Opera6.03のレビューでメモリー16MByteで稼働させたと報告したが、さすがに動作の緩慢さ、特にスワップの多発による起動の遅さには閉口した。日頃のメールソフト利用でもそれなりに遅くなっていることは認識していたから、この機会にメモリーを増設しようと考えた。
5538のメモリー増設は「DRAMカード」というPCMCIAに似た形状のJEIDA規格汎用メモリーで行う。本体に内蔵されているのは4MByte、増設スロットが2つあって、これに4+8MByte増設されて16MByteになっているのだが、これらをより大きなものに交換することになる。通常増設できるのは16MByteまでなのだが、下側のみ32MByteが認識できるとの情報があったので、それを信じて16MByte+32MByteに増設してみることにした。新品を手に入れるのも難しそうなので、いずれもYahooのオークションで入手。DRAMカードはマイナーなようだが、需要もそれほど多くはないので、焦らなければ32MByteでも千円程度での落札が可能だ。筆者が入手したのは16MByteがハギワラのHMC-A016、32MByteはI・O DATAのJED-32Mである。
いずれも何の問題もなく動作した。5538-UWDはこのシリーズの中でももっとも新しい方なので、開発時に規格も十分こなれており、パリティーの有無なども自動認識している。メモリーメーカーも相手がIBMだから、十分互換性を取るようにしているのだろう。さすがにWindow95でメモリーが52MByteあるとスワップもほとんど感じられない。それでもCPUが486の75MHzというのは今時遅すぎるし、HDDも当初の遅いまま、何よりVGAの256色という画面では本格的にアプリケーションを使うのには厳しいものがあるのは事実である。延命策はこれくらいにして、次の手を考えた方がいいような気がする。
今月初から、英語版が出ているのは認識していたのだが、9日朝になって日本語版もリリースされていた。英語版の配布ページの方が、対応が早かったのが面白い。ネットワークインストールもあるが、今後当て直すことも考えて、単一ファイルのW2Ksp3.exeを入手した。インストールは結構負荷が高く10分ほどかかるが、SP2と同じようにすんなりと進捗して、再起動がかかる。
ここ1年の更新状態を考えれば、ほとんどがセキュリティ上の修正だと考えて良い。それらが一度に綺麗さっぱりFIXされるのだと重うと、安心感はかなりのものだ。動作上の問題も、今のところ認められないから、ぜひあてることをお勧めする。
2年ぶりにCPUとマザーボードを更新した。CPUを更新して十分その速度を体感できるのは通常2倍以上である。従来のCPUがAthlon 800MHzだから、この基準でいくと2GHz弱が目安となるのだが、Pentium4の場合はPentiumIIIクラスと比較して同じクロックでは遅くなるとの評判もあり、敢えて更新を先延ばししていた。この夏になって2.5GHzクラスのCPUが2万円台まで下落してきたため、やっと更新する気になったところである。
以前はこの選択で、Intelのチップセットにいいものがないという理由で、AMD Athlon(ThnderBirdコア)を取った。今回の場合は、逆にAthlon用のチップセットにいいものがない。Apollo KT400はまだまだ恐いし、nForce2も出てきていない。SISのものもあまり気合いが入ってなさそうだ。逆にPentium4用には、安定感が魅力のIntel 845シリーズがあり、SiSの645DXや648もいい感じだ。VIAのP4X400はまだ恐くて使えないが、これだけ役者が揃っていれば、どう考えてもPentium4を選んだ方が良さそうだ。
店頭に並んだASUSのP4S8Xを見て、Serial ATAやAGP8Xにかなり惹かれたりもしたのだが、PC2700をうまく使った場合(要はクロックアップする)の速度を考えたら、やっぱり845Eの方がいいのではなんて、ちょっと過激なことも考えた。AGP8Xもまだまだ活用はできないだろうし、やっぱりIntelの方が安心という、そんな気持ちもある。
あとは付属するインターフェイスであるが、最近ではオーディオ・LANなどがかなり標準搭載となってきている。カード枚数の削減のためにも押さえておきたいところだ。RAIDやIEEE1394はどうでも良かったのだけれど、つい欲が出て付いているものがほしくなる。最後は、GigabyteのGA-8IEXPとASUSのP4B533-Eを天秤にかけて、久々にクロックアップするのもいいかなんてでたらめな気持ちでP4B533を選んだ。安心できるメーカで確実に動くのと、クロックアップするときの設定の豊富さと情報量などが決め手だ。CPUは最近激安になった2.53GHzを選んだ。メモリーはクロックアップを前提に、PC2700(DDR333)の512MByteとする。
