3月末にバージョンアップしてから、3ヶ月が経過したのでこのへんで使用感を整理しておく。
機能的な面では、アクションパレット(オペレーションを自動化するもの)が加わったりしているが、個人的に使用する分にはあまり利用価値はない。(ちなみに、会社では相当役立っているので念のため)調整レイヤーや変形機能の拡張など、時々役立ってくれるものもあるが、元々機能的にあまり不足がないソフトなだけに、あまり目立ったものはない。
むしろ、今回のバージョンアップの最も重要な点は、操作性の改善であるといえる。ツールボックスにプルアウトメニューが加わって、ツールの選択が簡単になったり、パス関係のツールもツールボックスに移動していたり、ちょっとした改善があちこちにある。Windows95のアイコンプレビューがサポートされたのも大きな進歩である。
梅田の紀伊国屋でふと見つけたゲームである。解説書付きで\3,800。作ったのがArtDinkとあったので、それなりにまともなゲームだろうとは思ったが、値段が値段だけにそんなに期待していたわけではない。それが、始めてみるとおもしろいこと、下手に凝っていない分わかりやすくて、しかも河川管理について勉強になる。たとえば、下水処理場なしに町が発展すると川が強烈に汚染されるとか、町が大きくなると洪水が発生しやすくなるとか、結構押さえるところは押さえてある。年度予算を使い切らないとチャラになってしまうとか、必要性に関係なく住民評価だけで予算が決まってしまうあたり、役所の性質がよく表現されていておもしろい。
ソフト自体はWindows95対応の「A列車で行こうIV」のような画面だが、なんとDirectX3対応だったりする。おかげでDirectSoundがないと効果音が出ないし、DirectX3を入れると、ディスプレイドライバを再度入れ直さないといけなかったりで、セットアップには結構苦労する。特にディスプレイカードが古かったりすると悲惨かもしれない。
久しぶりのバージョンアップである。昨年発売された4.1Jは4.0JをWindows95で使えるようにしただけの救援版であるから、実質4.0Jが発売された1994年夏から3年のブランクになる。その間にMacintosh版は5.0J,5.5Jと発売されて、いろいろ進化しているにもかかわらずWindows版は放置状態であったのだから、仕様の変更はかなり大きなものがある。実質的に全く新しいソフトが出てきたといっても言い過ぎではないかも知れない。
まず気づいた点として、起動や終了にかなり時間がかかることがある。32bit化されているにもかかわらずこれだけ遅いのは、付属するたくさんの欧文フォントだけでなく、Photoshopもびっくりのラスタ処理機能(フィルタも含め)が付属しているからであろう。何もここまでラスタを扱えるようにする必要があるのかどうか、ちょっと疑問に感じてしまう。ただ、作成したオブジェクトを各種のアプリケーションファイルとして出力できる機能はすばらしいもので、ラスタライズも含めて行ってくれるから対応範囲もかなり広いものとなっている。
また、以前のIllustratorが完全に印刷を前提にした、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)のツールであったのに対し、Webを想定してかRGBにも対応した点評価できる。さらに、Macintosh版では以前から装備されていたフィルタやグラテーションが使えるようになったのも、操作性をかなり良くしている。使いにくかった下絵機能も、フルカラーの画像に対しトレースできるので、問題がなくなった。
機能的には格段の進歩を遂げたIllustratorであるが、起動・終了を含めた操作の重さ、リソース消費、などの点で今の環境ではちょっと苦しいのも事実である。単にベクタでイラストを描きたい向きには、価格や習熟の容易さを考えればもっとほかの選択肢があろう。それでもIllustratorがすばらしいのは、EPSファイルに含まれるベジェ曲線を直接操作でき、経験を積むことで本格的なイラストレーションを描けたり、DTPに使えるようなまともなEPSファイルを出力できることにある。プロフェッショナル(を目指す人)や、プロフェッショナルとの共同作業が必要な人以外はこのソフトに手を出すべきではない。
メモリーマネージャーはWindows3.1の頃からQEMMのお世話になっている。Windows95で安心して使えるまでの間MicrosoftのEMM386を使ったことはあるが、やはり機能やカスタマイズ性、Menifestなどの周辺ツールの充実などの点で、QEMMの方がメリットが大きい。私の場合、トラブル対応のためには日本語ドライバがなくても動作する英語版の方が安心と考えて、以前から英語版を愛用している。ただし、英語版であるが故にOptimizeなどのDOS画面において画面表示に問題が出ることがある点は特に言及していない。
今回は、以前のQEMM8に特に不満があったわけではないが、T-Zoneで新しいバージョンを見かけたので、興味本位で買ってしまった。今回の大きなポイントは、Windows95上での高速化であり、MagnaRAM(MegaRAMの新しい名前)によるスワップの減少と、TurboLoadIIによるアプリケーションロードの高速化である。
