに使われない1600×1200ピクセルの品質を確保する必然性はない。雑誌の記事でも、Webの情報でも、高解像度での画質評価なんてどこにもない。信用できるメーカー品を買うしかないというのが、筆者の考えだ。

速度は同じGPUの並品と同じ、価格5千円アップだ。それでも肝心の画質の方は期待通りだった。EIZO E66Tの20インチトリニトロンの画面を1600×1200ピクセルでSPECTRA F11より若干甘くはあるが、ほぼ完璧に描画してくれる。ただ、SPECTRA F11のファンがやかましくてファンレス改造した筆者にとって、このボードの高速ファンはあまりにもやかましい。もっと大型のファンを搭載したものにすべきだったか・・・。ちょっと後悔もしている。
※結局ファンの騒音に閉口して、ファンレス改造を実施した。(追記:Mar.03.2003)

■関連情報 CANOPUS SPECTRA F11 CANOPUS SPECTRA F11ファンレス化
ELSA GLADIAC 528ファンレス化 ASUS RADEON9600XT
ELSA GLADIAC FX534LP 128MB


2月11日

●一太郎13

特に必要性には迫られていないのだけれど、ATOK16が欲しくてバージョンアップ版を購入した。一太郎自体を所有している意味があるのかというと、一太郎で文書を作る機会などほとんどないから、単純に考えれば意味がない。

それでも一太郎がバージョンアップされると、時々は買ってしまうというのは、一太郎自体に愛着があるのだろう。一太郎とはバージョン2の頃からのつきあいだ。NECのPC-9801で2枚のフロッピーディスクを駆使して、変換のたびにフロッピーディスクをカタカタいわせながら使っていた時代が、今となっては嘘のようだ。当時のディスプレイは640×400ピクセル、色は8色、それでも自分が入力した文書がデジタルになって保管され、ドットインパクトのプリンタから打ち出されるのがうれしかった。

一太郎13の画面
上が画面、下はその赤線部部分拡大。すっきりとした画面、柔らかな色調。まるでノートに書いているかのような書き心地。これなら文章を書く気にさせてくれる。

今はどうだろう。ワープロというジャンルのソフトにとって、CPUの速度も、記憶領域も有り余るほどある。入力された文字は以前とは比べものにならないほどの精度で一瞬のうちに漢字に変換され、入力するという操作はとてもコストの低い仕事になった。それでも、文書を作ることの難しさは今も昔も変わらない。読みやすく、わかりよい文書を作ることは、ワープロソフトで文字を入力できることとは次元が違う話だ。そう考えたときに、ワープロソフトの存在意義が見えてくる。

筆者が普段使っているDreamWeaverはどうだ。確かにWebのページを作るには数ある中でもトップクラスの能力を持ったソフトではあるが、純粋に文章を作るという観点から考えたときに、あまりにも邪魔が多い。常に吐き出されるHTMLを意識しながら、どうすれば適切なものが得られるかを考えながらの作業を強いられる。QuarkXpressのような編集ソフトにしても同じだ、いかに見せるかを工夫するためのソフトであって、決して文章を考えるためのソフトではない。

一時ワープロソフトは余計な機能がありすぎて、文章作成には適さないと言われたことがあった。テキストエディタを使って、プレーンなテキストを作るのが最もシンプルで美しい姿だというのだ。確かに当時はそうだった。ワープロソフトは機能の多少を基準に語られ、あれもできる、これもできると機能拡張を繰り返していて、重く使いづらいものになってしまっていた。

しかし、そんな時代はもう終わった。ワープロソフトがそれなりの機能を持っていても、今の強力なコンピュータにとってちっとも重くもないし、文書作成の邪魔になるものでもない。むしろテキストエディタの能力不足の方が、かえって思考を妨げる。字間調整、行末処理など、入力するときには意識せずとも適当に見やすくレイアウトしてくれる方がありがたい。

そう考えたときに今使っている一太郎の価値が見えてくる。プロフェッショナル画面では、一枚の紙に文字を書いていくように、美しく文字が流れ込んでゆく。そこには、レイアウトをどうするとか、文字のフォントサイズをどうしようとか、ここはタイトルだからこのタグを入れようとか、そんなことを一切考える必要がない。いかによい文章を作るかという作業に集中できる環境を、一太郎は与えてくれるのだ。もちろんこの文章も最終的には、DreamWeaverでHTMLとして加工され、タグを付けられてWebで公開されることになるのであろう。昔のように、プリンタで打ち出されることはないだろう。それでも、文章を考えるための環境として、一太郎は心地よい環境を提供してくれる。

