バージョンアップの案内はあったのに無視していて、結局必要になって10月初旬に買う羽目になった。と、いうのも新しくWindows2000 Professionalをベースにシステムを再構築することになって、これらのパーティションを適切に処理できるソフトがなかったことによる。このたぐいの処理には、従来からPartition Magicを使ってきたのだが、このソフトはVer.3.0で8GByte(正確には1024シリンダ)を越えるパーティションが扱えないまましばらく放置され、新バージョンからの対応ということで、Ver.4.0へのバージョンアップを半ば強制されてしまったという経緯(結局それが嫌でバージョンアップはしなかったのだが)があり、それ以来あまりいい印象を持っていないことによる。その点System Commanderの方は、Ver.4.0でも8GByteを越えるパーティションに対応するパッチが配布され、それで一度救われたこともある。幸いWindowsMe発売記念キャンペーンとかで\9,600(税別)で入手できたので、新たに購入することにした。
ソフトの出来の方は、今までの実績もあり十分なものである。パーティション操作ツールも、Ver.4.0のものよりは若干進歩した感じで、安心感がでてきた。
Ver.3.0の時に絶賛したマニュアルであるが、当バージョンでは各OSとそれを組み合わせた場合の問題点などがより詳細になっており、他のベンダーのツールなども紹介され、単なるマニュアルの域を超えて実践的な参考書として使える域に達している点、非常に評価できるものである。この正規マニュアルとは別に「見てわかるCommander導入ガイドブック」なるものがついてくる。OSやパーティションの知識に乏しい人でもそれなりにOS起動の仕組みを伝え、System Commanderの役割が理解できるようになっており、単なる簡易マニュアルにとどまっていないあたりがすばらしい。
新たなOSとHDDの導入により、基本的に新しいディスクへシステムを移行することになった。今回はOS自体がNTベースとなるためパーティションは基本的にNTFSにより構成するものとし、アプリケーションは原則再インストール、データのみ新しいディスクへコピーするという方法をとった。また、従来プライマリマスターとして使用してきたDTTA-350840をセカンダリに移し、従来環境にもアクセスできる環境を作ることにした。(必要に迫られたという方が正確かもしれない)
従来 | 再構成後 |
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IDE#0 IBM DTTA-350840 基本C:Windows98(FAT16,1019MByte) 基本C:Windows95(FAT16,1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(FAT16,1019MByte) 拡張E:アプリケーション(FAT16,1019MByte) 拡張F:データ(FAT16,1019MByte) 拡張G:ゲーム(FAT16,1019MByte) 拡張H:テンポラリ(FAT32,1.87GByte) |
IDE#0 IBM DTLA-307030 基本C:Windows2000(NTFS,1.99GByte) 基本C:Windows98(FAT16,1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(NTFS,1019MByte) 拡張E:アプリケーション(NTFS3.98GByte) 拡張F:データ(NTFS,3.98GByte) 拡張:未フォーマット(16.67GByte) |
SCSI#0 IBM DORS-32160 拡張I:テンポラリ(FAT32,1.98GByte) |
IDE#1 IBM DTTA-350840 基本C:Windows98(FAT16,1019MByte) 基本C:Windows95(FAT16,1019MByte) 拡張D:スワップ&テンポラリ(FAT16,1019MByte) 拡張E:アプリケーション(FAT16,1019MByte) 拡張F:データ(FAT16,1019MByte) 拡張G:ゲーム(FAT16,1019MByte) 拡張H:テンポラリ(FAT32,1.87GByte) |
SCSI#5 Plextor PX-32TS L:CD-ROM |
SCSI#5 Plextor PX-32TS L:CD-ROM |
SCSI#5 TEAC CD-R55S M:CD-R |
SCSI#5 TEAC CD-R55S M:CD-R |
新しく作るパーティションはWindows98を残しておくためのIDE#0のFAT16基本パーティションを除いて全てNTFSである。こうすることによってIDE#1から起動したWindows98環境でも従来通りのドライブ番号を維持でき、従来通りの環境で起動できるというメリットをもたらした。(取り外したSCSI#0ドライブを除く)ここでは、System Commnanderを使うことで他のドライブの基本パーティションを見せないようにしている点注意されたい。また、従来環境が不要になった暁にはDTTA-350840を取り外すことで、より単純で安全な構成に移行できるように配慮している。