今回初めてQEMMをWindowsからインストールしてみたが、圧縮ファイルの展開中にCD-ROM内のファイルが読めなくなるという問題が発生し、インストールが中断してしまうという現象に遭遇した。特にCD-ROMをキャッシュするようなソフトも使っていないし、ファイルコピーしてみたがCD-ROM自体は正しく読み込めるので、常駐しているソフト(Norton関係?)との相性の問題であるのか、Windows95Jに特有の問題であるのかよくわからない。結局従来通り、DOS(PC-DOS7.0/V)からインストールするというあまり勧められない(マニュアルにもそう書いてある)環境でインストールすることになった。
TurboLoadはQEMMのSetupで設定するだけで、プログラムのロード時間を50%程度高速化するという優れものの機能なのであるが、導入当初は問題なく使用できていたにもかかわらず、なぜかWindows95の起動を阻害するようになり、SafeModeでしか起動できなくなった。原因究明にも苦労し、4時間の格闘の末たどり着いたのがTurboLoadの機能停止による解決である。起動できなくなる際に行ったことといえば、後述のPartitionMagicに付属するDriveMapperを使用して、あふれかかったE:ドライブからゲーム類をG:ドライブに移動したくらいである。ファイルのコピーとゲームに関するレジストリの変更のみであり、Windows95が起動しなくなるような内容ではないし、もしそうだったとしてもTurboLoadを切ることで起動するようになるのはどうも理由がよくわからない。このへんはさらに追求する必要はあろうが、現状は問題を回避する形で妥協している。
従来、不安感から使用していなかったMegaRAM機能は、新しいMagnaRAMでは今のところ問題なく使用できている。物理メモリーが96MByteあることもあり、元々少なかったスワップはほとんど発生しなくなった。大きなプログラムを複数使用した場合それなりに効果が見えてくるのかも知れないが、それ以前にリソースがなくなってしまうから、MagnaRAMが本当に実力を発揮できるのかどうかはちょっと疑問である。もっとも物理メモリーが32MByteとか48MByteあたりで使っていると、もう少し速く効果が現れそうな気もするが、今時のメモリー価格ではSIMMを買った方がトラブルに対して強いように思う。
総合的に見て、すでにQEMM8を使用している人が、アップグレードすべき積極的な理由は見あたらない。TurboLoadがまともに使えるなら、それなりに効果もあるのかも知れないが、このへんの検証が済んでいない以上、興味がある人以外は様子を見た方がよいような気がする。もちろんQEMM8を持っていないとしたら、DOS・Windows3.1を併用している場合や、MagnaRAMの効果が見込める場合は検討の価値があるだろう。
パーティションの移動やサイズ変更をするソフトである。FAT以外にもNTFSやHPFSの操作ができたり、ドライブ移動があった場合のレジストリやINIファイルの自動修正ができるような付加機能がある。以前からWindowsのパーティション管理能力には疑問を持っていたので、注目していたのであるが、パーティションの切り直しなんて年数回しかしないのだから、投資効果があまりないような気がしていて、購入を躊躇していたものである。それでも、WindowsNTのパーティションを操作するとか、ドライブを丸ごとコピーする手間とかを考えたら、持っていれば便利には違いない。購入の機会に使用頻度の低かったH:,I:の各ドライブを縮小し、G:ドライブを拡大、あふれかかっていたE:ドライブ(Windowsアプリケーションが入っている)の中から、ゲームソフトをG:ドライブに移動するという操作を行ってみた。
従来 | 再構成後 |
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SCSI#0 IBM DCAS-34330UW 基本C:DOS&Windows&95(1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(509MByte) 拡張E:アプリケーション(1019MByte) 拡張F:コンパイラ&データ(1019MByte) 拡張G:DOS用ゲーム(509MByte) |
SCSI#0 IBM DCAS-34330UW 基本C:DOS&Windows&95(1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(509MByte) 拡張E:アプリケーション(1019MByte) 拡張F:コンパイラ&データ(1019MByte) |
SCSI#1 IBM DORS-32160 拡張G:ゲーム(1019MByte) 拡張H:テンポラリ(509MByte) 拡張I:NT4.0J(509MByteNTFS) |
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SCSI#1 IBM DORS-32160 拡張H:テンポラリ(1019MByte) 拡張I:NT4.0J(1200?MByteNTFS) |
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SCSI#4 Syquest SQ3270S K:Removeable HDD |