システムを移す際、今回は現行のOSをそのまま移そうと思った。再インストールした方が、システムがすっきりするとか、長い目で見たらいいことはあるのだけれど、目前にあるアプリケーションの再インストールがとても面倒だ。こんな作業はOSを更新するときだけで十分だと思う。
そんな訳で、移行用に買ったFireball3に現行のDiskStar75GXPのデータをシステムコマンダーを利用して複写する。うまくいけば、そのまま起動できて、ACPIを消して再認識させればそれでいいはずだったのだけれど、残念なことに起動中にブルーバック画面で落ちてしまう。(※注:ここで落ちるのはシステムコマンダーの問題ではない。チップセットが大きく変わるような更新を行った場合、システムの大半を再認識させなければならないわけで、そのまま起動しなくても当たり前である。筆者がダメなのを承知の上で、無理して移行しようとしている点をご理解いただきたい。)
やむなくWindows2000の修復セットアップを実施するが、これもダメ。それならばWindows2000の新規インストールをしてしまえと考えて、インストールを選んでみたところ、何とここでも修復が選べる、ダメ元でその修復をしてみたら、何と現行のシステムフォルダにオリジナルのモジュールを上書きにいく。結局これで今までのアプリケーション情報も失うことなく、Windows2000が復活した。もちろんWindowsを更新した情報は全て失われているから、ServicePack3をあてたり、IEの更新を行ったり、WindowsUpdateを何度も繰り返して、まともなシステムに戻しておく操作が必要である。
うまく動作しているかの確認のためにベンチマークソフトであるPCMark2002を使って確認してみることにする。CPUで6229、Memoryで5016と雑誌に記載されているものとほぼ同じような値が出ている。感覚的にも速くなっているようには感じるのだが、オフィスやインターネット系のアプリケーションを使っている状態で、2倍速いかと聞かれると疑問符が付く。Photoshopなどで大きな画像を扱うと、さすがにメモリーの速度が効いてきて速いと感じたり、3D系のアプリケーションでレンダリングをするともろに速かったりするが、恩恵を受ける人は限られているだろう。普段使っているアプリケーションでCPUやメモリーの能力が明らかに不足していない限り、1GHzクラスから2GHzクラスへのアップグレードは今のところあまり勧められたものではない。
特にHDDには困っていなかったのだけれど、改装するときに今使っているデータを壊してしまうのが嫌で、移行用に1台買っておくことにした。現在のDTLA-307030(Diskstar75GXP 30GByte)でもがら空きだから、40GByteもあれば十分だろう。価格的にも8千円台で安価だ。色々Webで調べたら、速度的にはIBMのDiskstar120GXP、静かなのはMaxtorのDiamondMax Plus 8あたりだろうか。ただ5400rpmとはいえMaxtorのFireball 3のプラッタ容量が80GByteと知って、静かで消費電力の少ないHDDが好きな筆者は興味津々。結局CPUを買ったTWO TOPにこいつが\8,380で積み上げてあったので買ってきた。1枚プラッタの1ヘッドなので、それにあわせて筐体を薄くしてあるのが面白い。
騒音は少ない。スピンドルの始動時に若干共鳴したような音を立てるが、それ以外はほとんど気にならない。読み書きの速度も45MByte/s程度と十分で、PCMark2002でのHDDスコアは1038と中途半端な7200rpmのディスクより速い。アクセス速度は回転数の関係で若干遅くなるにしても、5400rpmのドライブにしては上出来だろう。
※ケースを交換したところ、スピンドル音がそれなりに耳に付くことが判明した。やはり流体軸受けの方がいいのかもしれない。(追記Oct.19.2002)
※スピンドル音がどんどん大きくなるという症状が現れ、結局引退させた。(追記Oct.26.2002)