■関連情報 一太郎2004 一太郎11とATOK14 一太郎8&バリューパック


3月2日

Opera7写真●Opera 7.02

バージョンアップが無料だったので、さっそくライセンスコードを発行してもらった。バージョンが上がっても、決して重くなることはなく、むしろ軽くなっている感があるあたり、他のソフトも見習って欲しいものだ。互換性もそこそこあり、Operaで閲覧できないページはほとんど見あたらない。それでもこのページ(今まさに見ている)では大きな問題がある。行頭の全角スペースが詰められてしまう(参考までに、IEやMozilla(Gekko)ではちゃんと表示される)のだ。(※注:結局行頭の字下げを表示するためにスタイルシートを修正してOperaでも表示できるようにした。)文章の読みやすさに無頓着な人なら気にならないのかもしれないが、こんなどこにでもある表現の誤りに気づかないのだろうか?日本語化しているスタッフの一般教養に疑問を感じる。

難癖をつけては見たが、軽快さ・操作性・安定度も含めてトータルの出来栄えとしては上々だろう。メインブラウザをMozilla(1.2.1)から切り替えようかと考えてしまうほどだ。

・これは使えるマウスジェスチャー

以前のOperaから装備されてはいたのだが、メインブラウザのMozillaで使えないことから、全く無視していたマウスジェスチャーを会社の後輩(与語さん)からの質問をきっかけに使ってみた。普段あまり使わないマウスの右ボタンを駆使する形になるのだが、特に便利なのはリンク先を新しいページで開く「リンク上で右ボタンを押したまま、下にドラッグ」だ。この応用で「リンク上で右ボタンを押したまま、下−上にドラッグ」するとバックグラウンドで開くし、「右ボタンを押したまま、左へドラッグ」で戻る、「右ボタンを押したまま、右へドラッグ」で進む、「右ボタンを押したまま、下−右にドラッグ」で閉じる、等々慣れるとやめられない。ぜひお試しあれ。

■関連情報 Opera 6.03 Opera 7.11

改造前写真
ファンレス改造前
改造後写真
ファンレス改造後

●ELSA GLADIAC 528ファンレス化

先日購入したGLADIAC 528であるが、GPUの冷却ファンの音がやかましいのを何とかしようと考えて、ファンレス改造に踏み切った。前回CANOPUS SPECTRA F11をファンレス改造したときは、安価にすませようとノースブリッジ用のヒートシンクを使ったりしたのだが、今回はさすがにGeFORCE4 4200Tiが相手だから適当な改造はリスクが大きすぎる。そんな訳で比較的安全と思われる韓国ZALMAN社の本格的なヒートパイプクーラーZM80A-HPを使用した。

・取り付けは難しくはないのだが

今回はファンの取り外しも容易で、取り付けもマニュアル(英語)通りに比較的すんなりと進捗した。それでも、シリコングリスを塗る箇所がかなり多く結構神経を使ったのと、取り付くヒートシンクが重い(400g)だけにヒートシンクベースの取り付けでもそれなりに何度もネジを締め直したりはしている。万一稼働中に外れたらGPUを焼いてしまうだけに、すんなり進んだとはいえこの手の作業になれない人にはちょっと勧められない。

・冷却効果は十分だが他の部品が心配

ヒートシンクの取り付けが終わったところで放熱状態を確認するためにケースを開放した状態で重い3D処理を行った。さすがにこれだけ大きなヒートシンクが裏表両面にあると、ヒートシンク自体はほんのり暖かくなるだけで、余裕がありそうだ。問題は基板上の温度である。今まであまり気にしていなかったのだが、メモリーの温度は尋常ではない。手が触れると熱いくらいだ。周囲の電解コンデンサーも熱くなっていて、このままではちょっと危ない。今までボード上のファンがうまく基板を冷やしていてくれていたものが、熱いヒートシンクが覆い被さったものだから過熱するのも無理はない。今のところは室温も低いし、ケースファンの回転数を少し上げて誤魔化した状態で運転しているが、夏場になるまでに上から軽くファンの風を当てるなどの対処が必要になるだろう。
※注:結局壊してしまって、交換する羽目になった。詳細はASUS RADEON9600XTの項参照。

そんな訳で、今回の改造は基板上の部品の冷却という課題を残してしまった。それでもボード自体からファンが消えたことで、騒音レベルは格段の違いがある。後はケース内の冷却をうまく考えれば、グラフィックスボード換装前に近い環境は取り戻せるであろう。

■関連情報 ELSA GLADIAC 528 Ti4200-8X 128MB CANOPUS SPECTRA F11ファンレス化
ASUS RADEON9600XT

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