SCSI#4 Syquest SQ3270S K:Removeable HDD |
SCSI#5 Plextor PX-12TS L:CD-ROM |
SCSI#5 Plextor PX-12TS L:CD-ROM |
最終的に思った通りの結果にすることができ、パーティションサイズの設定もクラスタサイズを意識しながら行えるのでまず合格点を与えることができる。それでもH:のサイズ変更と移動を同時にできなかったりで、結構手間がかかってしまったのは残念。旧来のG:ドライブは見せないように設定して、データを消すことなく見かけの移動が行えたり、ソフトの移動時にE:からG:の変更を必要なものに限定して(レビューして動かすレジストリを選択できる)行えたのは当然のこととはいえ評価できる。
画像データのラスターベクター変換を行うソフトである。以前から英語版の簡易バージョン(Illustratorに付録)を使っていて、新しいものが日本語化されて発売されたので購入した。この手のソフトはあまり使いものにならないせいか種類も少なくいい製品も少なくて、手動でシコシコとトレースする場合が多い。現実問題、トレースを自動化するとしたら、ArtWorkerやFontCameraというプロ向けの版下トレースソフトを使うか、CAD系のトレースソフト(GTXラスターやVP)を使うか、何れにしても高価なソフトになって、素人に手が出せる範囲を逸脱してしまう。しかも対応可能なのは、2値画像のみである。StreamLineは、以前からMacintosh版は3.0Jが売り出されていて、カラーやグレースケールの画像を、階調を意識してトレースするという他のソフトにない機能を持っていた。
今回Windows版でもこの機能はもちろん継承されていて、簡易版では制限がきつかったベクタの数も制限が解除されている。何よりうれしいのは、パスの修正機能が付加されたこと。もっともこの機能は、Illustratorに比べて操作性が劣る点が同じAdobe製品なのにどうも納得できなかったりする。
試しにいろいろな階調画像を変換してみたが、変換機能自体の進歩はあまりなくて、微妙な階調の変化を上手にトレースするのはやはり難しい。階調画像をうまく変換するには、変換前の画像の前加工を行って、それなりにトレースしやすいデータにしたり、変換後に元画像を見ながら修正するなどの手間はどうしても必要だ。それでも一からなぞるのに比べたら、それなりに負荷は軽減するし、使い方によってはいい結果が得られるだろう。もちろん2値画像であればトレース能力はかなりのものなので、ちょっとした手書きイラストをベクタの図案にするのには重宝する。ただし、PhotoshopやIllustratorを使いこなせないとしたら、全く意味をなさないだろうな。
5月から使っているCanoScan600であるが、それなりにスキャン実績も上がってきたので、その結果を報告しておく。
当初から問題になっていたスキャンソフトScanCraftCSであるが、マイナーバージョンアップはあったものの状況は全く変化していない。スキャン前の単純なカーブ補正しか入力10bitを生かせない状態である。
さらにカラープリントのスキャンにおいて、高濃度(黒い)部分の品質に問題があることが見えてきた。高濃度域の階調を出すために補正をかけて取り込んだり、PixcelGearカラーマッチングで補正がかかったりすると、受光素子のばらつきのせいか縦方向に縞が入る。(マニュアルに書いてあるようなニュートンリングではなく直線的なもの)10bitスキャンといいながら、A-Dは10bitでも素子自体のダイナミックレンジはもっと狭いのかもしれない。カラープリントでこれではとうてい透過原稿(フィルム)にはまともに使えるはずもない。
以上私の要求品質が高すぎる(職業柄?)かもしれないが、CanoScan600はちょっと遊びでスキャンするならともかく、フルカラーのまともな原稿を扱うには、スキャンソフトも、スキャナ自体も品質的に問題がある。やはりこの分野はAGFAやHellなどのまともなメーカーでないとその辺のノウハウがないのかもしれない。
TurboLoadを使うと(場合によっては)起動しなくなることは前述したが、どうもMagnaRAMも使用しているとアプリケーションが落ちることが多くなるようだ。最初は単なるアプリケーションの問題かと思っていたら、稀にVMMやMagaRAMの警告が出るので、どうも無関係ではない様子。Norton系のユーティリティとの相性も考えられるが、現状これらを手放せない以上どうしようもない。
そんなこんなで、QEMM97を使うメリットはほとんどなくなってしまった。ソフト間の相性問題を十分調べきっていないので、どんな環境でもこうなるとは言い切れないが、少なくとも問題が発生する可能性があるので、それに対処するだけの技術と時間がない限りQEMM97の導入はあまり意味がないといえるであろう。