クロックアップも試してみた。悔しいことにBIOSの設定には、CPU/Memoryの周波数比の選択肢が「Auto」と「1:1」、「3:4」しかない。これではせっかくPC-2700のDDRを買ったのに、メモリー駆動周波数を333MHzにできない。悔しいのでCPU自体の駆動周波数を上げてやることにした。Memoryを333MHzで駆動するには、CPU外部周波数を166MHzに上げる必要があるが、さすがにここまで上げてしまってはCPUを3GHz以上で動かすことになってしまう。とりあえずCPUが2.85GHzで動く、150MHzをめどに上げてみることにする。
AGP/PCIの周波数を66MHz/33MHzで固定し、CPU外部周波数を150MHzにしてみたところ、すんなりWindowsも起動し、調子よく稼働しているようだ。PCMark2002の結果も、CPUで6941、Memoryで5534とそれなりに改善されている。しかし、この設定では時々意味もなく固まってしまうことが判明した。CPUのコア電圧を1.55Vと微妙に上げてみるが、それでも固まる症状は改善しない。挙げ句の果てにはUSBのマウスだけがハングアップするような変な症状も現れる始末。そこでメモリーのドライブ能力の問題かと考え、2.7Vまで上げてみると3DMark2001SEを1時間以上連続動作させても停止しないという、それなりに安定した結果を得ることができた。それでも、たった1割強のオーバークロックで電圧を上げる必要があるようでは心許ない。
ここからは客観性のない個人的な見解になる。新しく作られた845Gチップセットと違い、845Eは無印の845の焼き直しである。何とかFSB533MHzには対応したものの、その他の部分はあまり余裕があるようには思えない。その辺が、845Gチップセットでは公式・非公式に限らずPC-2700対応のマザーボードがかなりあるのに対し、845Eチップセットではそれが極端に少ない原因なのではと推測する。筆者はPC-2100での845Eの高速性を買って、これをPC-2700で使えるならば、すばらしい結果が得られるのではと考えたのであるが、ちょっと考えが甘かったようである。もっともメモリーの速度の有効利用という点では、以前からIntelのチップセットが最も優れているというのは事実である。メモリーの速いPCを使いたければ、今秋に予定されている新しいチップセットを待つ方がよいだろう。
このサイトの編集に2年間使ってきたDreamweaver3.0Jであるが、編集中のCPU負荷が異様に高いという問題を抱えていた。別に負荷が高いからといって、他のアプリケーションの邪魔になるだけで、編集操作自体には何の支障もなかったのだけれど、新しいPentium4のシステムでは、CPU負荷によって駆動クロックを調整するような仕組みが組み込まれ、負荷が高くなるとCPUの温度が上がり、ファンの回転数も上がって喧しくなるという問題が新たに発生した。他にも、IMEのツールバーが出たり消えたりする問題や、JISコードではリンクチェックが正しく行えないという問題もあって、あわせてこれらも解決できればとの目論見である。
問題の解消が目的という消極的な動機で更新したのだが、使ってみてあまりに大きな変化に驚いた。ウィンドウの構成が大幅に変わり、より柔軟かつ無駄のない画面構成が行える。最初はなかなか思った画面構成ができず、試行錯誤もしたけれど、最終的には1600x1200ピクセルの画面をほとんど無駄にすることなく、Dreamweaverの編集に必要な情報を無駄なく満載することができた。以前のバージョンで他のウィンドウが邪魔になることがあって、マウスでちまちま動かしていたのが嘘のようである。とにかくこれは使える。
これは粋な計らいである。今までドキュメント間のリンクなどには、複数ドキュメントをわずかにずらして開いて、マウスの微妙な動きで切り替えたりしてきた。二つくらいならいいが、いくつものドキュメント間でリンクを張るときはどのドキュメントをどこにおいたか訳がわからなくなってしまう。でもタブがあれば間違いなく切り替えられる・・・と、思ったら、このタブはクリックしないとドキュメントが切り替わらないので、リンク張るときに使えない。ショック・・・・。そんな訳で、リンクを張るときは今まで通り複数ドキュメントをずらして並べる使い方を続けている。
懸案だった問題は、全て解決された。編集時の負荷も、文字を入力しているなど、いくつもの画面を同時に更新しているときは負荷が100%まで上がるが、それが止まれば確実に負荷がなくなる。今までのように意味もなく100%に張り付いたままというような事態はなくなったわけだ。これなら、手が止まっている間にCPUは冷えてくれるだろう。また、IMEのツールバーが消える問題、JISコードでのリンクチェックの不具合も解決されている。これで蔓延していたShift-JISのWebサイトも減るだろうか?