以前からのWindows98環境でマザーボードをASUS A7Vに置き換えた時のレビューを9/17付けで掲載し、サウンドカードとネットワークカードにIRQがうまく割り付けられない旨報告した。今回は、新しくWindows98をインストールし、9/17付けの問題を再検証することにした。
前述のように、DTLA-307030には日常使用するWindows2000の起動パーティションと、必要時に限定して使用するWindows98の起動パーティションを作成した。後者のパーティションには新しくWindows98をインストールする必要があり、この機会にWindows98のIRQ割付の問題を再検証しようという目論見である。DOSのFDDから起動し、単純にWindows98のインストールを実施するのみの行為なのであるが、このとき決して従来環境に上書きしないよう、他の基本パーティションを隠しておくなどの対策は必要である。
Windows98の新規インストールは順調に進捗した。当然古いOSであるから、IRQのルーティングドライバや、その他デバイスドライバを一通り用意しておく必要があるが、それ以外の点では全く問題がなかったのである。つまり、Windows98をASUS A7Vに新規インストールする分には、9/17に発生したようなIRQの割り当て問題は発生しないことが判明した。さらによく調べてみると、Windows98はマザーボードBIOSのACPIを自動認識し、従来の「プラグアンドプレイBIOS」とは全く別のデバイスとして認識していることが判明した。すなわち、9/17付けのレビューでIRQの割り当てに問題があったと報告した件は、私がマザーボードを交換した際に、デバイスの再認識をOSに任せたままにしていたことが問題であり、BIOSのPlugAndPlay機能はマニュアルで再認識させないといけないのであろう。
そこで従来環境のWindows98においても「プラグアンドプレイBIOS」を削除し、再認識させたところ、新規にWindows98をインストールしたときと同様にBIOSのACPIを自動認識した。同時にネットワークカートとサウンドカードにもIRQの割付も正常に行われるようになった。
以上マザーボード交換時にありがちなトラブルではあるが、この辺はOS側での対処も難しい部分であり、やはりマザーボードを交換したらOSを再インストールするか、少なくとも空きパーティションに新規インストールしてデバイスの状態を把握する必要がある点、再認識が必要であろう。
定評あるHTML編集ソフトである。リリースされてしばらく経過しているが、以前使用していたAMD-K6 300MHzでは重かったので、更新しないままになっていた。ThunderBird 800MHzの導入に伴って、余裕も出てきたのでバージョンアップを行った。
Ver.2.0においてもずば抜けていた編集能力は、そのまま引き継がれている。余分なタグを入れないように配慮してあることと、常にソースを見ながら編集できるおかげで、意図しないタグを紛れ込ませることもなく、 安心して使えるのが大きなアドバンテージである。さらに、編集中のオブジェクトのプロパティが、常に別ウィンドウで表示され、しかもそこから更新できるため常に意図したレイアウトを維持したまま編集が可能である。また、別ウィンドウではあるがCSSのスタイル指定や、定型的なHTMLスタイルの指定も同時に行えるので、全くそつがない。
おもしろいのは、ヒストリ機能である。行った作業を全て記録していて、簡単な操作で過去の任意の状態へ戻すことができる。また、ここから、反復操作を取り出して、再利用できるなど、編集負荷を軽減するためのツールとしても利用することができるので、よく見かける無限のアンドゥよりはレベルの高い機能に仕上がっている。
しかし残念なことに高いCPU負荷もそのまま引き継いでいる。ソースを表示せずとも単に文字を入力しているだけの状態で、タスクマネージャのCPU使用率は頻繁に100%を示す。まして、ソースを表示しようものなら、CPU使用率は文字を入力している間100%に張り付いた状態が継続する。 (参考までに、MS-Wordでも実験してみたが、CPU使用率は常に一桁であった。)この辺は、開発している言語や、使用しているライブラリにも依るのであろうが、以前のバージョンよりもさらに重くなっている感があり、改善を望みたいところである。(※注:このCPU負荷が高いという問題は、CPUがPentium4になっても解決せず、単に重いのではなく構造的なものであることが判明した。なお、このレビューで指摘した問題は次のバージョンのDreamweaver4でもそのままで、Dreamweaver MXになって初めてこの問題が解決する。2002/9/27)
また、エンコーディングににJISを使用すると、 リンクチェックなどがうまく機能しなくなる現象があり、やむなくエンコーディングにShift-JISを使用して回避している状態である。サポートの情報などを調査している段階であるが、Shift-JIS以外のエンコーディングを使う必要がある方は注意されたい。