休日出勤の代休だったので一月ぶりにバックアップを取ろうとしたら、どうも速度が遅い。ソフトは以前から使っているSeagateBackupだし、変えたところと言えば、圧縮をしないようにした程度だ。様子を見ていると、テープが少し動いては止まり、またしばらく動いたかと思えば止まっている。パフォーマンスメーターで調べてみたら、止まっている間はCPUの負荷が100%になっている。結局全データ2.5GByteのバックアップに、6時間もかかるというていたらくだ。ただし、バックアップ後のコンペアは、通常通りの速度である。ウイルスチェックやその他デーモンの類は全て切っているから、何かが邪魔をしているわけではないだろう。まだ検証していないので定かではないが、圧縮もしていないのにCPU負荷が100%になるというのは、TAPEへの書き込み(CTT8000はATAPIタイプである)で待っているとしか思えない。今まではソフトウェア圧縮で使っていたからこんなことはなかったけれど、TAPEドライブがハードウェア圧縮をしようとして、妙に時間がかかっているのではないか。確かにデバイスマネージャのプロパティにあるSettingsタブではEnable Hardware Compressionの設定をチェックしている。このへんは次回以降のバックアップで検証してみることにしよう。
以前から知っていたのだけれど、よくあるペット飼育ソフトのような気がしてあまり注意して見てこなかった。先日T-ZoneでデモしているのをT嬢が「かわいい」を連発して離れないので、よく見てみたらTEOアンテナというGame Portに接続するセンサーが付いている。どうもこいつで周りの環境(音と赤外線?)を検知しているらしい。これはおもしろそうだ。画面上のキャラクターに話しかけることができるというのは、キーボードやマウスを通じてのありきたりのコミュニケーションとはひと味違うではないか。センサーが付いているというだけで、一気に買う気になってしまった。結局「わくわくセット」というのがいろいろ付いて割安なので、これを買うことにする。余談だが、付録としてキャラクター「フィンフィン」の浮き輪とハンカチとシールが付いてきた。
セットアップ自体は比較的悩まなかった。それでもプログラムのインストール先のフォルダと、コンタクティ情報(要はお友達情報)の格納先を同じにはできないとかで、ちょっと混乱したりもした。ややこしいとしたら、DirectX2以上を要求してくることで、このへんよくわからずに付属のDirectX2を入れてしまうとビデオドライバなどとの関係で混乱する場合もあるだろう。
それよりややこしいのは、パッケージを二つセットにした形で「わくわくセット」が発売されているので、インストールのマニュアルも二つあり、どこからどう初めていいのやらわかりにくいことだ。しかも、「基本セット」だけだとウィンドウ表示できなかったりする。これは「レム川のほとり」を追加すると解決するのだが、基本セットからセットアップしたりするとこんな状況に陥るわけだ。ちなみにペラ紙で「レム川のほとり」のインストールCD-ROMを使用しろと書いてあったりするのだけれど、ちゃんと見ているとは限らないし、私自身これがインストールの説明には見えなかった。それから、ウィンドウ表示する場合は16bitColorを要求される、せっかくV-RAMを8MByteにしてフルカラーで常用しているのに、この条件はおもしろくない。
それとちょっと気になったこととして、TEOを起動しているときにForteAgentでインテリマウスを使うとどうも動きが変になった。同様な症状はWord97でも見られたので、何か問題がありそうだ。
結局20inchモニターにフルスクリーン表示では粗が見えて気になるので16bitカラーにしてウィンドウ表示で使っている。「フィンフィン」君はまともに遊んでやるとよくなつくのだが、いい加減きりがないのでいい加減に相手しているとおもしろくなくなってどこかへいってしまう。そうかと思うとアクロバット飛行をしたり、妙にじゃれて甘い声を出してきたり、たまに歌を歌ったりする。いろいろ動物の行動とかを調べて作ったのだろうが、数値で論理的に動くところがあまり見えなくて、言葉が通じない(通じたらもっとすごいけれど)ので、赤ん坊の相手をしているような気持ちになるあたり、なかなかの傑作である。
それから、現地の時間を日本とずらせることができるので、夜にしか相手できないような生活でも昼間に起きている「フィンフィン」に会うことができるのは、ちょっとしたアイディアだけれど救われる。
9月1日にバックアップ速度の問題について記述したが、ソフトウェア圧縮を入れてみたところ問題は解消した。また、今回からデバイスマネージャのプロパティにおけるSettingsタブでもEnable Hardware Compressionのチェックを切っているので、これも関連しそうである。問題が発生する以前はHardware Compressionを入れた状態だったから、これらを整理してみると以下の通りとなる。
ソフトウェア圧縮 | ハードウェア圧縮 | 速度低下 | コメント |
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あり | あり | しない | 以前からの設定 |
あり | なし | しない | 今回の設定 |
なし | あり | する | 前回トラブル時の設定 |
なし | なし | 不明 | 未測定 |
この表からわかるとおり、ソフトウェア圧縮を切った場合に問題が出ているが、今後圧縮を全くしない設定でテストすれば、ハードウェア圧縮に起因するものか、ソフトウェア圧縮をしないこと自体が問題なのか判明する。