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投げ土壁セミナー  2003年6月

 

 9月現在、新しいキッチンとバイオシェルターはほぼ完成した。ガスオーブンや薪オーブン、食器棚や流し台も落ち着くべき場所に落ち着いた。キッチンの壁は、四面 がそれぞれ異なった素材と技法で作られている点がユニークだ。北面は、30cm厚のラムドアースによる壁で、内壁は石灰を何層にも塗り、外壁はそのまま残してある。ワークショップとの境になる東の壁は、2×4の小さな柱をたくさん立てて(「間柱」)、産業廃棄物だったウッドパネルをワークショップ側に張り、ファイバーグラスウールを断熱材にして、キッチン側には固い防音用の石膏ボードを張っている。この壁に使われている素材は全て、地元企業が廃棄寸前にしていたものだ。こうした素材は環境への負荷を下げるという点では好ましくないが、ゴミ処理場で埋め立てられるところを再利用するので良しと判断した。この東の壁の内壁は漆喰を塗った。西の壁はOSB材と発泡スチロールを挟んだサンドイッチパネルで作り、内も外もペンキを塗った。南の壁のバイオシェルター側は、土と藁と砂、そして(容量 の)1%のセメントを混ぜた「土壁」、キッチン側は音響用石膏ボードにペンキを塗ったものである。

 この南面の壁は、スペース上の制限から薄く、かつ丈夫な壁にするために、3メートル高とした。そばにあるバイオガスシステムから万一、火災が起きた場合のために、防火壁にもしたい。その結果 、床から壁まで2×4の「間柱」を入れ、縦の支えとし、また、ねじ留めして、横に入れた薄い杉板の支えともなった。こうして、縦横100mmの格子ができた。発砲素材の断熱材は、キッチン側では間柱の間に入れ、産業廃棄物だった石膏ボードをかぶせている。格子枠は丈夫でしっかりしている。この杉板の後ろに空いた80mm厚の空洞に、混合した土を投げつけて埋めたのが今回のセミナーである。

 この木枠を作りに、3人がかりで一日かかった。「荒壁土」をミックスし、壁の最初の三分の一を仕上げるには、ESI 理事が数名、セミナー参加者数名で、さらに一日必要だった。やってみると、「投げ土」は、面 白いが欠点もあった。交代で荒壁土を野球ボール大に作り、ワインドアップの後、2メートル離れたところから格子穴をねらうのだが・・・。難点一、私たちの誰にも、メジャーリーグ並の腕がない(せいぜいリトルリーグの経験があればよい)。二、投げた土は跳ね返るものだが、これがしばしば自分の隣の人に跳ね返る。徐々に壁に近寄りながら、「投げ土」セミナーは「つけ土」セミナーとならざるを得なかった。午後には、土を混ぜ、「つけ」、その土を杉材の後ろの隙間に押し込んでいく手際もよくなった。下から順に、格子一列ずつ仕上げていったので、壁の表面 をなめらかに、平らにするのもかなり楽だった。手や板、左官用のこてなどで壁を平らに仕上げていく。

 八月には名古屋や東京から学生の一団が、この土壁を仕上げにやってきて、他の壁も内外塗装してくれた。
 多くの友人や学生の、すばらしいチームワークによって、北側の壁は数段階を経て、この夏仕上がった。

 ESIは、二年越しのキッチン作りを手伝ってくれた以下の方々に、心から感謝したい。

愛知学院大学釣りクラブ他 (天野雅史さん、市川紀博さん、内田雄基さん、江崎祐加さん、大池允人さん、大橋亮介さん、尾関史子さん、小原隆さん、河合美奈さん、河合由香里さん、木野村祐介さん、工藤直也さん、後藤啓二さん、小林拓望さん、田中秀和さん、玉 井めぐみさん、中山梓さん、長谷川渉さん、宮下浩司さん)、新井優さん、池田宣之さん、入江可奈さん、大岩剛一さん、大西拓さん、門脇豊明さん、金森道さん、吉川一久さん、木下直樹さん、久道ひかりさん、久道みな子さん、栗原伸治さん、佐瀬ゆかりさん、菅健太郎さん、高田正巳さん、田中純子さん、田中三彦さん、辻信一さん、東京農工大他(鹿島裕之さん、小堀佑一郎さん、近久祐介さん)、中田隆夫さん、中野晶子さん、中野滋さん、中野彩 子さん、中野弥さん、丹羽明人さん、野沢喜美子さん、野中剛さん、長谷川稔絋さん、畑中久美子さん、古川一久さん、堀内輝夫さん、間下聖子さん、松原恵子さん、丸井玲子さん、渡辺晃代さん、井坪建設株式会社の皆さん、湯沢左官の皆さん、JIJIさん、YUKIさん(ラムドアース・セミナー&スローアース・セミナー参加者、学生ボランティア、友人たち・・・)